「ズレ」
『僕はまだ自分の人生、諦めてなんかやらない』
これは、脳出血後、入院中のベッドで強がって書いたメモです。
ようやくスマホの使い方を思いだした僕は、麻痺のため文字を書けない右手ではなく、左手でスマホを操作し思い付く言葉を残していました。
でも、この頃の僕は言葉とは真逆の超ネガティブ男子でした。
当時は夜になると涙か溢れてしまう日々でした。声を出すと同室の患者さんに聴こえてしまうので枕に顔を埋めて泣いていたため、その時使っていた枕にはたくさんのシミがついています。
そんな思いをしていたことを知らない人は、今の僕を見て『障碍者だけど、めっちゃポジティブな人』といいます。
これは、とてもうれしいことです。
あの時、メモ書きに残した目標とする自分に近づけている気がするので、
どんどん前向きなところを出していこうと思います。
これは僕の中のズレが小さくなっていったケースです。
反対にズレが大きくなっていったケースもあります。
就労移行支援で知り合ったゆるりん。
僕の印象は『太陽みたいな人』
大きくて、エネルギッシュで、明るいゆるりんは、悩まないし困らない、障碍を楽しんでいる人。
そんなゆるりんに対するイメージが少しずつズレ始めたのは、最近のことです。
ゆるりんは、「あたし、しもやけで悩んでいたよ」と言います。僕は最初、ゆるりんなりの冗談だと思っていました。
でも、ゆるりんの障碍の一つとして、感覚過敏であるという話を聞きました。味の濃い食べ物で口の中が荒れたり、外的刺激で肌が荒れたりするするらしいのです。
それこそ、多くの障碍者が「生きづらい」と感じるものの一つです。
ゆるりんは昔からこの生きづらさと共生していたため、他の人もみんな同じように苦しんでいるに違いない!と思い、自分だけが辛いわけではないと考えていたそうです。
そのため、他の多くの人が不平や不満を漏らすところを平気な顔してやり過ごしていたため、『ゆるりんは悩まないし困らない』という誤ったイメージを持ってしまったのだと思いました。
もちろん障碍を楽しんでいる部分もあるため、全てを間違っていたとは思えないのですが、ゆるりんに対する認識のズレを修正していかないとなぁ。
と考えていた1日でした。
その事でもし、
〔自分は理解されない存在だ〕
と、間違ったメッセージを送ってしまったら
ゆるりんに申し訳ない!
そんなことないよ
僕が浅はかだっただけで、
良く考えていなかっただけで、
もっと真剣にゆるりんの話を聴いていたら
ちゃんと気づけたはずなのに
だからごめんね!
他にも気づいてないことがあるかもしれない
何かズレを感じたら教えてね✨