『居酒屋の失敗』第六章「宣伝広告とグルメサイト」2.グルメサイト(1)ぐるなび
2.グルメサイト
では、宣伝広告のメインとなったグルメサイトについて紹介していきたい。グルメサイトで大手と言えば「ぐるなび」「食べログ」「ホットペッパー」が思い浮かぶが、今回結果的に全てに関わる事になった。
※2014~15年当時の状況のため、現在と違う部分も多々あるかと思うが悪しからず。
(1)ぐるなび
①無料会員
最初から利用しようと思ったのが当時最大手だった「ぐるなび」の無料会員である。仕様はトップページのみで、そこに店名、どんな店なのかの簡単な説明、住所、電話番号等の基本情報のみ掲載され、メニューは細々紹介する事は出来ない。
開業前に近くの店で修業していた際にぐるなびの営業が来たのだが、そこの店長がウザい営業の矛先を他に向けるため、自分が店をやることを教えてしまい、こちらから頼む前に営業担当者の方が先にやってきた。だが主旨はもちろん有料版の勧誘である。
しかし、その時は自分のコンセプトを話し、宴会を積極的に取る気がないからと丁重に断り、予定通り無料会員にてオープンを迎えた。
ぐるなびの営業は基本的に拠点を多く持たず、電話営業とアポ取り後の訪問営業が主のようで、担当者が少しウザかったが、それほどしつこくは無かった。この辺りはさすが最大手の貫禄といったところだろう。
②有料会員
その後、売上不振に喘ぎ、一発目の「●●●スタジアム」も全くダメだったため、ぐるなびの有料会員になる事にした。有料会員は3段階くらいコースがあって、一番安いと月1万。上は当時で10万くらいだったかと記憶している。
しかし、それら料金は、あくまでページを維持するためのものであり、そこから時節毎のイベントページなどに掲載すると都度数十万はかかる。それを年間で通すと200万くらいとなり、営業が年間スケジュールを片手にそれをガンガン勧めてくるという、ある意味恐ろしいシステムだった。当然そんなに費用を掛けられないので、基本的な機能だけの月1万のコースにした。
そして、申し込みだが、開業前に会った営業担当者に頼むと、事前に散々威勢の良い事を言って断っていただけにバツが悪いので本部に連絡をしたのだが、結局同じ担当者が来て余計バツが悪かったという何とも間抜けなオマケが付いてしまった。
有料会員になるとまずやるのはプロのカメラマンによるメニューの撮影。店内、外観併せて15カットくらい撮れるとの事だったが、実際は持ち時間2時間くらいの間、撮れるだけ撮ってくれた。撮ったデータも全て渡してもらえる。また、カメラマンの腕も非常に良く、料理も3割り増しくらいには良く見えるので、かなり満足感があった。
そしてメニュー表を渡しておけば最初のサイト作成は、メニューページ含めてお任せでやってもらえる。これで月1万なら十分と感じさせられた。
③掲載開始と評価
そして、いざ掲載が始まった途端、信じられないくらい問い合わせや予約があり、お客がワンサカやって来た。その時は「さすがぐるなび!」と感嘆し、「やって良かった!」とつくづく思ったのであった。
ところがその波も1週間くらいで潮が引けるようにサーっと引いてしまった。時を同じくして営業担当者から連絡があったのでその旨を話してみたところ、なんと、掲載開始当初は、新規オープンの店として地域のトップページに出るのだそうだ。そして、それが終わったから引いたという事らしい。
結局、以後大きな波が来る事は無かったが、結果的に一番コンスタントに予約があったのは間違いなくぐるなびだった。
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