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工場や倉庫に効果あり!屋根塗装のメリットと必要性を解説

塗装工事の必要性と基礎知識

工場や倉庫のメンテナンスや改修工事の一環として、塗装工事は欠かせません。大規模な建物の塗装工事には多くの検討事項があり、何から情報収集すれば良いか悩むことも多いでしょう。今回は、営繕担当者向けに、工場・倉庫の塗装改修工事が必要な理由、最適な時期、塗料の種類、塗装工事の流れについて解説します。


塗装は経年劣化するため定期的なメンテナンスが必要

塗装は建物を美しく保つだけでなく、紫外線や雨から保護する役割も果たします。遮熱機能を持つ塗装は、建物内の温度上昇を抑え、職場環境の快適化にも貢献します。しかし、塗装は経年と共に劣化し、その機能を失います。適切な時期にメンテナンスを行うことで、建物の劣化を防ぎ、資産価値を維持することができます。

塗装工事のタイミングは「劣化状況」や「建物の問題点」から判断

以下のような場合は塗装工事を検討するタイミングです:

外壁の変色や退色

新築時には鮮やかで光沢のある美しい外壁も、経年と共に色ツヤが落ちてきます。これは塗料に含まれている樹脂が劣化することで、塗料の色が変わったりツヤがなくなったりする現象です。これを変色・退色と呼び、外壁塗装・屋根塗装を考えるべき初期症状です。

チョーキング現象

外壁塗装や屋根塗装の塗り替え時期を見極めるためのポイントとして『チョーキング』現象があります。建物の外壁の表面を擦ると、手や衣服に白い粉のようなものが付着することがあります。これは、塗料の塗膜が粉化している状態で、顔料や樹脂が粉状になっている証拠です。撥水性が低下しているので、塗り替えのタイミングです。

塗膜の浮き・膨れ

紫外線や酸性雨の影響で塗膜が付着力を失い、外壁の表面に水膨れのような現象が起きることがあります。表面に塗料が残っているため「まだ大丈夫」と思いがちですが、この症状を放置すると下地の劣化に繋がります。こちらも塗り替えを検討する時期です。

塗膜の剥がれ

塗膜の浮き・膨れを放置すると、塗膜が剥がれ落ちてしまいます。この状態では塗膜の効果は完全になくなり、建物の美観が損なわれるだけでなく、外壁材や屋根材そのものの劣化が急速に進行します。雨漏りが発生する可能性も高いため、早急に塗り替えを行うべきです。

鉄部の錆

上記の症状を放置すると、鉄部分に錆が発生することがあります。錆は広がるスピードが速く、腐食の原因になります。腐食が進行すると、穴が開いて雨漏りに繋がります。この状況になる前に塗り替えを行う必要があります。ここまで進行すると、塗装メンテナンスだけでは元の機能を維持できず、工事費用も増大します。

工場・倉庫塗装の種類(耐用年数の目安と機能)

工場・倉庫の塗装には様々な塗料があり、それぞれ耐用年数や機能が異なります。以下は主な塗料の種類とその特徴です:

樹脂による分類

  • ウレタン塗料(耐用年数:5~7年):安価ですが耐久性が低く、付帯部での採用が多いです。

  • シリコン塗料(耐用年数:7~10年):価格と性能のバランスが良く、建築用塗料として多く使用されます。

  • フッ素塗料(耐用年数:15年~):コストは高いですが、耐久性に優れています。

  • 無機塗料(耐用年数:15年~):最も耐久性が高く、不燃性があります。

機能による分類

  • 遮熱塗料:建材の温度上昇を抑え、夏場の空調コストを削減します。

  • 防水塗料:建材のひび割れに追随し、雨漏りを抑止します。

  • 防汚塗料:表面に汚れが付きにくく、親水性や光触媒機能を持ちます。

  • 防カビ塗料:カビや藻の発生を防ぎます。

工場・倉庫 塗装改修工事の流れ

工場・倉庫の塗装工事は、以下のような流れで行います。

  1. 足場組立:足場と養生シートを設置します。

  2. 高圧洗浄:表面の汚れや旧塗膜を除去します。

  3. 養生:塗装しない部位を保護します。

  4. 下地処理:金属部の防カビ・防サビ処理や、ひび割れの補修を行います。

  5. シーリング打替え:シーリング材を新たに施工します。

  6. 下塗り塗装:下地と上塗り塗装の密着性を高めます。

  7. 上塗り塗装:ムラを防ぐために上塗り塗料を2回塗ります。

  8. 付帯塗装:樋や金属部分を塗装します。

  9. 完工:養生や足場を撤去します。

工事期間は建物の広さや使用塗料、天候により異なりますが、約半月~2ヶ月程度です。

工場の屋根塗装のメリット

1. 遮熱性能と断熱性能の向上

屋根塗装に高機能な塗料を使用すると、遮熱性能や断熱性能が向上が期待されます。遮熱効果のある塗料は、太陽光を反射して夏場の室温上昇を抑え、作業環境を快適に保ちます。また、畜舎では家畜が高温にさらされるのを防ぐことができます。

断熱効果のある塗料は、室内と室外の熱移動を抑え、夏は涼しく冬は暖かい環境を作ります。

2. 節電効果

遮熱塗料は太陽光を反射することで、夏の冷房効率を上げます。断熱塗料は冬の暖房効率を上げるため、年間を通じて電力消費の削減が期待できます。

3. 屋根材の耐久性向上

塗装により、屋根の塗膜のひび割れや剥がれを修復できます。これにより、雨水の浸入を防ぎ、鉄骨の錆を防止し、建物の寿命を延ばすことができます。また、機器や物資の損傷も防ぐことができます。

まとめ

工場や倉庫の塗装工事は、建物の美観を保つだけでなく、紫外線や雨から建物を保護し、快適な職場環境を維持するためにも重要です。塗装は経年劣化するため、適切な時期にメンテナンスを行うことが必要です。外壁の変色や退色、チョーキング現象、塗膜の浮き・膨れ、塗膜の剥がれなどの症状が見られたら、塗装工事を検討するタイミングです。また、適切な塗料の選択と計画的な塗装工事の実施により、建物の耐久性と資産価値を高めることができます。

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