制御盤図面の書き方2(仕様策定編)

仕様で決めていきたい内容を書いていきます

仕様環境

・設置温度・湿度
制御機器は0℃~40℃仕様が多いので、設置温度の確認はしましょう。
・設置高度
高度が高いと空気が薄くなり、冷却効率に影響があります。
絶縁も悪くなるので、標高1000m以上のときは気をつけましょう。
・熱帯仕様、腐食環境
熱帯地域や塩害地域は防錆塗装や溶融亜鉛メッキやSUSなどケアしましょう
・防爆仕様
防爆環境に設置するときは、安全衛生法や高圧ガス保安法などに遵守しているか確認しましょう。

板金仕様

・塗装色
納入先によって塗装色の指定があることがあります。
失敗すると塗りなおしが困難なときがあるので十分確認しましょう。
指定無ければ5Y7/1、2.5Y9/1を選択しましょう。
また、塗装膜厚の指定があったときは図面にしっかり明記しましょう。
・板金の板厚、材質
必要あれば板金の板厚を指定しましょう。
特に設置環境が悪いときは板厚を厚くすることがあります。
天井と底板はアングルを巻きますが、上下のアングルは設置物が軽量な場合は省略することがあります。
ベースは軽量なものならアングルベース、重量物ならチャンネルベースにしましょう。
アンカー穴は予算に余裕あるときや、設置場所にスペースあるときは外に取り外し可能なアングルで準備しておくと、アンカー施工が楽で便利です。
屋外に設置するときは太陽光からの入熱を防ぐ板を検討しましょう。
設置環境が悪いときは溶融亜鉛メッキ、スーパーダイマ、SUS304、316Lなどを検討しましょう。
海のすぐそばなどの重塩害地域ではSUS304でも錆びることがあります。
また、材質の違いによる電蝕にも気をつけましょう。

電源仕様

・供給電源
三相200V、220V、380V、400V、440V、550Vや50Hz、60Hzによって選定する機器が変わるので先に確認しましょう。
・主電動機電源、補器電動機電源
主電動機が大きいときは400V、他の補器電動機は200Vというときがあります。特に小型電動機で400Vを選択すると200Vと比べて納期が遅い、インバータを使用すると絶縁破壊が発生する恐れがあるなど十分に注意しましょう。
・電磁弁電源
電磁弁の電源は納入先によってDC24V、AC100V、AC200Vなどの仕様が決まっていることがあります。また、油圧電磁弁は空圧電磁弁と比べて負荷が大きいのでDC24Vで使うときは配線径やパワーサプライの選定、リレーの選定には注意が必要です。
・押し釦の色
納入先によってはON、運転とOFF、停止などの色が違うことが多いです。ちゃんと納入先が図面を見てくれていないときに見栄えでもめることがあるので十分確認しましょう。

仕様電気機器

PLC、遮断器、開閉器、接触器、押し釦、リレー、サーボ、インバータ、パワーサプライ、端子台、など納入先によって使用するメーカーに指定があることがあります。
後で交換になると高額になることも多いのでしっかり確認しましょう。

配線仕様(盤内、機側、2次側配線)

・盤内配線
使用する配線材料を決めておきましょう。
IV、KIV、WL-1などが多いと思います。
配線色も動力や補器のAC電源、制御関係のDC電源などで色が変わることが多いです。
WL-1は柔らかく施工しやすいので便利ですが、配線色が黒しかないのでビニールキャップで区別しましょう。
配線色も納入先によって指定があることがあるので、十分確認しましょう。
特にPLCの入出力配線周りで認識の相違があることがあります。
注意しましょう。

銘板仕様

銘板を取り付ける場所や大きさで納入先によって指定があることがあります。十分確認しましょう。

電気工事仕様

電気工事についても書きたいですが、疲れたのでまた今度書きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?