鳥のファッション総論

CHANELを着こなせす為に経験を積みかシャネル。
ファッション界の帝王になりてぇおう。
ってことで、どーも鳥です。

時代は繰り返えされる。ってね、どこぞの学歴が服を着ただけの三流評論家気取りが言ってそうなセリフですけども、僕も賛成ですね。ド三流なんでね。

さてさてさ〜て、コロナのおかげでファッション業界には不穏な空気が流れていますね、間違いなく転換期になるんでしょうけど。
てか、最初の投稿で服の話ばかり書くよって言ってから、きっと初めてですよね。

衣食住と言いながらもファッションってのは、少しだけ毛色が違うと言いますか、
きっと、他の二つと横並びではないっぽいですよね。
衣<食=住 と、きっとこんな具合でしょうか。

元々、ファッション業界の興りもクチュールからだと考えれば、
ファッションが金持ちの道楽に過ぎなかったのも想像に易いですね。

一応、念のために補足。
服には2種類ございまして、
1つが仏語でprêt-à-porter(プレタポルテ)
英語だとready-to-wear,日本語だと既製服って呼ばれるやつです。僕がプレタって言ったらこっちのことですね。
英語が非常にわかりやすくて、着る用意ができてる服のこと。最初からサイズを決めて生産してる服のことです。
僕らが普段着る服は、全部最初から、SとかMとかLとかサイズがありますよね。それがプレタです。
MARC JACOBSを含め、GUCCI、LOUIS VUITTON、バレンシアガ、フェラガモ、ロエベなどなど、ほぼ全てのブランドがやっているのがプレタでございやす。
コレクションの時期は、メンズの春夏が6月、秋冬が1月、ウィメンズの春夏が9月、秋冬が2月となってます。
NY→ロンドン→ミラノ→パリの順でだいたい1ヶ月間で各ブランドがショーを開催していきます。これをファッションウィークっていいます。パリコレって言葉をよく聞くと思いますが、あれは正式にはパリ ファッションウィークのことです。
例えば、MARC JACOBSはNYブランドなので、NYファッションウィーク期間中にコレクションを発表します。マークはいつもNYファッションウィークの大トリなので、最終日の最後18時からですね、だいたい。
バーバリーだと英国ブランドなので、ロンドンファッションウィークに参加するし、GUCCIはイタリアブランドなので、ミラノファッションウィークに参加するし、バレンシアガはフランスブランドなので、パリファッションウィークに参加するみたいな具合です。

もう1つが仏語でhaute couture(オートクチュール)
英語だと、order made(オーダーメイド)、日本語だと仕立て服と呼ばれるやつで、僕がクチュールと言ったら、オートクチュールのことで、こっちの服のことを指しています。
このクチュールは、フランスクチュール協会、通称サンディカって組織があるのだけど、そこに所属が許されたブランドだけが、作れる服のことですね。
クチュールはショーで発表した服を「ほしい!」って思った人のサイズに合わせてつくる服です。採寸からして、つくるので、その人の身体ぴったりにつくります。
セレブとかがレッドカーペットを歩くときに、めちゃくちゃ長いドレスとか着てたらクチュールの可能性が高いですね。
ただ、、高すぎるので、そのブランドから借りてる場合も結構あります。クチュールの服は平気で1本うん全万とかしてきます。それくらいの価値はあるし、まずそれを作れる資金力と縫製力はサンディカに入るための必須条件ではあります。
サンディカに所属してるブランドだけが『メゾン』を名乗れて、クチュールを作ることが許されてます。多分今は、13ブランドくらいだったと記憶しています。
ただクチュールだけをやってのは、Iris Van Herpen(イリス ヴァン ヘルペン)とか、Guo Pei(グオ ペイ)とか、すごく少なくて、ほとんどのブランドはプレタとクチュール両方やることの方が多いです。
有名どころは、CHANEL、Dior、VALENTINO、GIVENCHY、Maison Margiela、Armaniとか、ここら辺はクチュールとプレタ両方やってますね。
FENDIは秋冬だけクチュールやりますね。
コレクションの時期は、春夏が1月、秋冬が7月です。
パリで約1週間の日程で発表されます。
なので、CHANELとかDiorがプレタですら値段が高いのは『メゾン』というブランド力があるからなんですよね。
バレンシアガもクリストバル・バレンシアガって人が作ったブランドなのだけど、そのクリストバルはクチュールの巨匠って言われてた人で、バレンシアガも昔はサンディカに所属して、クチュールのコレクションやってたのんですよ。
元ビッグメゾンの栄光があるので、バレンシアガの服も高いですね。まぁ、クチュールをやってただけの高い縫製技術があるのは事実です。僕は今のバレンシアガは大嫌いだけど、、、。

と、まぁ、長い補足でしたけど、
これでも簡易的に書いたので、誤解は生まれそうですね。
このように、クチュールから始まったファッションなんてものは、元々は金持ちの道楽だったのですよね。

そこから、ココ・シャネルが日常的に着れる女性服を普及させたり、
イヴ・サン=ローランがクチュールに飽き足らず、プレタを手掛けたり、
川久保玲や山本耀司の登場で、黒色の服をお洒落に着るって概念が生まれたりと、
と、んま、こんな感じで、上流階級から下へ下へと広っがってきたんです。

でも、文化って、上から広がるもの多いですよね。
政治だって、文字だって、学問だって、宗教だって、上から下へって。
だから、歴史の教科書なんかを開けば、〝庶民の文化〟やら〝武士の文化〟なんてものはあっても、〝公家の文化〟って態々と暗記しないですよね。僕だけかな。

極め付けは、やっぱりマーク・ジェイコブスですよね。
彼が当時所属していたペリーエリスってブランドで発表した、1993年の春夏のコレクションはまさしくファッション界に革命を起こしたと思います。俗に言う『グランジ・コレクション』ですよね。
あれの何が凄かったかって、、、
アメコミを切り取ったTシャツに、ランジェリードレス、今ではよく見かける「おい、お前、、コンドームでも被ってんのか」ってなるビーニー帽、などなど、平凡で庶民的なモノをハイファッションの世界に逆輸入して発表したわけです。
んま、80年代の豪華絢爛は色香の残る当時は受け入れられなかったのだが、、

でも、今となっては、あの頃からマークが時代の先を行き過ぎていたのは明明白白ですね。
だって、そうですよね??
今はどのブランドだって、「ええ、こんなんロゴが入ってるだけじゃん!!」って物を信じられない値段で売ってますよね。
モードストリートなんてモノが流行り腐った昨今では、そんなアイテムばかりです。僕は嫌いですけど。。

マーク信者の僕からすれば、主観込み込みで、
今みたいに、色々なブランドが、普段着として庶民でも着れるアイテムを販売するようになった興りは、マーク・ジェイコブスに他なりません。
グランジ・コレクションの後には、CHANELやSAINT LAURENTなんかも、グランジテイストのコレクションを発表してるし、エディ・スリマンの登場でデニムなんかも、ハイブランドで当たり前のように出るようになったし、、、

しかしながら、この下へ下への流れは、ハイファッション業界を消費社会へと誘ってしまいました。
今、皆さんは喉から手が出るほど欲しい服がありますか。自分の貯金を切り崩してでも、ローンを組んででも欲しい服がありますか。無いですよね。
コレクションを見ていても、「こんなのわざわざ、ランウェイで発表するなよ」って思うような服ばっかりで、ハイファッションの世界は商業主義的になってしまった。
コレクションで発表した服は生産数を絞って、
店頭にあるのはどこの誰がデザインしたのかも分からない服やバッグに財布、、、。
そして、それが売れるから、また増やす。
もう、めちゃくちゃつまんない!!

かつて、世界中の女性が憧れた、バレンシアガのクラシックバッグやMARC JACOBSのスタムバッグのようなバッグもない。
死ぬほど欲しいけど、でも、手が届かない、、なんてアイテムはもうほとんどないんですよ。
だって、あなたが今、欲しいもの。
2~3ヶ月バイトを頑張って、少し我慢すれば買えるでしょ?

今のファッション業界には、〝夢〟〝憧れ〟が足りてない。
そんなのは廃れるに決まってる。
夢と憧れは原動力そのもので、エネルギーになる。

目先の利潤に手を伸ばし、
自分たちの文化や芸術の側面を忘れて、
ファッションの本質を忘れて、ただ高いだけの生活必需品を作る。

ファッションの本質は夢と憧れだと、僕は考えている。
ランウェイを闊歩するモデルさんの纏う服に夢を抱き、エネルギーを得て、生の糧とする。
良い意味で、ハイファッションは高貴でなければなかったのだ。

しかし、商業主義に大きく加担した今となっては、
そもそもランウェイにまで興味を持つのは、服が好きな人間の、その中の一部だけ。
そんな業界に未来がある訳がない。

僕がコロナ渦のファッション業界に期待することは、
ハイブラの服が不要不急ではなくなった今、
再び、僕ら庶民にとって、手の届かないモノになること。
商業主義を捨て、本質を取り戻すこと。
どうせ売れないのだから、初心に返って欲しい。

んま、おそらくそうならないだろうが、、、。




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