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0505:モノなしマルチ商法

 最近、知人からあるネットサービス○○に出店しないかとのお誘いがあった。かなりの勢いでプッシュしてきて、「自分はやっていて商品が足りなくなるくらい売れている」「楽天やAmazonは収益を自分のポケットに入れているが、○○は皆に分け与えている」「みんなが儲かるから、絶対やった方がいい」「この仕組みはどんどん広がる筈だ」とのこと。

 うーん、まあ、ピンと来るよね。

 ググってみると、○○についての情報はそれほど多くはなかった。「○○+マルチ」「○○+怪しい」などでヒットするページがいくつかあるが、中を見るとひとつを覗いて全てが「信頼していい」という趣旨のステマ。こういうの、特定商取引法担当時代にいっぱい見聞きしたわー。不審に思ってググった人を安心させるための罠。逆に言えば、こういうステマがある時点で、まずい。唯一例外として、○○の社長が以前別のマルチで特商法違反の処分を受けたという情報があった。ただそのサイト以外で見つけられないから、事実関係は保留だ。

 マルチ商法というと、その会社の商品(化粧品、健康食品、洗剤など)を売るイメージがあるが、近年は商品を介さない「モノなしマルチ」と呼ばれる形態が増えている。

 ○○は「出店」という形で何を販売するかは出店者が自由に決められる。だからマルチじゃない、と即断するのは危うい。マルチ/ネットワークビジネスの肝は、仲間を次々と勧誘させる動力を備えていることだ。勧誘しなければ儲からず、勧誘するほど儲かるように見える(胴元がとんずらしたらおじゃん)。だから勧誘はしつこいものとなり、「絶対儲かる」などの不実告知も生まれる。○○の場合、「ネットサービスへの出店」という役務に対して「出店料」「代理店加盟料」という特定負担があり、「買い物をしたら自分だけでなく紹介者にもポイント付与(たくさん紹介すればそれだけポイントが恒常的に入る)」という仕組みが特定利益と見なせれば、特商法の規制対象になるだろう。仮に何らかの要件を満たさず現行法規上の違法性を問えないとしても、それは技術的な話であり、特商法上の連鎖販売取引と同根の問題を孕んでいるように見受けられる。

 気になるのが、特定利益に当たるものが「ポイント」だということ。そのポイントは、○○の中でのみ使える。現金と合わせて使った分はまたポイント還元されるのかな(そこまで調べてない)。ただ、一定の金額がまとまらないと使えないとか、退店すると貯めたポイントは0になるとか、いろんなところで「もっと買わせる」「止めさせない」搾取の構図があるんじゃないだろうか。出店者同士でお互いに買い物をしあえば、見た目のポイントはどんどん膨らむが、実際には外部のお客さんから収益が上がっているわけじゃない。ポイントの数字だけ見ていれば儲かっているように見えるけれど、実際は現金支出が雪だるま式に膨らんでいるのに気づけない状況があるとすれば、恐いな。円天を思い出す。

 取り敢えず相手には「やらない」と端的に伝えた。再勧誘があったら、懸念を表明しなければなるまい。

--------(以下noteの平常日記要素)

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積210h26m/合格目安3,000時間まであと2,790時間】
実績22分、昨日分の択一のみ。もっとやるつもりが時間切れ。明日は記述ドリルと演習基礎編をやろう。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『STAR DRIVER 輝きのタクト』第13~14話、第二クールに入るといきなり深刻な感じが。『桜蘭高校ホスト部』最終話、ふおおおおっ、ここまで盛り上がったっけ!? すごいわー、クライマックスでハルヒが玉木先輩を馬車で追うシーン、家族みんな無言で観入った。榎戸脚本の妙、その上に当時のBONESのアニメ演出力全開で作られてる。『ルパン三世PART6』第5~6話、前後編一気観。動画の省略が(特に後編で)目立ったが、作画そのものは破綻がない。内容も良い感じなんだけど、筋立てに語り急ぎ感があり2話では尺が足りない印象だ。3話構成、ていうか年1のスペシャルで描くといい内容だったんじゃないか。

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