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0824:宮崎県秘書広報課の報道対応判断ミス

宮崎県の河野俊嗣知事が新型コロナウイルスに感染したのだが、年末にのどの痛みなど体調の異変を自覚しながら初詣に出かけ、不特定多数の人と接触があったようだ。まあ、それは一般人でもよくある話。問題は別にある。

上記NHKの報道によると、感染を公表した資料では初詣に出かけた事実を伏せていたと表現している。しかし地元宮崎日日新聞によれば、一日夜に初詣の事実を報道機関にメールしていたが、二日夕方に県から「感染が発覚したので変更したい」と電話連絡があり、「終日、公舎などで過ごす」との文が送られてきた。しかし同紙はこれに応じず、三日朝刊で初詣の事実を載せ、この経緯を五日には公表している。下記Yahooニュースの記事はその一部で全文は同紙を読まなければ分からない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8ff86dee0681be8a711bf939cb738cf5a0aac935

最初のこの記事のリードをTwitterで読んだ時、(これは秘書課と広報課の間でどういうやりとりがあったのかな)と思った。記事を読むと、宮崎県の場合は「秘書広報課」という形で知事の秘書業務と広報機能をひとつの課で扱っていることが分かった。

ここで二点、気になることがある。

まず第一に、初詣の事実を伏せようと判断したのは誰か。記事には「担当者」とあるが、報道機関とやりとりするのは担当レベルではあっても、こうした意思決定は管理職でなければできないという点だ。秘書機能と広報機能を兼ねているということならば、課長段階での判断かも知れない。ただ、少なくとも部長レベルまで協議して決める筈だ。知事本人の意向を確認したかどうかは分からない(記事の書きぶりからは事務方の判断と読めるし、十分にあり得る)。複数の所属に分かれていれば、双方の議論を通じた意思形成過程に期待できる。それがない状況では、意思決定の妥当性を欠く可能性が相対的に大きい。「接触した人の不安につながると良くないと判断した」ということだが、事実を伏せることとオープンにすることのメリットとディメリットを比較衡量するならば、知事と接触し不安に感じた人に検査等の対応をすることの方が遥かに責任ある態度だと、私は思う。多くの人もそう思う筈だ。いずれにせよ初詣先で知事を見かけた人などから事実は明らかになっただろう。騒ぎになるのを避けたい目先の判断が、かえって騒ぎを大きくしたという皮肉な状況だ。

第二に、宮崎日日新聞がその変更依頼を断ったこと。知事日程が日日新聞だけに送っているのか、県庁記者クラブの全加盟社に送っているのかは、分からないので、他社の対応はさておく。少なくとも日日の行動によって秘書広報課の目論見は覆り、かえって大事になってしまったわけだ。おそらく県側としては日日新聞は受け入れてくれるだろうと「信頼」していた筈だ。もちろん一般県民・国民から見ればそれは信頼と呼ぶに価するものではなく、日日新聞も報道機関としての矜恃を示したといえる。

昨日に続いて今日も自治体の報道発表のポカの話題だ。続く時には続くなあ。

年末に第一話ドラフトを脱稿した公務員小説「やくみん! お役所民族誌」は、主人公の彼氏が広報課職員だ。全七話の大きなストーリーの中で、県庁が大きなスキャンダルに見舞われ、広報課職員の彼氏もその渦中でもみくちゃになる。今後そういう場面を書こうとしている身としては、関係者には申し訳ないが、この事件を巡る庁内人間ドラマにはとても興味がある。

マスコミの続報もありそうだし、二月県議会でも必ず質疑があるだろう。フォローするとしよう。

--------以下noteの平常日記要素

■本日のやくみん進捗
お休みモード。

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積325h15m/合格目安3,000時間まであと2,675時間】
ノー勉強デー。

■本日摂取したオタク成分
『クロサギ』第6話、不動産系の詐欺は同じ夏原武原案の正直不動産思い出すね。『高嶺のハナさん』第1~3話、一挙放送してたのでなんとなく録ってみた。CMカットしながらちらちら観るとオフィスラブコメっぽい。あんまり需要ないかもなあ、と思いながら観始めたらなにこれ面白い。原作読んだことないけど、おそらく原作のノリを割合忠実に実写ドラマで再現して、それがうまいことハマってる感じ。ナレーションが本編に登場しない少女の声なのは、「主人公の恋愛レベルが小学五年生程度」という設定の故だろう。そう、その設定こそが大人の生々しい恋愛ではなく軽快なコメディとして作品の魅力を引き立てているんだ。『バキ 第二期』第8~最終話、モハメド・アライ周りの話も原作であまりハマれなかった。こずえちゃんに粉掛けるライバルなんて雑味、求めてない。『競争の番人』第1話、録り溜めていたのをようやく視聴。おお、面白いじゃない。放送時にちらちら耳に入っていたのは、第一話は割と評判が良く公取も前向きなメッセージを出していたが、終盤の物語がグダってアレだったみたいに聞いている。第一話は、いい。杏好きなのはさっ引いても、いい。さっ引かなければ更にいい。まあ、今後に注目だな。ちなみに原作小説は発行すぐに買ったまま読んでない。ドラマを最後まで観てから読んでみよう。

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