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1072:(GaWatch映像編017)映画『オッペンハイマー』

家人が「オッペンハイマー」を観たいという。エンタメ系のリクエストが多いのに今回は珍しくドキュメンタリーだ。私も観たいと思っていたので、久しぶりに映画館に押しを運んだ。

上映時間3時間か、長いな(ポンポさんに叱られるぞ)。途中でトイレに行きたくなるのを覚悟して観始める(結局大丈夫だった)。

冒頭から少しシュールな演出。星々。プロメテウスの神話。核爆発。主人公の不安な表情。アンビエント音楽。一気に惹き込まれた。そしてこの冒頭の感覚は全編に満ちていた。レッドパージの現在と原爆開発の過去をパッチワークのように自在に行き来し、短いカット割りを交え、幻想的な演出の中で彼の生涯を辿る。ともすれば分かりにくくなりそうだが、頻回の場面転換を音楽が繋いで観る者の意識を集中させ、映画作品を成立させている。正直3時間の長丁場で幾度か眠気がついたけれど、それは作品のせいというよりも当方の心身コンディションに依るものと思う。何故なら、それでもなおこの映画にしっかり惹き付けられたと感じているからだ。

途中で群衆が足を踏みならす音が幾度か差し挟まれる。そんな場面ではないのに、だ。そして原爆実験成功の後、実際に群衆の場面が登場する。その印象的な音が、過去のいくつかの場面で聞こえ、そして逆に群衆が完成を上げる映像なのに主人公(観客)にはそれが聞こえない。そう、この映画は音響演出に相当意識が行き届いている。全編にわたり、人の話し声以外が無音の場面はほとんどなかった。明確なリズムやメロディのないアンビエント音楽、雨音、鳥の鳴き声など、ドラマの背後で常に何かしらが鳴っている。その音は、現実の人間関係と非現実・幻想の場面と共に、作品全体のリズムを刻みメロディを奏でていた。その没入感こそ本作の映画体験であり、この作品は映画館で観る価値がある。家庭のテレビで観た時にどこまで再現されるかは心許ない。

--------以下noteの平常日記要素

■前回以降の小説進捗
【やくみん第2話現在8,253字】
6,645字から1,608字増加して8,253字。当初みなもの辞令交付から書き始めていたが、その前に第二話の中心人物となる仲村静佳と中古車チェーンの輩のいざこざを置くことにした。そこから静佳の新たな性格付けを思いつく。やっぱり実際に書き進めることで細部がくっきりしてくるよね。

■前回以降の法律学習ラーニングログ
【学習時間0h00m/リセット後累積105h25m/リセット前累積330h42m】
まったくしてないわけではないのだけれど、だらだらちまちました感じなので時間は記録しない。ほぼ一ヶ月そんな感じだから、ネジを巻き直さなきゃ。

■前回以降摂取したオタク成分
『薬屋のひとりごと』第9~11話、当初観て無かったのだけど世評を聴いて観始めた。おもろいな確かに。主人公の声優さんが蜘蛛子さん、主役を張れる演技力がさすが。『Re:ゼロから始める異世界生活』第25話、これもちまちまと観てる。『オッペンハイマー』上記のとおり。

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