見出し画像

0941:不適材不適所の恐ろしさ──「脳外科医・竹田くん」の衝撃

昨年、赤穂市民病院での医療事故が大きく報道された。

今日、この事件を描いた漫画がTwitterでバズっているのを見つけた。関係者しか知り得ないような院内のディテールが、どうも当事者の似顔絵らしい特徴を捉えたキャラクターで描かれている。標題は「脳外科医・竹田くん」、一気に読まされ、そして、気分が重くなった。

能力的にも性格的にも大いに問題のある医師が、無謀な手術を繰り返し、多数の医療事故を起こし、その責任を周囲になすりつけた。この「問題医師」に対する病院の処遇も不適切だった。患者側からすれば堪らない話だ。

先日、ストレス耐性の弱さが人を追い込む事件に胸が痛くなる、という話を書いた。

今回の事例はサイコパスに近いものであり、先日の記事で取り上げたタイプとは違う「困った人」には違いない。それでもなお、なんというか、そのように生まれついてしまった人間の心情を想ってしまうのだ。ネット上では当該医師の実名も、彼が今も某病院で現役医師として勤務している事実も明らかにされている。今回この漫画がこれだけ注目を集めたことで、彼の医師人生に強いブレーキが掛かるだろう。そして、漫画を読んだ多くの人がそれを「当たり前だ」と考えることも、仕方のない話だ。

人は多様だ。発達障害概念が広く知られるようになり、「当たり前の(と思われている)ことができない」人もその個性で生きられるような配慮が、少なくともそのように願う理解が広まっている。同じ事は「困った人」にも言える筈なのだ。ただし、当人の人格が苛烈であるほど、周囲の受けるストレスも大きなものとなる。「困った人」を遇するために周囲がひたすら我慢することが決して正解ではないのだと、今回の漫画は示している。指導医を中心として、彼の様々な問題に目をつむり、ひいては医療事故隠蔽のような事態まで起こした。それは医療機関という組織の運営としてダメだ。

端的にいえば、この漫画が事実であるとしたならば、彼は医師という職に適していない。それが医師国家試験に合格し、外科医となった。不適材が不適所に。それは患者にも、医療機関にも、本人自身にとっても、悲劇だ。といって、医道審議会による医師免許の剥奪は決して容易ではないだろう。

過去は変えようがない。彼が能力を活かせる「適材適所」に巡り会う、未来に向けての道行きを見守りたい。

--------以下noteの平常日記要素

■本日の小説進捗
今回から「やくみん進捗」ではなく「小説進捗」として、創作活動系の記録にする。今月末期限のコンテスト用の小説、少し間があいたが今日から復活。現在678字。コンテストの趣旨に合うかどうか微妙だけれど、まあコンテストをダシにして作品を書くことに意義がある。

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積328h30m/合格目安3,000時間まであと2,672時間】
進捗なし。

■本日摂取したオタク成分
『ロング・ナイト 沈黙的真相』第4話、おお、中国の地方に残る因習みたいな話になってきたな。『神無き世界のカミサマ活動』第5話、おもろいおもろい。エンジン掛かってきたやん。『天国大魔境』第4話、これも良き。『この素晴らしい世界に爆炎を』第4話、めぐみんとゆんゆんの笑える友情。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?