0762:「電磁波攻撃」という物語

探偵社が精神疾患のある依頼者から「電磁波攻撃を受けている」と相談を受け、のべ200人余りからおよそ1億3千万円の依頼料を得ていたとして準詐欺の疑いで逮捕された。

まず、準詐欺罪って知らなかった(刑法テキストにあったっけなあ)。

欺罔行為がないから詐欺罪に問えないけれど、障害などに乗じたいわゆる「つけ込み型」で利益を得るものが該当するのか。

電磁波攻撃って昔から統合失調症などで訴えがあるし、そうした病気・障害がなくてもいわゆる陰謀論に染まった人が「5Gはディープステートの陰謀」と唱えたりしている。「電子レンジで調理した食品は体に害がある」みたいなのも、電磁波という目に見えないエネルギーの効果を想像力が補う物語のひとつだ。

だから、最初にこのニュースを聞いたときには、眉をひそめた。電磁波攻撃なんてある訳がないと分かってる連中が、正常な判断力を欠いた人を食い物にして(準)詐欺を働いたのかけしからん、と。

ただ、ふと思ったんだ。誰にも信じて貰えない電磁波攻撃という物語、そこには当人にしか分からない深刻な恐怖が伴う筈だと。

逮捕された探偵社の連中は、具体的に依頼人とどのようなコミュニケーションを取っていたのだろう。調査をしていないのに調査したというような欺罔行為があったのか、なかったのか。あったのなら「準」のない詐欺罪なわけで、「準」がついているということは調査等は実際に行っていたのだろうな。準詐欺として罪に問えるかどうかは、金額の不当性も関わってくるとは思う。その上で、カウンセリング的な対応がなされていたのであれば、少しだけ事件は違う顔を見せるかもしれない。

続報に注目しよう。

--------以下noteの平常日記要素

■本日のやくみん進捗
第1話第23回、1,470字から540字進んで2,010字。

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積325h15m/合格目安3,000時間まであと2,675時間】
ノー勉強デー。

■本日摂取したオタク成分
『月詠』第6~10話、昔観た記憶よりもしっかり筋があるんだな。なんか萌えと美的センスとドリフの印象しか覚えてなかった。『CYBERPUNK: EDGERUNNERS』第6話、ジャンキーの末路。そうか、時計仕掛けのオレンジかこれは。『魔いりました! 入魔くん2』第13話、第三期が始まってしばらく経つが、まだ第二期の途中なんだよな。サイバーパンクの直後に観るととてもほのぼのする。『拾われた男』第8話、ゴジラ撮影前後。おもろいわあ。

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