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0426:殺意

 中学三年生が同級生に刺殺された事件。いたたまれない。16年前、小学六年生同士で起きた事件を思い出す。どちらもリンクは貼らない。

 私は三人の子供の親だ。親の立場でこうした報に接すると、我が子が被害者になることも、加害者になることも、同じ重さで苦しい。

 子供は未熟だ。トラブルに直面した時、短絡的な解決を図ってしまうことがある。

 私は子供時代にいじめられていた側だった。それでも流石にいじめっ子に殺意を抱くことはなかった筈……と考えて、ふと思い出した。あったのだ。

 テレビのサスペンスドラマで、煙草の葉を煮詰めた汁を針に付けて刺すとその毒で相手が死ぬ場面があり、幼い私の印象に強烈に残っていた。そして小学校の中学年くらいの時。毎日私を標的にするいじめっ子がいて、どうにも我慢がならなくなった私は、親の煙草をくすねてお湯で液を作り、画鋲を浸した。翌日、いじめっ子の隙を見て画鋲を彼の椅子に置いた。彼はまんまとそこに腰を下ろし、いてっ、と飛び上がった。しかし、それだけだった。それだけで、済んだのだ。昭和のドラマは「もっともらしい嘘」が多く、上記の場面も実際に人を殺せるようなものではない。誰が画鋲を置いたのか、彼は犯人を見つけることができなかった。

 10歳頃の幼い私の殺意は、10歳なりの本物だった。そして、10歳なりに愚かだった。ひとつには、解決の道を「殺す」以外に思いつかなかった未熟。だから、危うい行動に出てしまった。もうひとつには、そんな事で相手を殺せると思い込んだ未熟。そのおかげで、取り返しのつかない事態に至らずに済んだ。

 10歳未満は意思能力を欠くとされる。14歳には意思能力はあるが、行為能力は制限され、15歳から認められる単独での一部身分行為(遺言や認知など)もできない。こうした法令の構成は、子供が一般に未熟であることに配慮したものだ。そして、成熟の過程も、その速度深度も、人によって異なる。

 被害者も、そのご両親も、加害者も、そのご両親も、苦しんでいる。いたたまれない。

--------(以下noteの平常日記要素)

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積159h53m/合格目安3,000時間まであと2,841時間】
3連続ノー勉強デー。これはもう開き直ってる。「やくみん!」次回をアップするまで、試験勉強はお休み。次回アップしたら数日は小説書きをお休みする。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『ANEMONE/交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション』、これまた違う世界。途中ちょっとビューティフル・ドリーマーを思い出してたらガリバーがバクみたいなことしてた。あまり集中して観れなかったので話は今ひとつ理解してない。『日本沈没』第6話、関東沿岸部沈没間もないこの時期にこの短期間で警察検察が動くかなあ、という細部のリアリティは気になった。そこは気にしたら負けかもしれない。『青天を衝け』第34話、栄一vs.弥太郎。盛り上がるなあ。岩倉具視が細かな演技で存在感。

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