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0855:やくみん覚え書き/政治家と役人

平日夜は、作業をしながらBSの報道番組を見ることがおおい。19時半~21時の「報道1930」と20~22時の「プライムニュース」がダブってるので、いつも内容によって見る方を変えている。今夜は報道1930が日銀新総裁人事、プライムニュースが韓半島の核問題で、後者の方が関心がある。てか前者にはほとんど興味がない、が、まあ開始まで報道1930観るか。と思って観始めたら、予想外に面白くて最後まで流してしまった。

今後の人事の話はともあれ、私の関心を惹いたのは第二次安倍政権時代、日銀の物価2%目標が政府と日銀の共同声明として出された経緯を巡る話。当時のことはぼんやりと眺めていたが、選挙で圧勝した安倍政権により日銀がそれまでの主張を曲げて金融緩和へ舵を切る、その初手で人事のゴタゴタがあったものの結局は黒田総裁が政権の意向を汲んだ運営を行った経緯は覚えている。その結果「景気は持ち直した」が「貧富の格差が極端に拡大」して現在に至る。

番組では当時の日銀の事務方にいた複数の人の証言を取り上げていて、事務方には危険性が明白な道でも政治の圧力によって向かわざるを得なかった状況が伝わってきた。大学受験の時の現代社会とか公務員試験勉強での政治学などで、官僚組織が政治権力とイコールではなく独自の意思と事実上の権力を持っていることは知っていた。27年間公務員を務めた経験からいうと、それはある面で正しく、しかし巷でいわれるほどの「政治家に抵抗する頑固さ」があるわけでもないと感じている。少なくとも県庁組織の場合、選挙で住民から直接選ばれた首長に仕えることが使命であり、データを元にあるべき政策を首長に提案はしても、最後は首長が支持した方向に進むのだ。日銀は政府からの独立性があるが、それを超えた強力な政治圧力に抗しきれなかったという点では、私の見知った世界とは違う力学があるものと興味深く観ていた。

そういえば、「やくみん! お役所民族誌」第一話にちらりと登場するある人物について、今後の取り扱いを決めあぐねていた。今回の番組を観て(ああ、これに近い構造でこういう立ち位置にすると、物語に深く絡んで来るな)と思いついた。ストーリーの副流で、過去の出来事を中間管理職の立場で見ていたとすれば、現在のトラブルに何かしら影響があるだろう。よし、その方向で構想を練ろう。ねりねり。

話は少し変わるが、近年、リフレ派と呼ばれる人たちの言説がよく目に付くようになった。政府の借金は国民の借金ではない。国はいくらでも札を刷って財政出動し経済を回すことが国民を助ける。以前から別件で信頼していた人もそういう事を繰り返し語っている。でも、本当かなあ。その人は「疑うなら○○の本を読め」といって、その人自身の言葉で基礎理論を語ってくれない。それ、なーんか、マルチ商法とかの勧誘言説にとても似たものを感じるんだけど。

今回の番組作りは間違いなく反リフレ派であり、反金融緩和派だった。どちらが正しいのか、経済音痴の私にはわからんよ。わからんけど、リフレ派の主張を膝ポンできる気はしてない。彼らが「こうすれば未来は明るい、こうしなければ未来はない」と叫ぶほどに、眉に厚くツバを塗りたくなる。

--------以下noteの平常日記要素

■本日のやくみん進捗
少し進んだけど特段記録すべき進捗はなし。

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積327h35m/合格目安3,000時間まであと2,673時間】
さすがに一ヶ月以上ノー勉強デーが続いていて、今年の受験も早くも諦めムードになっている。が、このまま放置もできないので他の仕事をしながら講義動画の視聴(専ら耳のみ)を再開。でもテキストはめくってないので勉強時間には含めず。

■本日摂取したオタク成分
『serial experiments lain 』第6~9話、そうかこれSFだったのか。『競争の番人』第6話、おおっ、1話の中で綺麗に起承転結出来てるな。小技と大筋の見事なマッチング。こういうシナリオ作りの技術は法則化・マニュアル化してるんだろうけど、そんなことは無関係に心惹かれる。

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