君の手をとって ~ミリアニ9話感想~
本日12月3日といえば……?
そう、かわいいかわいい茜ちゃんの誕生日ですね!
おめでとうございます🎉
それはそれとして、本日ついに待ちに待ったミリアニ9話が放送されました。というのも、春香とエレナを担当してる私にとってはとっても大事な回だったんですよね。先行上映のときから、地上波でこの回が流れるのを首をなが~くして待っていました。
念願の放送が叶ったので、いくつか個人的に気に入っているシーンの感想を連ねていこうと思います。主に私の担当であるエレナと春香のシーンです。既にネット上で散々言われている感想の焼き直しみたいになってしまいますが、そこはご愛敬ということで……。
1.幕が開いたと思ったらUnknown Boxが開いた
私はエレナと春香の担当なんですけど、ドキドキしながら先行上映第3幕を見に行ったら初手でいきなりエレナが知らん曲歌い出したので一回心臓止まっちゃいましたよね。聞き逃したらもったいないのですぐ蘇生しました。
ということで初手で流れたのが、六番隊Team6th——徳川まつり、エミリースチュアート、木下ひなた、島原エレナ、永吉昴——がTVで歌うUnknown Boxの開き方です。ゆったりとしたワルツのリズムを思わせるイントロから始まり、アップテンポでキュートなナンバーへと変化していくのがたまりません。
TVで流れるのはごく一部ですが、その中でもエレナが歌う「さぁ 開けましょう 箱には無数の」のパートは高音が美しく、エレナの表現力の幅広さが伺い知れます。
さて、この曲は是非ともフルVerで聴いていただきたいです。2番の後の間奏なんかはこの曲のハイライトでしょう。まるでミュージカルのようなパートが展開され、そのダイナミックさにドキドキしてしまいます。
また全体の歌詞を通して見ると、未知の世界に飛び込む前向きな気持ちだけでなく、力強く成長しようとする、ある種の泥臭さが感じられて非常に良いです。私なんかはPrincess Be Ambitious!!を思い出しました。待っているだけでない、強かなプリンセス……通じるところはあるかもしれません。
そして特筆すべきはTeam6thのドラマパートでしょう。
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個人的に6thのドラマパートは特に必聴度が高いと思っています。
アニメの中で、TV越しにTeam6thのステージを見ていた翼が「お姫さまみたい!」と言ったのに対し、静香が「まつりさんがみんなに色々教えたみたいよ」と教えていました。ドラマパートではその詳細な様子が明かされます。徳川まつりが何を教えたのか、それを6thのみんなはどう受け取って、成長したのか……。是非ともあなた自身の耳で聞いて、まつりの解像度を高めてほしいと思います。
2.春香と未来、2人の共通点とは
9話ではTeam8thの5人——春日未来、最上静香、伊吹翼、桜守歌織、白石紬——が765PRO ALLSTARSのバックダンサーを務める中で、ASの先輩たちと関わり、悩み、成長していく様子が見られます。
どの子の視点でも大事な話をしていますが、私には誰もいないステージ上で春香と未来が交わした会話があまりにも刺さりました。
そのシーンは、日中に練習が上手くできなかった未来がステージにやって来たところに、春香が現れるところから始まります。
これに対し、春香は「私もだよ」と共感しています。ちなみに、ここの「私もだよ」の言い方というか、声の感じがものすごく可愛らしくて大好きです。細かすぎて伝わらない春香しゅきしゅきポイント選手権。
ここまでのミリアニ春香は、ベテランアイドルとしてステージで歌う様子や、楽屋での様子しか描かれていませんでした。それがここにきてアイドルとしてのルーティーンが明かされ、少し春香の人間味を感じることができます。上記のセリフを言う春香はとても楽しそうで、心の底からアイドルが大好きであることが伝わってきます。天海春香の人となりがよく分かりますね。
この後、春香と未来がお客さんのことを想像して、共鳴し合うように掛け合いをするところのテンポが大好きです。
そう、未来は1話で初めてアイドルのステージを見たときから、春香たちのことだけでなく、春香たちが笑顔にした観客のキラキラをちゃんと受け取っていたのです。思い返せば、5話の原っぱライブでてづくりのぶどーかんのステージに立ったときも、未来は挨拶の冒頭で嬉しそうに客席を見渡していました。そして9話で、春香も未来も同じものを大事にしていることがわかりました。
9話では静香と千早が「アイドルに大切なもの」について話していました。大切なものの内容はアイドルによって異なることと思いますが、春香と未来にとっては「自分たちを見に来てくれるお客さんを大事にすること」なのかもしれませんね。アイドルの煌めきがお客さんに笑顔を与え、観客席の煌めきがアイドルを笑顔にする……どちらが欠けてもなりません。未来はまだデビュー前ですが、既に春香と同じ感覚を持っていたと言えるでしょう。
この視座の広さが、もしかしたら春香と未来の共通点なのかもしれませんね。
3.君の手をとって
さて、その後未来は元気を取り戻し、自分たちもこんな会場でライブをしてみたいと決意します。それに対して春香は、自分たちも劇場で一緒にステージに立ちたいと口にします。
そして、立ち上がっていた未来が、春香に手を差し出します。
もうね~~~~~~私のガチ泣きシーンです。
AS組とシアター組の関係というのは単純ではありません。52人横に並ぶ仲間ではありますが、同時に先輩だからこそできること・後輩だからこそ頑張っていることもあります。いっこ前のブログでも似たような話しましたけど……。そんな中で、未来の方から春香に手を差し出すこのシーンはあまりにも含蓄に富んでいます。
ミリアニを見る前の個人的な願いとして、ミリアニでの春香には「先輩だからこそできることをやってほしい。でも、先輩だからという理由で一方的に教え導く存在にはならないでほしい」と思っていました。AS組というのはアイマスの中でなにかとレジェンド扱いされがちです。自分の担当アイドルが尊敬されているのは、もちろん悪い気はしません。しかし、それゆえに一歩引いた立ち位置にさせられてしまう場合もあります。
私にとって、春香は懐かしいASのアイドルではありません。今も第一線で活躍する、担当アイドルなのです。
ありがたいことに春香には今まで見てきたように充実したやり取りが与えられましたが、ミリアニ9話で私の願いが叶ったなあと思いました。未来は、1話のライブで春香からアイドルの煌めきというバトンを受け取っています。9話でも、春香と話すなかで気持ちが前向きに戻っていっていたので、春香から何かを受け取ったんだと思います。でも最後には、そのバトンを未来から春香に渡したわけです。「私たちの劇場に来てほしい! 一緒に歌いたい!」という気持ちを、本来であれば畏れ多く思っても仕方ない春香に渡したのです。そんな未来がとても頼もしかったです。春香はこの世界では一歩引いた存在になるのではなく、一緒の仲間に入れてもらえる存在なんだな、と確信しました。それがすごく嬉しかったです。
余談ですが、ミリシタにおけるハルカナミライのイベントコミュではこんな一幕がありました。
春香は、他の全ての人間がそうであるように、先天的に先輩だったわけではありません。未来たちが現れてくれたから先輩になったのであって、それ以外のことについては何も変わりありません。先輩後輩関係なく「仲間でもあり、ライバル」なのです。
このイベントコミュを見た当時も深く胸に残りましたが、ここで未来が「私も、春香さんを引っ張ってみたい」と言っているのが本当に印象的でした。ミリアニ9話では、まさしく未来が春香の手をとる場面がありました。このコミュのこともあって、本当に本当に嬉しいシーンでした。
さいごに
9話のEDで使用されたRAEDY!!。1話のToP!!!!!!!!!!!!!や5話のWe Have A Dreamといった若干の変化球を浴び続けた後なので白米と味噌汁を出されたときのような安心感を覚えました。
これは白米と味噌ラーメン。
それはさておき、曲の終盤ではASのシンボルであるAMCGエンジェルと、ミリオンライブのシンボルであるパピヨンマークが重なり合う演出が見られました。
これを見たときに思いだしたのは、2017年に行われた765・ミリオン合同ライブであるHOTCHPOTCH FESTIV@L!!初日で披露されたRaise the FLAGです。曲を歌うのはオリメンではなく、中村繪里子(春香)、仁後真耶子(やよい)、沼倉愛美(響)、平田宏美(真)というAS組の4人です。パフェサンですね。めちゃくちゃ良いので見たことない方は今すぐ円盤ぽちぽちぽち~してください。あの、正直もうだいぶ安いんで……。
曲の背景映像には曲名になぞらえた旗が描かれ、そこには半分ずつに切られたAMCGエンジェルとパピヨンが描かれていました。私がこれに気づいたのは後で円盤を買ったときでしたが、曲の熱すぎるパフォーマンスも相まって「先輩だからって一歩引いたりはしないぞ!」という意思表示に見えて、大変嬉しく思ったものです。
ミリアニ9話のREADY!!では、2つのシンボルが互いを喰らうのではなく、2つで1つになるような演出になっていました。「仲間であり、ライバル」のライバルの部分が強調されたのがハッチポッチのRaise the FLAGなのだとしたら、仲間の部分が強調されたのが今回のREADY!!なのかもしれません。
牙を剝くようなぶつかり合いでしか得られないものはあるし、手を取り合うからこそ見せられるものもあります。どっちのマインドも大切にしていってほしいなあと思いました。