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ポケモンユナイト アジアチャンピオンズリーグFINALS 観戦ガイド

こんにちは、水上です。早速ですが、明日こんなイベントが開催します。

実況します。こちらは1月から行われて来たポケモンユナイト初の招待制リーグであり、アジアチャンピオンを決める戦い「ポケモンユナイト アジアチャンピオンズリーグ(以下アジアリーグ)」その最終決戦となるFINALSが明日、始まります。
リーグは東アジア/東南アジア/インドリーグの3つに別れ予選が行われており、明日のFINALSは各地域から勝ち上がった上位2チームずつの計6チームが、マレーシアはクアラルンプールに招待されオフラインで戦います。

日本からはたきしまグロウパンチこと「T2」が参戦中。
このアジアリーグですが、予選は公式の日本語放送が東アジアしか無かった事や、そもそも予選が終わってから約1ヶ月の間が空いている事から、「どんなチームが戦ってたか曖昧」「東南アジア、インドリーグのチーム何も知らない」という方もそれなりにいるんじゃないかなと思っています。

そんな方たちに向けて、こちらでは当日の簡単なルールと、勝ち上がった6チームのメンバー。そして、「使用できるポケモン」が大きな要素になるルールなので、予選中使用してきたポケモン等を簡単に纏めようと思っております。
あまり濃い情報は出て来ませんが、何となくチームの名前や得意なポケモンを知っているだけでも少し面白くなると思いますので、明日の試合を観戦する際の前情報としてご活用頂ければ幸いです。

1つ注意点として、今ポケモンユナイトにて強力な存在感を発揮しているポケモン「ザシアン」はアジアリーグの予選が全て終了してからユナイトバトルに参戦したポケモンです。
なので、アジアリーグ予選中のポケモンユナイトと、FINALSでのポケモンユナイトは全くの別物となっておりこれから記す「予選ではこんなポケモンを使った/こんな戦い方をした」という情報は一切参考にならない可能性があります。ご了承ください。それはそれで面白いと思うので楽しみましょう!

簡単なルール

ドラフト制 
アジアリーグでは「ドラフトピックルール」を採用しています。予選見てた人はここ読まなくて大丈夫です。

お互いのチームで1匹ずつ、「使用禁止ポケモン」を指定します。ここで選ばれたポケモンは、どちらのチームも使う事が出来ません。
その後先攻と後攻で順番に使用するポケモンを選択していきます。この時片方が選んだポケモンを、もう片方のチームが選択する事も出来ません。なので、最終的にお互いの10匹は全て違うポケモンになりますね。

順番に選んでいく

なので相手が選んだポケモンの対策になるようなポケモンを被せて選んだり、弱点となるポケモンを先に選ぶことで「強いけど弱点の多いポケモン」を活躍させられたりと、スタンダードなルールでは見られない、ポケモン選択時点での駆け引きが生まれます。ここも凄い面白い部分でしたね。

当日ルール
FINALSは2日にかけて行われます。
6チームを3チームずつ2グループに分け、総当たりを行うのがDay1。
そして各グループの1位、2位合計4チームでトーナメントを行い、アジアチャンピオンチームを決めるDay2。
組み合わせは以下の通りになっております。

グループAは「東アジア2位:T2」「東南アジア1位:Rise」「インド2位:Marcos Gaming」の3チーム。

グループBは「東アジア1位:HI5」「東南アジア2位:MYS」「インド1位:Revenant Esports」の3チーム。
Day1はここから1チームずつ脱落します。Day2はシングルトーナメントですが、全試合Bo5というとても濃いルールになっています。頑張れT2!

チーム紹介

各地域ごとに紹介していきます。
リザーブメンバーがいるので、1チーム6人まで所属しています。

東アジアリーグ代表

HI5

ZzzRay/BKZ/ikura/Shingdi/Wushuan/WøRm

東アジアリーグ1位抜けのチーム。HI5以外のチームはWCS2022で結果を残した4チームで、実績だけで言えば一番濃かった地域が東アジアリーグだったと思うのですが、そんな中での1位抜け。しかも1度も負ける事なく予選4-0、2ndステージもしっかり勝ち切り無敗での勝ち抜けを果たしました。この無敗と言う戦績は東南アジア/インドを合わせて全チーム中でもこのHI5だけ。
予選を見ている中で強く感じたのはやっぱり「ポケモンユナイトIQ」とでも言うべきゲーム理解度の高さでしょうか。
多くのチームがドラフトという新ルールに戸惑っていたリーグ序盤から相手構成のメタになるポケモンを選んだり、しっかり綺麗に纏まった構成を組んだりと速くから順応を見せていました。個人個人のプレイスキルも高く、優勝候補と言っても差し支えないと思います。

個人的に調べてて驚いたのは、予選中に使用したポケモンの種類や数、構成パターンと言うのは他のチームに比べてもかなり少ない寄りでした。
最小限のバリエーション変化で無敗という確かな成績を残したところも、個の強さを濃く証明していると感じます。上手さが詰まったチームなので、集団戦での動きは勿論、点の入れ方、ゴールを残すかどうかや上下の人数の割き方等細かい所にも注目してほしいと思うし、お伝えしたいと思います。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓
ZzzRay:ピカチュウ・アローラキュウコン・ミュウ・マフォクシー・ウッウ/ウーラオス
BKZ:カイリキー・ウーラオス・ガブリアス
ikura:カビゴン・ヤドラン・カメックス・イワパレス/ハピナス
Shingdi:マフォクシー・グレイシア/カイリュー/アブソル・ストライク
Wushuan:ヤミラミ・ワタシラガ・ハピナス・フーパ
WøRm:無し

T2

Supercell/Ruin/Haruta/Ajun/Hobachi/Takishima

東アジアリーグ2位。日本代表と言ってしまっても良いでしょう、T2です。
リーグ序盤こそドラフトルールの難しさに悩まされている印象がありましたが、しっかりと修正して後半勝ち切り、予選2位抜け。そのままマレーシアの切符を掴みました。
個人的にT2の強さは試合間や大会間での修正・対応力だと思っているので、それが証明されたようなリーグでの戦いぶりは見てて爽快でした。Bo5ルール絶対強いと思うからDay2行ってほしい…!
使用ポケモンの範囲もかなり広く、スタンダードな構成は勿論、ジュナイパー入りやファイアローアブソルのスピード2枚等、尖ったポケモン・構成を採用するシーンも予選ではありました。
今のポケモンユナイト、特殊の遠距離アタック型が予選の時よりもかなり強いと思っています。T2のRuin選手は特殊遠距離型に関しては非常に幅広く使用できるので、どんな構成が見られるのか楽しみ。

T2はWCS2022の実績を買われての招待ですが、その時のメンバーからは変更されている事、現チームでの結果が中々出なかった時期も知っているので、今回マレーシアの切符を掴んだ事がとても嬉しい。応援しております。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓

Supercell:バリヤード・ヤミラミ・プクリン/マンムー・ヤドラン・カメックス・カビゴン
Ruin:エーフィ・アローラキュウコン・サーナイト・ウッウ・ジュナイパー・ミュウ・フシギバナ・グレイシア/カメックス
Haruta:ストライク・ドードリオ・ファイアロー/ギルガルド・カイリキー・ウーラオス/フシギバナ
Ajun:ピクシー・バリヤード・ハピナス・ワタシラガ/カビゴン
Hobachi:アブソル・ストライク・ドードリオ/ギルガルド・マリルリ
Takishima:無し

東南アジアリーグ代表

Rise

Zoe/eeyorr/AXQ/Necr0/illuna/Cell

東南アジアリーグ1位。予選自体は2-2で3位抜けになったものの、2ndステージを全て勝ち抜いて1位に輝きました。道中倒したWCS参加チームでもあるRenaissance、そして決勝を争ったMYSもメチャクチャ戦いが上手いチームだったので、配信見ながらかなり驚いていました。
ドラフトピックは全体的に「相手が選んだポケモンの対策になるポケモンを被せながら使用ポケモンを選んでいく」傾向が強かったのですが、Riseは「自分の得意な構成を作る事を最優先してポケモンを選ぶ」スタイルが濃かったと感じています。大体のチームが最初の1匹、無いし2匹では強いサポート・ディフェンスを選ぶ事が多かったのですが、殆どのパターンでアタッカーになるポケモンを確保して、それを軸にパーティを作っていく感じ。
中でも恐らくeeyorr選手のグレイシアが絶対的な信頼を置かれていて、Day6以降行われた試合では全てグレイシアが構成に入っています。勿論環境的に強いポケモンだから、というのは大前提だと思うけど。実際Renaissanceとのマレーシア行きを賭けた戦いでは、これどうやって勝つんだと言いたくなるようなかなり厳しい状況から1人で相手のエースを数人倒し、試合をひっくり返しました。
逆にスピード型が採用される事は少なく、裏を取って荒らすというよりはグレイシアを中心にとにかく相手の前衛から崩していこうという気持ちがプレイから伝わってきたチームでした。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓

Zoe:フーパ・ハピナス・ワタシラガ・バリヤード・ピクシー/カビゴン/ミュウ
eeyorr:グレイシア・マフォクシー・ジュナイパー/ドードリオ
AXQ:マフォクシー・フシギバナ・アローラキュウコン・ウッウ・サーナイト/ドードリオ/バリヤード
Necr0:ギルガルド・カイリキー・アマージョ・ルカリオ・ウーラオス/ストライク/カメックス
illuna:プクリン・カビゴン・ヤドラン
Cell:無し

MYS

YeMu/NightmewFoxy/Yang/Froggy/Réßöñgs/Blazedl

東南アジアリーグ2位。予選自体は4-0で1位抜けしています。WinterTournamentにも参加していたので、見覚えのある方もいるのでは無いでしょうか。
強力なサポート・ディフェンスの並びであるヤドランピクシーを最も多く使っていたチーム。この2匹がいると非常に守りが固く、味方の遠距離型を相手のスピード型から守る事が出来るのですが、この2匹を採用した際のエースとしてはゾロアークの採用がかなり多かったです。使用するのは決まってNightmewFoxy選手。
ゾロアーク自体はあまり守ってもらうタイプのポケモンでは無いのですが、相手にヤドランやピクシーがいるとかなり動きにくくなるので、自分達が使いたいエースの弱点になるポケモンを先に自分達で確保して~という考え方だと思います。決まって最後の5匹目にゾロアークを選択している事から、相手構成を最後まで見ていけそうならゴー、という感じでしょうか。ゾロアークがいない時はサーナイトやフシギバナがエースに据えられていました。
このゾロアークがかなり上手くて、1人で複数KOを生み出しているシーンや特性のイリュージョンを使って小さいホルビーに化け、味方ポケモンに重なる事で(マジで見えにくくなる)隠れて奇襲するなど、練度を感じるシーンがとても多かったです。
現環境でゾロアークがどういう立ち位置なのか(ザシアンに立ち向かえるのか)はちょっと解りませんが、出てきた際は注目してほしいポケモンです。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓

YeMu:ウーラオス・マリルリ・カイリキー/ストライク/カメックス
NightmewFoxy:ゾロアーク/ギルガルド/ミュウ/ヨクバリス
Yang:フシギバナ・サーナイト・マフォクシー/ピクシー・ワタシラガ・ハピナス
Froggy:キュワワー・ヤドラン・ハピナス・バリヤード
Réßöñgs:フーパ・ピクシー/カビゴン・マンムー/バンギラス/ドードリオ
Blazedl:無し

インドリーグ代表

Revenant Esports

Crowley/BlizzarD/Swifty/Novaa/XesoL/Badshah

インドリーグ1位。ここはWCS2022でも大活躍していたチームで、実績としてはインドリーグ内トップ。のはずが予選自体は1勝3敗で4位抜け。そこから2ndステージのトーナメントを制して1位抜けとなりました。
構成の傾向としてはほぼ確実に2枚遠距離アタッカーを採用して、睨み合いに強く出る構成になる事が多いです。逆にスピード型はたまに顔を出す程度。加えて近距離型にはカイリキーやバンギラスの採用が見られ、全体的に後半に強いポケモンを多く置いた構成を上手く回していました。
このチームはWCSの頃からメンバー変更が起きており、チームの絶対的エース(の様な雰囲気があった)OMEN選手が離脱しての新体制になっています。そんな中で新しく加入していたBlizzarD選手の使用ポケモン数はすさまじく、FINALSに参加する選手の中では最も多い10ポケモンの使用が確認出来ました。
また、アジアリーグ中全体的に環境を支配していたウーラオスをほぼ使用しておらず、禁止にする、もしくは対策する形で環境に向き合ってきたチームでもあり、今ザシアンにどう向き合って来たかが気になるチームです。
余談ですがこのチームはリザーブ登録であろうBadshah選手が2ndステージから参加しており、6人全てが出場したチームでもあります。当日誰が出てくるか読み辛いのは強みになる。かも。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓

Crowley:グレイシア・マフォクシー・ニンフィア・ウッウ・アローラキュウコン・ミュウ
Swifty:ワタシラガ・ピクシー・フーパ・キュワワー・ハピナス/カビゴン・マンムー
Novaa:カイリキー・ルカリオ/アブソル・ドードリオ/ニンフィア
XesoL:カビゴン・マンムー・ヤドラン/フーパ・バリヤード/ギルガルド
Badshah:ミュウ・サーナイト・マフォクシー/カビゴン
BlizzarD:ドードリオ・ファイアロー・ストライク/カイリキー・マッシブーン・バンギラス・ルカリオ/グレイシア・フシギバナ/カメックス

Marcos Gaming

Meruem/VoxZ/Snowyy/Kyurem/Volc/Player

インドリーグ2位。1stステージの予選自体は4-0で1位通過しています。
他チームと比べてもスピード型としてドードリオの採用がとても多いチームでした。アジアリーグのスピードと言えばストライクが非常に使用率の多いポケモンでしたが、このチームはストライクの禁止指定率が高く、その上でドードリオを使っていました。
わざセットもとびげり/ドリルくちばしで、積極的に戦う事よりもゴールする事を強く意識していました。他のポケモンも機動力をグッと上げるフーパや、比較的1人で動きやすいニンフィア等を使ってチーム全体でもゴールを意識した動きが多かった印象です。ドードリオがいる都合上残り時間2分を切ってからの得点の伸びが凄まじく、不利状態でも得点リードを作り相手に動かざるを得ない状況を作ったり、時にはレックウザを取られて尚点数勝ちする試合もありました。勿論集団戦をしないかというとそんな事も無く、バンギラス/ウーラオス/マンムーを採用してゴリゴリ殴り合いを仕掛けて勝つパターンも。
元々インドリーグはマンムーやマリルリ等の火力/耐久を両立出来るポケモンやフーパ、ピクシーといった戦線維持に優れたポケモンが高く評価されていたり、逆にヤミラミは禁止される事も選択される事も少なかったりと、他のリーグに比べても禁止/選択の傾向が違っていたリーグでもありました。
だからこそ東アジア/東南アジアとは違うような試合展開があり、中でも多くの勝ち筋を持っていたのがこのチームだと感じているので、改めて全リーグが合流するFINALSでどういう戦いをするのか、楽しみですね。

予選で各選手が使用したポケモンはこちら↓

Meruem:マフォクシー・ミュウ・グレイシア・ドラパルト/カイリキー・ウーラオス
VoxZ:カビゴン・ヤドラン・マンムー
Snowyy:ドードリオ・ストライク/カイリキー・ウーラオス・バンギラス
Kyurem:フーパ・ハピナス・キュワワー・ピクシー
Volc:ニンフィア・サーナイト/ドードリオ/バンギラス
Player:無し

終わりに

以上です。ここまでご覧頂きありがとうございました。出場チームを紹介するタイプの記事はどうしても文字数が多くなってしまうのですが、毎回沢山読んで頂いているみたいで嬉しく思います。

ちらほらとは書きましたが、東アジア/東南アジア/インドではやはり評価されているポケモンも違く、禁止/選択の傾向を見ていくだけでも面白いものがありました。予選が終わってから約1ヶ月、新しい環境に各リーグの代表がどういう答えを用意し、それがどうぶつかり合うのかはとても見応えがあるはずです。
今の環境はザシアン+キュワワーの組み合わせがどうしても頭2つくらいは抜けている印象ですが、ドラフトルールではルール上そのセットを防ぐことが可能で、だからこそ今のランクマッチとは違うユナイトバトルが見れます。ザシアンを禁止するのか、キュワワーを禁止するのか、それとも…と言った部分だけでも各チームの考え方が伺えるでしょう。
ポケモン選択時点での駆け引きもドラフトの大きな魅力なので、極力解りやすくお伝えできればなと思います。

初の招待制という大きな、かつ長期に渡って行われたイベントを最初から最後まで実況として見届けられるというのはとても光栄な事で、楽しみな気持ちや嬉しさ、その分乗っかる責任とか色々なものを感じていますが、2日間何卒よろしくお願い致します。僕はT2が勝利する事を心から願っています。みなさんも是非推しのチームを応援しつつ、一緒に盛り上がってくれたらとても嬉しいです。

配信先はこちら↓
配信は12:50分。試合は13:30予定見たいです。初戦からT2!




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