反動の力学的機序

実は、常識の作用が推移してゆく順序と異なり、何もできないと思うことは、容易く、何かができると思うのは、耐え難い。ゆえに、反動的な反応は、誰にでも起こりうるといえる。こうした、感情は、その場限りでは、正しいかもしれないが、所詮、一過性の適切さであって、その諸効果の行方として、再び、安易に「何もできない」と思うところへと、帰着してしまう。そして、無意識の精密さによるズレが、繰り返しつつ蓄積され、ほぼ完全な、卑屈さへと態勢を整えてしまうのだ。

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