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D-DAY TOUR in BANGKOK参加記録



結論から言うと「やっぱり夢だったみたい」でしかないんだけど
脳内のメイちゃんが「夢だけど!!!夢じゃなかった!!!!!」って叫び散らかしてるので

今から人体の最も便利な機能“忘却”によってなんとか保たれている精神をゴリゴリに削っていく作業をします。頑張れわたしの大脳皮質。


■YOUは何しにバンコクへ?

そもそもなんでアジアツアー参加を決心できたのかはもう忘れてしまった。日程発表されてすぐは日本公演とソウル公演しか見えていなくてキャパにげんなりしてた気がするんだけど、確かツイッター上で果敢に海を渡ろうとするアミのみなさんを見て勇気づけられて、「あ、行かなきゃ」ってなったような。どこかの一瞬でパキッと意識が切り替わったんだけど、腹を括ってからが早かった。

去年の釜山コンを見て唐突に、ソクジンさんのいるソウルに「あ、行かなきゃ」になり優しい友人(ジンペン)を連れセンイル渡韓を果たしてから2ヵ月。一緒に行くなら彼女しかいないので「とりあえずアジアは行くよね?NYはどうする?」と脈絡なく詰め寄って一旦アジア3カ国(インドネシア、タイ、シンガポール)のチャレンジが決定。


「日本はどうせ当たらない。(本当に当たらなかった)本国はどうせ海外サーバー勝てない。(本当に勝てなかった)」


優しい友人がインドネシアにツテあるとかいう強大な安心感を提供してくれたので大本命は本当はジャカルタ公演だったんだけど、アジア初回のチケッティングということもあり撃沈。月曜の就業中に在宅勤務を誤魔化してネカフェ駆け込んだにもかかわらず惨敗を喫したわたしは、次のバンコクが取れなければシンガポールでは悪評高きチケマス(ダイナミックプライシング)が待っているのでなにがなんでもバンコクを取らねばいけなくなった。



■チケッティングググググギャア

ウィバスで事前認証始まってからずっとチケッティングのやり方をネットで調べ続けた。読んでる間に勝算が見えなくなって段々元気がなくなる。とりあえず回線速そうなネカフェをいくつか調べて仕事終わるたびに1軒ずつ回って使用感を試しに行き、結果一番速いところに決定。

ジャカルタのチケッティングサイトは日本語ページがないのと日本から挑戦した人の参考ブログが少なかった。システムもマジで時間になってよーいどん!でウェイティングルームとかもなく。開いた瞬間いっせーので各自猛ダッシュ。

それに比べてバンコクのサイト、チケットメジャーは翻訳で日本語にもできて1時間前から待機列もあって良心的だった。日程・座席選択の画面に入れる数が決まってるからサーバーダウンもない。
直近でトゥゲザーさんたちのタイ公演があったから、チケッティングレポがいくつか上がっていて本当に助かった。


有難う歴戦のオタクたち。あなた方のおかげで乗り越えられた戦いがここにあります。


バンコクのチケッティング当日は日本時間で日曜の昼12時から、待機列オープンは11時。優しい友人も参加できるって言うから二人で違う個室取って戦った。一番怖かったのはカード決済で、楽天が弾かれやすいってのも載ってたから友人の違うカード優先で入力するように準備。一旦座席が選択できれば10分ホールドできるらしいから入力画面まで辿り着いてしまえばこっちのもん。

レポによるとチケッティング開始から40分待機列にいてもまだ勝算はあるとのことで、僅かな希望を胸になんとか平静を保ちながら緑のラインがちまちま進むのを切実な思いで見つめる続けること39分。





入ったあああああああ!!!





いくつもタブ開いて待機画面入ったけど開いた順の入場だったかはもう知らない。多分開いた順だった。違うかも。入った瞬間なんて正気の沙汰じゃない。

でもわかってる!わかってるんだ!勝負はここからなんだ!!!!!!!!!!!!!!

なんどもなんどもシミュレーションしてイメージトレーニングしまくったオタク因縁の座席選択画面。


この時点でマウス持った右手の指先は冷え切ってるしガタガタ震えてる。



もちろんVIPでサウンドチェックも入りたかったけど、高望みはしないんでとりあえず会場に入れてくれ精神で3階席を巡回すること数分。
別部屋の友人と電話を繋げながらやってたんだけど本当にうるさかったと思う。「お願いお願い頼むから取らせて頼む頼む頼むあーこれも駄目あれも駄目どこなら空いてんだ選択させてよ頼むから…」のお経状態。なんか途中泣きべそかいたり叫んだりしてた多分。



ん?あ、一席いけた!!!??

頼む頼むマジで切実なんだってこっちは

これがどうせぬか喜びなのも知ってんだよ頼むあと一席選択させてくれ

え?二席目いけた?ん?いけた?えカード入力画面?落ちる??画面落ちたりする?コレ

い?…いけた?



待って待って待って頼むサーバー頑張って今入力するから!10分!!!!今番号入れるから!決済画面行くまでは耐えて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

(待機列あるからサーバー負荷は大丈夫なはずだけど何が起こるかわからないので大深刻)

興奮と緊張にガッタガタ痙攣する手で番号入力して名前入れて銀行名とか入れて…
カード会社の入力画面に飛んで、






心臓が口から出た。



“クレジットカードのマイパスワードを入力してください”




「“クレジットカードのマイパスワード”、わかる…?」





友人のカードだから電話越しに聞いたんだけど、一瞬の無音で肝が冷えた。

まさかここまで来て………?



いやわかる大丈夫多分わかる、って言うから友人のほうの待機画面は一旦放り投げてもらってわたしの個室まで来て入力後、2人でローディング画面見つめながらまた無音。








き、きた?コレ本当?成功した注文?マジ?ホント?!!!ホントだな?!!?!マジだな?!!???!?!!!!??


ここまで行ってやっと二人してギャアの声がでた。腹から悲鳴でた。さすがにネカフェのブラックリスト載ったかもしれない。その節は大変失礼いたしました。


なんかもう全部信じられなかったから、1時間くらい放心といういうか疑心暗鬼の沼というか。
多分取ったよね…?みたいなn回目の確認を経てよくわかんないけどジョングクペン母に電話で報告した。わたしミンユンギさんの生の音楽が聴けちゃうって。案の定~数秒の静寂をお送りいたします~になって第一声“ハ…?”だった。


■初めてのタイ

そこから飛行機を取ったりホテルを取ったり、ライブに着て行く服を揃えたりナヌム用意したり歌詞頭に叩き込んだりと様々な努力を経て。
二人ともタイ語はまるでなのでゴミ級の英語で乗り切るしかない。会場まで行ってしまえば韓国語が公用語みたいなノリでもあるけど、旅行先で使えるタイ語フレーズ集みたいなのだけせめてもの礼儀かと付け焼刃的に詰め込んで、あとは助けてパパゴした。
空港は結構無言でもいけるので事前に日本のサイトから予約した空港→ホテルのタクシー乗車が初めてのタイ語だった。サワディーカップくらいしか聞き取れなかったけど運転手のおっちゃんフレンドリーで、ホテルまでの間タイ語と思われるポップスが流れる車内で鼻歌交じりに運転してて本当に良かった。タイだなと思った。



■バンコク1日目の夜に膝から血

バカなのか?あ、バカなんだな?おけおけ。
タイの地を踏んで3時間経たないくらいでそそっかしいオブザイヤー更新です。おめでとうございます。

そそっかしいどころじゃねーんだよ。
夜でラウンジの黒い階段の段差があんまりわからなくてべちゃって落ちた。フロントの人びっくりしてみんな飛んできてくれた。その節は大変失礼いたしました。

その場では大丈夫だと思ったんだけど(暗かったし)、ホテルから徒歩2分くらいのレストラン着いたら左膝からちょっと血出ててウケた。わんぱく小僧が過ぎる。もっとウケんのがその時わたしの持ってたスマホが動画起動しててすっ転んだ動画があるの。あとからフォルダに見つけて爆笑してた。まあ元気なんでマイペンライ。



■モエvs激辛ソムタム 第一回戦

がっつりご飯を食べられるのは1日目の夜しかなかったからこのタイミングでタイ料理食べようと決めてたんだけど、もう本ッ当~に美味しかった。絶対にまた食べたい。食べたいじゃなくて食べる。絶対に。

頼んだのは
・パッタイ(タイの焼きそば)
・ソムタム(青パパイヤの酸っぱ辛いサラダ)
・プーパッポンカレー(たまご炒め蟹カレー)
・青菜炒め
・海老のすり身フライ(?)みたいなやつ
・Changビール(タイのメジャーなビール)
で、友人は本物のバカデカいココナッツに入ってるココナッツスムージーを頼んでた。

全部美味しかったんだけどパッタイが一番好きだったかも。添えてあるライム見て海外の食べ合わせだなーと思ったけど絞ったらアクセントでめちゃくちゃ美味しくなって感動した。ちゃんと合う組み合わせなんだ!(そらそう)

ソムタムも散らしてあるナッツがスパイシーな味付けとのバランスを保ってくれていて美味しい。美味しいけど辛い。でも辛いけど辛い。辛い。とにかくかr…。
最初は全然大丈夫な辛さなのに少し食べ進めたらプルダックポックンミョンまともに食ったくらいのベロになる。辛すぎる。一口目で全開の辛さを主張して来ない分たちが悪い。次は絶対にノースパイシーって言ってやるからな。


色々食べたくて二人でシェアしようってどれもSサイズ頼んだはずがデカいデカい。食べ切れなかった分は包んでもらって翌日の朝ごはんになった。持ち帰りにしてくださいってなんて言ったら良いかわかんなくて旅行先で使えるタイ語フレーズ集にあった文を見せながら料理指さして「to go」とか言ったら伝わった。ゴミ英語でごめん店員のお兄さん。どこで渡したらいいかわかんなくてチップ何バーツかその場で渡したよ。

■ついにアリーナへ

翌日午前中に近くのスーパーで土産大量購入を果たしたあとホテルで荷物を詰めてキャリーケースはフロントに預けて空港輸送サービスで送ってもらった。チェックアウト寸前にわたしの財布入れた部屋の金庫開かなくなってまたフロントにゴミ英語でヘルプミーしたりとかした。

タイは流しのタクシー拾ったら確チャンぼったくられるみたいなネット情報が多かったから、安全なアプリでタクシーを呼んでアリーナに向かう。行き先までアプリで入力できるから乗るだけなんだけど、運転手のお姉さまに「どこだっけ?ムアントーンターニー?」言われてインパクトアリーナですって答えたんだけど、多分「そうだったそうだった!覚え悪くてごめん!笑」みたいなこと言われたと思う。なんでかめっちゃ笑ってた。あっかるくっていいなタイ。
着いたらもう至る所にミンさんやBTSのみなさんがいて、それだけで幸せだった。タクシー降りるとき既にテンション上がってきゃっきゃしちゃったわたしたち見て運転手さんもけらけら笑ってくれて、嬉しかったな。


■アミがとにかく可愛いんだってば

もうさあ、ジョングクさんがメロメロになる気持ちわかるよ本当。アミたちみんなホント可愛い。オメーは誰なんだっつーのは置いといて、容姿の話じゃなくて、あんなに全身から愛の溢れちゃってるひとたちそういない。

みかん頭はバンコクでも大量発生してたし、全身紫の子とか、バスケのユニフォームで背番号39のSUGAって描いたゼッケン着けてる子とか、大吹打の王Agust Dコスの子とか、開花市場のオレンジジャージで双子コーデしてる子もいた。
ほかにも愛駄々洩れファッションの子たちは本当にたくさんたくさんいた。なんて幸せな空間。

会場施設内のごはん屋さんでお昼にしたんだけど、行き交う人を眺めているだけで楽しかった。可愛いアミたちだけでタイ米3合いける。まあそんな中わたしはタイ米ではなくソムタムに二度目の戦いを挑んで無事敗北していたんだけど。おかしいな?ノースパイシーって言われたはずなのに。


そのあとは外のAgust Dさんのデッカいバナーの前まで写真を撮りに行った。

このためにわざわざ買ったセルカ棒を駆使して撮っていたんだけど、なんと二人で喋るのを傍で聞いていたアミが「日本人ですか?」って話しかけてくれた。

嬉しい。嬉しいな。こんな嬉しいことないよ。
わたしたち、みんな同じ人たちを愛してるってだけでこんなにも優しい気持ちになるなんて知らなかった。

しかも、日本語を聞き取ってわざわざ日本語で話しかけてくれたの。
一応英語で返したんだけど、「日本語ちょっとだけわかるの」って言ってくれて、出身聞いたらマレーシアって言ってた。マレー語でありがとうくらい言えたら良かったんだけどわからないから、ありがとうの気持ちでソンムル用に持ってきてたお菓子あげたの。咄嗟に韓国語でこれソンムルですって言って渡したら、「あ!韓国語私も少し話せるよ!日本語よりわかる!」って。わあ一体何言語を…。

そのあと外があまりに暑いから建物の中に入ってチケットの発券をして、記念に写真撮って、ってしてたらまた違うアミが話しかけてくれて、Dさんのステッカーまでくれた。

多分英語圏のアミだったと思うんだけど、「ジャニーズが好きだったから日本語ちょっとだけわかるの」って言ってて、日本語と韓国語と英語織り交ぜながら会話した。本当みんな一体何言語を…。でも「あー!言語混ざって単語出てこない!混乱する!笑」って。このお姉様はなんとバンコク公演全通の猛者だった。



■アミ運に恵まれてる

それから場内ぐるぐるしてあっという間にセキュリティゲートが開く時間になって、サウンドチェック待機列なのか一般入場待機列なのかよくわからん列に並んでなんとか入場。
会場扉すぐのところに親切に座席案内してくれるお姉さんたちがいて、チケット見せて「ここに列が書いてあってここから番号4番目ね」って教えてもらったにもかかわらず、さっそく一列間違えて座ったのはわたしです。
友人と連番じゃなくて一列違いの斜めだったのに、なぜか二席挟んだ横並びにいてアレ?おかしいな?って。間にいたアミ2人が「何列?ここFだからGもう一個前だよ!」って教えてくれた。アルファベットすら読めねーのか???浮かれぽんちすぎる。

きゃー間違えてる!ありがとう!って無事自分の座席に着いて、右隣の現地アミにこんにちはしてソンムル渡した。準備したお菓子は10個ちょいくらいだったんだけど、余らせないで配り切ることを目標にしてどんどん人に話しかけてみようと思って、さっきの座席教えてくれた後ろの現地アミ2人にも渡して。そうしたらもうめっっっカワなお返しを貰った。

ブレスレットなんだけど紫色に光るの。可愛すぎる。最高。もうこの時点でここは最高の座席。周りのアミが素敵すぎる。最高。
どこから来たか聞かれたから日本だよって言ったら「すご!!遠!!!」みたいな反応が返って来た。

用意したお菓子はDツアー仕様にちょこっとカスタムしてインスタグラムのユーザー名載せてたんだけど、帰国してから後ろのアミがなぜかツイッターのほう(ユーザー名ほぼ同じみたいなもん)を見つけてくれて、「このお菓子くれた日本アミを探してるんだけどもしかしてあなただった?」って。
嬉し~~!!!何リプかやりとりしたんだけど、本当Papago様々。またタイでのライブ来てねって言ってくれて、もう絶対行くよ。ライブなくても行く。今回本当に弾丸旅でほとんど観光できてないからもっとゆっくり行ってみたい。日本でのライブにも来てみて!って言えないのが悲しかったけど…。
ソンムルに入れてたカントリーマアムのじわるバターが美味しかったから持って帰りたいってさ。日本に旅行来たら買って帰る!って。それまでにタイ語習得して観光案内してあげたいくらいだよ。


左隣に着席した子も現地アミだったんだけど、ソンムル渡して「一人で来たの?」「あっちに友達がいるよ!」「そうなんだ!私一人なんだよね」みたいなやりとりをした。ジェスチャーとかでほとんど伝わるんだけど、本当に自分のでたらめ英語がもどかしい。英語できたらもうちょっとおしゃべりできたのに…ってこの時も帰ってからも何度も思った。
左右のアミたち、盛り上がり方も最高で、開演前からアリーナでBTSコール起きてたんだけどもうみんな叫んでた。でもまだ本番じゃないし音楽もないから途中で掛け声が迷子になって突然スッ…て消えて笑いが起きたりもしてて。でもなんかちょっとそれすら会場全体が全力でわくわくしてるのが伝わって来て良かったな。



■開演、記憶ナシ

もう記憶ナシってことにしといてほしい。嘘ですこれほど勿体ないことないのでちゃんと文字にします。

開演前にスクリーンにオギヨンチャが映っただけで大歓声だったし、全アミボム会場制御になった瞬間ももうアミたちの興奮度がヤバかった。フロアだろうが2階だろうが3階だろうが関係なく大歓声。
冒頭のトリガーワーニングはバンコク公演でもちゃんとあった。あの今までのシュガさんが走馬灯の如く駆け抜けていくVCRズルいよね。あんなの気持ちを昂らせるには持って来いだよ。


それからDさんが運ばれて来て。




大絶叫。


そして大絶叫。


のち大絶叫。


更に大絶叫。



いくら叫んでも自分の声がかき消されるほど

イントロの奚琴が聴こえた瞬間の悲鳴。


横たわったDさんが起き上がって第一声がマイク通った瞬間の悲鳴。



わたしも喉潰す勢いで叫んではいたんだけど自分の声聞こえないし、なにより公演が始まったこともミンユンギさんを目の当たりにしていることも全部信じられなくて、現実味がなくて。

正直よくわからなかった。
確かに興奮はしていたんだけど、なぜか追いつかない心だけが凪いでいて、目の前で起こること全てが映像かのように流れて行った。
内心は明らかに呆然としているのに、ちぐはぐな身体が大絶叫でアミボムぶん回しながら歌詞を叫んでいて、気づいたら1曲目のヘグムが終わっていた。不思議と涙は出なかった。多分本当に何が起きてるのかわかってなかったんだ、脳が。


大吹打イントロで表情がわかるくらいDさんの顔がズームでスクリーンに映されて、それがハッとするくらい綺麗で力強くて凛々しくて、胸がぐううぅってなった。
2曲終わってもまだ追いついて来ない心だけがやけに冷静で、とりあえず今のわたしにできることはステージの上にいるあの人のために盛り上がることだ、みたいな気持ちだけで身体が機能していたと思う。


3曲目のAgust D辺りでみんなの声が本調子になってきた気がした。相変わらず自分の声はたまにしか聞こえないけど、心がまるで追いつかないあの奇妙な状態からこのとき少しだけ抜け出せそうになったのは、歌詞を叫べたのがすっごい楽しかったからだと思う。“A to the G to the U to the STD”、シャウトするためにあるようなフレーズ。
Agust Dを生で聴くまでは死ねないとまで思っていたのに、奇妙状態だったおかげで気が狂わずに済んで、逆に良かったかもしれない。パフォーマンス映像を見るよりも何よりもすんなり曲を受け入れられて、ちょこっとだけ勿体なかった気もするけど、いつだってあの光景は脳内再生できるから大丈夫。

イントロのスネアからぜんぶ、あの会場で聴いたバンドサウンド
まだ耳に焼き付いてる。

パキッと突き抜けるように鳴り響いてた1音目のスネアが最高に心地よかった。Agust D、重たい音にずっと推進力があって本当にいい曲すぎると当たり前のことを改めて思った。


次のGive it to meの胃の据わりが悪くなるみたいなイントロも聞こえた瞬間大絶叫。
畳みかけの冒頭4曲が爆速で駆け抜けていって、本当にあっという間にMCまで来て、そこでなんとか落ち着いて公演そのものを受け止め始めた気がする。


MC中ミンさんがタイ語でなにか言った途端、周りのアミたち大はしゃぎで、言葉の意味は分からなかったけど微笑ましさとみんなの喜びようにわあ!ってなってにこにこしちゃった。公演中これが3回くらいあった。
大喜びのアミ見て意味わかんないくらい甘さに溢れた優しい顔するから、もう、もうもうさ、ね。悲鳴とかじゃなくてヒュッて、喉鳴ったよ。息吸っただけで音でた。

あとから現地アミのツイート見て知ったんだけど
・「เยี่ยมที่สุด」→最高
・「ขอเสียงหน่อย」→叫べ
って言っていたらしい。
みんなが喜ぶって100%わかってて、したり顔でこれコメントしてたミンユンギさん、オモロ可愛かったな。


コメントしながら次の曲にいくためにステージ中央に向かって行くんだけど、スタンドに立てかけてあるギター見えた瞬間にギャー!だった。んもう怖い曲来るのすぐじゃん。なんかこの曲来るってわかった瞬間、やっと音楽に対する興奮で胸のあたりがそわそわぎゅうぎゅうする感じがした。やっと。これだよ、この高揚感と緊張がライブの醍醐味じゃん、今まで何してたんだお前は!と思った。
ギターで冒頭ワンフレーズ弾き始めると呼吸が浅くなって心拍数が上がって。華奢で凛としたギターの音色に安心するベースとリズム隊が加わって層が厚くなった瞬間、胸が震えた。喉から手が出るほど聴きたかった音楽。


SDLはみんな歌ってたけど“But, I'm thinking 'bout you”が“But, I'm thinking 'bout ミンユンギ!”で、うわあって素直に感動しちゃった。1日目も2日目もそうだったのかな、完璧にみんなミンユンギって言ってた。曲終わりは危険度MAXのアレが来てまァ~たやってら(笑)(笑)(笑)みたいな。有罪確定すぎて笑いも出るってあんなのは。今すぐ逮捕状寄越して。


それから次の曲はもっともっともっと、いちばん聴きたくて仕方なかった曲だった。
この先、演奏してくれることなんて一度もないんだろうと思ってた曲。
まさかね。まさか、生で聴けるなんて、ちょっと前までは思いもよらなかった曲。

あの時のわたしに教えてあげたい。あなたいつかPeopleの生演奏聴けるよって。
この曲の初めてのパフォーマンスはIUちゃんのパレットだったけど、わたしにとってはあれすら信じ難くて、途轍もない衝撃だった。
だからもうイントロだけで意識的に深呼吸するほどで。万全じゃない喉のはずが、それでも力強くて優しくて、あんまりにも大好きな声だったから、アミボムを振る余裕すらなくてただじっと固まったまま見ちゃってた気がする。
聴きながら、あの人のこと、本当に大好きで、これからも嫌になるくらい大好きなんだろうなって思った。曲が終わるのが惜しくて惜しくて、アウトロで堪らなくさみしくなった。でもきっとこれからこの曲を、この演奏を抱きしめて生きていけるんだと思ったら、とんでもなく心強かった。


Pt.2のほうはもっと心穏やかに聴けた。なんてったって完全に参加型だったから。IUちゃんのパートを歌うみんなの声がアリーナ全体に響いていてなんか嬉しくなった。これ絶対ミンさんに届いてるだろうなって思ったから。

Moonlightはもう冒頭でかっ飛ばすミンユンギさんに大興奮で。言うってわかってたけど本当にダメ押しで2回も言ってくれるから歓声上げるしかなく。

そのあと演出力最大のBurn Itでも叫んで、Interlude:Shadowでも叫んで。
Cyperメドレー辺りはちょっと本当に記憶ないかも。ステージを縦横無尽に駆けずり回ってたシュガさんの姿と力強い発音のラップだけ憶えていて、あの時自分がどんな感情だったか、なにを思ったのか、もうわからなくなっちゃった。このあとからはMCでうっすらと集中力が途切れる合間にセットリストが後半に突入したことをさみしく思ってた。一生終わらなくて良かったのに。

あんなラップしたあとにMCで「6人がいないからさみしい」なんて言うシュガさん。他の公演でも同じコメントをしていたけど、この内容を台本に入れようと思った彼のこと本当、愛しくて仕方ないよ。メンバーへのバカデカ愛を目の当たりにする度、わたしの中でもビティエスへのバカデカ愛が増幅している。(そうですか)

それで、問題はここからだった。

こんなことは公演前全く予期していなくて、自分でも戸惑った。


Life Goes Onで涙が出た。もう何度か見たことある演奏なのに、意味がわからなかった。



そこから映像を挟んでのSnoozeで





もうなんにもわからなくなってボロッボロ涙が出た。





どうしてか一度溢れたらしゃくり上げるくらい突然涙が止まらなくなっちゃって、右隣のアミが気づいてティッシュを渡してくれた。
自分よりマズい人がいると冷静になって曲に没入できなくなる気がして、ほかのアミの邪魔しないようにと思って静かに水分だけ垂れ流していたはずなんだけど、ふいに人の優しさまで降って来て余計涙でた。邪魔して本当にごめんね。公演終わって帰る前にティッシュありがとうって言ったらううんって言いながら「Are you OK?」って笑ってくれた。優しすぎる。

感情が限界を迎えたのがなんであのタイミングだったのかあとでよく考えたんだけど、多分あそこで漸く心が追いついたんだと思う。焦がれて焦がれてどうしようもなかった音楽をやっと肌で感じていることにじんわり体が慣れて来て、そこに生まれた余裕でなんとか事実を受け入れることができて。
それまでヘンに冷静だと思っていたのはただの手に負えないレベルの混乱だったんだとあとになって悟った。

あの人が全部大丈夫だとか言うから。
いつどこにいても応援してるだとか言うから。

わたしは音楽を志した人間ではないけど、この曲はミンユンギさんみたいに生きたいと思う若者すべてに向けた想いまで乗っかってるんじゃないかと思って。

Polar NightとAMYGDALA聴いてる間にはなんとか引っ込んで、なにかが吹っ切れてアンコールは2割増しではしゃいだ。
MCで準備はいい?の問いかけにアミみんな力強く「Nooooooo!!!!!!」言ってて笑っちゃった。それ聞いてしょうがないなもう、みたいな顔したミンさんに心ぜんぶ強奪された。


The Lastも生で聴くまで死ねない曲リストに入ってたんだけど、実際に聴いたらとんでもないパワーだった。
今のミンユンギさんに歌えるんだろうかと思っていたAgust Dのミックステープに入っている曲たちで、わたしの中ではこの曲が最たるものだと思ってた。もちろんほかの場所で演っているのも見ていたけど、生で温度を感じて初めて、そんなものは関係なかったんだと気づいた。

怒りと不安を元に音楽を生み出していたような人が、全部をもう許してしまったと言ったとき、本当にもう歌えないんじゃないかと思ったんだよ。もちろん新しい音楽を見せてくれるんだろうと思ってわくわくしたけど、それと一緒にほんのちょっとのさみしさもあった。あと「あーあ、もうさあ」ってなるタイプの愛。
だって目的を見失わずに変化を受容できるどデカい器がある人、好き以外にないでしょう。

この人にはそれだけじゃなくて、自分のことを怖いくらい客観視できるプロデューサー能力があったんだって、アンコール聴いてるときに思い出した。公演の一番最後に自分がどんなふうに見えるかわかっていて、その見え方をコントロールすることができて、嫌んなっちゃうよもう。淡々とした職人技で、それとは相反するギラギラしたステージを完成させたミンユンギさんにもう平伏するしかなかった。


やっぱり全部都合の良い夢だったんじゃないかと、未だに思うよ。
あんないいもの浴びて、これからの生活が豊かになりすぎるでしょうと思ってたんだけど、平気で同じだけのさみしさが襲ってきて、実は今結構しんどい。いやだ。おれはまだバンコクにいたい。構うな、おれは一人でここに残る。の気持ち。

次にいつミンさんの音楽を直接浴びられるんだろうと思ったら全然2年以上先で、シンプルに凹む。でも、できるだけさみしくないようにしてくれたから、たぶん、きっと大丈夫。なんとかなる。
その間耐えるために身体を酷使して世界中を一人で飛び回ってくれた彼にもらったものたちがこれだけあれば、多分大丈夫。本当はもらいすぎなくらい。いつまで経っても返しきれない恩はあと2年待って、25年におかえりって迎えることで少しでも返せたらいいと思ってる。



■余韻もクソもない200バーツの洗礼

公演会場のインパクトアリーナはバンコク郊外にあって、ちょっと立地が悪かった。大体公演終わったのが21時過ぎくらいだったんだけど、わたしたちはなんと翌朝5時台のフライトで帰らねばならず。終演後会場から直で空港に向かう予定だった。
タクシーが捕まりにくいことはもちろん想定内だったんだけど、アプリじゃあまりに捕まらなくて。22時半くらいまでドリンク飲みながら粘ったんだけど、やっぱり捕まらない。周辺のお店ももうほとんど閉まりかけで帰宅困難の可能性が否定できなくなってきたから、仕方なく流しのタクシーを捕まえた。

乗る前に金額聞いて800バーツだって言うから乗ったんだけど、案の定空港着いてから1,000バーツって言われた。しっかりぼったくって来るじゃねーかこんにゃろう。夜だし女二人だし殺されちゃ叶わないので仕方なく深夜料金だと思って支払った。1バーツ4円くらいだから800円の損。無事に空港着いたし、何事もなく飛行機に乗れて、失くし物することなく帰国したので良しとしよう。



■海外コンという戦いを終えて

辿り着くまでにいくつもの山を越え谷を越え…チケッティングに成功してからというもの、本当に行けるのか半信半疑だったし、何なら実際にアリーナ入場するまでなにかしらのチケットエラーとか身分証不足とか、とんでもないことが起きて入れないんじゃないかってずっと心臓バクバクしてた。
初めてのことも多かったし、これを乗り越えるにはわたしにとってはかなり入念な下調べと準備が必要で、大変だったけどミンさんの音楽に触れられると思ったら全然頑張れた。

本当、去年まで日本を出たことなんて一度もなかったし英語すらまともに話せないんだよ。まさかライブのために東南アジアまで行くなんて、考えられる?今までのわたしなら絶対にできなかったんだよ。それを可能にしてくれたのは紛れもなくビーティーエスで、ミンユンギさん。

飛行機で片道6時間。海外渡航なんてとんでもなく難しいことだと思ってたのに、やればできるもんだね。次もまた海外公演に参加したいと思う。ここまで努力してタイを往復するエネルギーはひとつ残らず全部ユンギさんへの愛で、ユンギさんからの愛だった。
連れて行ってくれてありがとうユンギさん。もう考えられないくらい素敵な経験だったよ。


これからわたしにとって一番しんどいであろう24年が来るわけだけど(前半誰もいない恐怖)、同じく7人も一番しんどいのかもしれないって思った。
ソクジンさんが人に会いたくなるって、もっとコンテンツを用意しておけば良かったって、あと1年を残してそう言ったのは本当に率直で切実な感想に見えたから。画面越しだけでもたくさん会えるように準備してくれたからわたしはなんとか大丈夫だけどそっちはどう?さみしくない?って、ずっと思ってたよ。やっとファンに会えるようになったのにって、多分みんな思ってたね。

あまりにも有難くて申し訳ない1年後の約束をくれたソクジンさんに、これから6人が後を続くんだと思ったら、去年のJITBから生き急ぐみたいに怒涛のソロ活動を見せてくれているメンバーのみんなに頭が上がらない。本当にたくさんたくさんありがとうって、どのくらい伝わってるんだろう。

一人でワールドツアー遂行を決心してくれたユンギさんが、どうか楽しい思い出をたくさん持って帰ってくれていたらいいと思う。
思いっきり音楽ができない間に支えになるような何かが。
そんな心配をしなくてもいいくらいユンギさんが自分で自分の責任を取れる一人の大人だということも知っているし、そんな心配をするような立場じゃないことも理解っているんだけど。



でもどうしてもまたあなたに会いたいから、健康にいてねって心底思うよ。

どうかツアーファイナルまで、ユンギさんが満足できる、やりたいことやったぞって思える公演ができますように!


23/6/22







P.S.
長すぎるので最後まで読んでくださったあなたは天使です。ありがとうございます。





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