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子どもを亡くした私の心は

無力感の塊だったと思います。
どうしたいとか、したくないとか全く考えられない
子どもを理不尽に奪われた現実に争うこともできず
ただ、そこにいました。

しかし、心の中はハリケーンのように荒れ狂っていたのでした。
「 なぜ、私の子どもが ?」
「 何が悪かったのか ?」
悲しみと、怒りと、苦しみが常に渦巻いていました。

家族が寝静まってから
私は一人、布団に潜って声を殺して涙を流しました。
泣くことで、少しだけのガス抜きができ
平常心を装って過ごすことができたのだと思います。

後にその時の私に状態を
グラスに注がれた水に喩えていた人がいました。
並々に注がれたグラスには
これ以上の何も入りません。
でも、グラスを空っぽにしたら・・・・。
そう、水でもワインでもジュースだって
なんだって入れることは可能です。

私の心は消化しきれない感情や情報でパンパンでした、
安心で安全な場所で、私自らがコップの中身を捨て始めたのです。
話すという方法で、自分のペースで。
気がつくと、周りが見えてきたり、自分が何に困っているのか分かったり
気持ちが楽になったりと変化していました。

もちろん、話をすることは簡単じゃありません
無理のないところから始めていいのです
闘病中は随分無理を承知で色々と親として頑張ってきたと思います。
だからこそ、もう頑張らず、無理せず、あなたの気持ちに正直に
優しい気持ちでいてあげましょう。
私は、それでいいと思います。


子どもを亡くした親の会 札幌 「 こもれび 」代表 藤田敏美


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