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普通は読書感想文は読後に書くもの(だと思う)

補給戦という本を読んでいる。マーチン・ファン・クレフェルト著。実は読むのは初めてではなく、10年前位に一度読んでいてまた読みたくなった次第。それくらいの本。何故かと言うと、著者も序章で語っているように、世の中には戦略、戦術を語る本は数多有るが、戦争を語る上で欠かせない兵站にフォーカスした本は少ない。正にその欠けたピースを埋める内容で有るからだ。今回は特に第五章を力入れて読んでいるが、バルバロッサ作戦に枢軸軍が投入した兵力は約350万。ナポレオンのロシア遠征の五倍。史上最大の作戦と名高いノルマンディー上陸作戦が、最大で133万、上陸時は15万程度であるからこの作戦の凄さがわかろうというものである。そのナチス・ドイツ軍がいざ開戦してみると、ロシアの鉄道の線路の幅が違うから架け替えが必要であったり、前線の部隊に補給するための車両が不足しているばかりではなく、雑多であるため稼働率を高く維持出来ないとか、そもそもトラックのゴムタイヤのゴム自体が不足しているから潤沢に保持できないとか、もう取り組まないといけない問題山積しているのに、戦略やら戦術語っているのを見ると、自分が補給担当ならキレる事態というのが理解できて大変素晴らしい内容。今回は図書館から借りて読みましたが、また購入しようと思っております。保管用、自分が読む用、地元図書館に寄贈用の3冊です。

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