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プロデューサーはペテン師か?

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九州、大分、日田。田舎に暮らしつつ、全国で多様な分野のプロデュース。そんな日々の問わず語りを13年、1300話以上のブログを書いてきた。noteにも徐々に新旧記事を転載中。htt…
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2021年3月の記事一覧

センサー群。  2021.3.22

センス、などという。ファッションセンス、スポーツセンス、言わんとするところはなんとなくわかる。同じ服を着ているのに、同じ動作をしているのに、片方はやたらかっこよく、でも他方はそうじゃないことが、確かにある。ここは衆目一致するところだろう。 ルールがあるわけじゃなく、ただひたすら己の感覚に従っているだけ。無自覚なのにできてしまう。良く引き合いに出すOSとアプリに喩えると、これは恐らくOS領域で起こっていることで、言ってみれば、具現化をアプリに委ねる前に、すでに勝負がついているこ

手描き復活。  2021.3.17

ずっと気になっていた。PCを触り始めてもう何年になるだろう?いつのまにやら作文は、ペンと原稿用紙ではなくて、キーボードとモニターの作業になってしまった。筆と和紙が、万年筆と洋紙に変わったような、いわゆる道具の変遷とは少し違う。いや、だいぶ違う。 決定的に異なるのは、一部の脳の不活性だ。端的に言えば漢字を忘れる。これはもうおぞましいばかり。教員などをやっていると、板書の機会が少なからずあるが、ボードに向かったまま手が止まる。かつては、反射的に手が動いていたが、動かない。改めて

技術の手前。 2021.3.12

タイトルを、「情報の手前」にしようかとも考えたが、言いたいことはこちらにもっと近いなと思い、技術の手前にしてみた。情報も技術も、何の前触れもなく忽然と現れるわけではなくて、情報は探している人が見つけ、技術は求めている人が引き出すと思っている。 こんな情報があればいいなとか、あるんじゃないかとかいった感覚。または、こんなことできたらいいなとか、できるんじゃないかといった妄想。超然とした夢物語ではなく、情報であれば微かだがボンヤリ見えているような、技術なら図面は描けないけど恐ら

毎朝の味噌汁。  2021.3.5

ほぼ毎朝、朝食を作っている。数年前の逆単身赴任がきっかけで、元の暮らしに戻っても、なぜか僕の役回りになった。簡単なオカズを作ることもあるし、女房様が拵えた作り置きが出ることもあるが、味噌汁は必ず作る。いろんな野菜を具として、すり味噌を溶いて。 以前は、インスタントも試したが、やはりちゃんと作るに勝るものはない。ただ、味噌漉しが面倒だった。片付けが。そんなことを考えていると、すり味噌という商品もあるではないか。米やら麦やらの繊維質が、ごっそり捨てられる違和感もあって、試してみ

っぽいこと。 2021.2.26

世間の何かに対する違和感は、誰しも多少は持っているだろう。その対象はさまざまかもしれないが、僕もずっと胸の底に溜まっていたことがある。本編、原本ではない、要約版やダイジェストが大手を振る風潮とでも言うか。ほら、なかなかうまく言葉にできない。 落語家の立川談志のドキュメンタリーを観ていて、あるフレーズが耳に残った。「落語家っぽい」。断片だが、少し視界が開けた。似非(えせ)だ。本物っぽいけど、本物じゃない。しかし、っぽい方がかえって受け入れられやすい皮肉。そうだ、僕はここに苛つ