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「飼料用米」について

皆さんは、「飼料用米」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
飼料用米は、「米」のカテゴリーに相当します。

今回は、「肥料用米」の概要について、ご説明いたします。

参考文献: 「minorasu」ホームページ


■肥料用米とは
飼料用米とは、水田を活用して生産できる家畜用の米のことです。

現在、家畜飼料としては、とうもろこしが広く使われていますが、
飼料用米の栄養価は、とうもろこしとほぼ同等、家畜にとって優れたエネルギー供給源となります。


いま、日本政府や農林水産省から、主食用米から用米への転換が推進されているのは、飼料の自給率向上や経営リスクの分散が目的です。

現在、家畜飼料として広く利用されている「とうもろこし」は、その約9割を輸入に頼っています。

しかし、輸入に依存しすぎていては、海外の穀物価格や為替相場の変動が畜産物の価格に与える影響が大きくなります。

そこで、国としては、飼料の自給率を上げることで、畜産物の安定供給を図ろうとしています。

また、国民1人当たり1年間の米の消費量(国民1人・1年当たり供給純食料のうち米)は、1965年には111.7kgだったのに対し、2021年には51.4kgとほぼ半分に減少しています。

コロナ禍の影響で一時低迷していた外食産業も回復し、外食・中食では米の需要は高まっているものの、一般消費者向けでは米の需要は伸びず、今後も主食用米全体の需要は低下すると推測されています。

一方で、飼料用米は安定した収入を得ることが可能であり、現在の水田をそのまま活用できることから、経営リスク分散の手段として、飼料用米への転換が推進されています。

■米農家が飼料用米栽培に取り組むメリット
・飼料用米は、排水が悪い、あるいは、ほ場整備を行っていないなど、高品質米の栽培には向かないような水田でも作付けが行えます。

・飼料用米の栽培体系は、田植えから収穫までは通常の稲作と同じです。そのため今まで使用してきた農機具などが利用でき、特別な設備が不要なので、大きな負担なく転換が行えます。

・飼料用米としては、通常、収量の多い専用品種が使われます。しかし、主食用品種のうち、収量が比較的多い品種も飼料用米としての使用が可能です。従来の品種でも出荷できるため、転換のリスクを減らせます。

・国は、飼料用米へのスムーズな転換を推進するため、さまざまな支援策を行っています。
飼料用米に取り組むことで、農家は国から助成金等を得ることができます。


以上

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