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善管注意義務とは

準委任契約に出てくる用語『善管注意義務』について、ポイントに絞って解説いたします。


〈目次〉
1.準委任契約とは
2.善管注意義務とは 
3.留意すべきこと


1.準委任契約とは
準委任契約は、業務委託で用いられる契約形態の一種です。

法人や個人事業主等が、ある業務を外部へ委託する際、「受託者側は業務を遂行することによって、報酬を受領します。※必ずしも業務を完成させる義務を負いません」。この点が大きな特徴です。

契約当事者どうしが合意した契約内容に応じて、報酬額が決まります。

なお、報酬額は、例えば、作業期間や作業工数、または業務によって得た結果などを基準とし、予め決定または算出されます。


2.善管注意義務とは
準委任契約では、受託者の責任として『善管注意義務』が求められます。


引用:民法
(受任者の注意義務)
第六百四十四条 受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。


上記の民法の「(受任者の注意義務)第六百四十四条」の内容のことを、準委任契約においては『善管注意義務』と呼びます。

準委任契約の受託者は『善管注意義務』、わかりやすく言いかえると「社会通念上あるいは客観的に見て当然要求される注意を払う義務」を果たす責任があります。


3.留意すべきこと
契約当事者双方にとって言えることですが、仮に締結済みの準委任契約で定めた業務について、『善管注意義務』に関わる問題か生じた場合には、法人内の法務部門、または外部の法律の専門家にご相談することをお勧めいたします。

『善管注意義務』に関わる問題は、一般のビジネスパーソンでは解決が難しいケースが少なくありません。

そのため、問題と感じたら、その大きさが拡大する前に、できるだけ早く、上述したとおり、法人内法務部門、または外部の法律家からの支援をいただくよう、ご留意いただければ幸いです。


以上



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