見出し画像

【再掲】石川さゆり音楽会 雑感(2012.10.20)

noteアカウント取得の要素のひとつとして、Twitterに投稿した過去のライブ雑感をアーカイブしておきたいという目的があるので、文章の稚拙はさておき記憶に強く残っているものを再録していこうと思う。

以下、Twitterのコピペ。

開場前から客が青山劇場の前で溢れている。着物を着てさゆりさんコスをキメてるおばちゃん、菊花賞の穴馬を探してるお爺ちゃん、両手に差し入れをぶら下げてる狂信的グルーピーなど。当たり前のように人生を達観しておられる方々。これが石川さゆりの現場か…身が引き締まる。

物販。CDやカセット(生写真付き!)の他に饅頭や湯呑みが売ってる。お椀がサイケだったので値段を聞いたら小声で「6万円…」と言われて究極の苦笑いを浮かべる。石川さゆりがデザインした謎のキャラの名前も公募してたよ。

ライブの構成は40年の歌手生活を6つに分類して、客がその世界の扉を開けて歌に身を委ねるというもの。「生きる事とは常に永遠に繋がるドアを探すようなものだ」と言い放ってたBOSS THE MCとの親和性を勝手に感じて一人でエモくなった。

「いにしえの扉」では日本各地に伝承される民謡をメドレーで披露。客の誰しもが故郷に思いを馳せる。途中で無作為に客の出身地を聞いて即興でその土地の民謡とか唄っててヤバい。この辺のセンスがソウルフラワーモノノケサミットばりだなと思って一人で再びエモくなる。

「世界への扉」で既存曲をLiverpool Rock、Chanson、Spanish、NY Jazz風なアレンジを施し、「明日への扉」では新譜より奥田民生、岸田繁、宮沢和史の提供楽曲を披露。「樋口一葉という人物への扉」は歌芝居で樋口一葉の内面に迫る。

「わたしの扉」ではキラーチューン乱れ打ちでフロアを完全に掌握する石川さゆり。津軽海峡・冬景色のイントロ「テテテテー(さーゆりー)」「テテテテー(さーゆりー)」と野太い声でMixを打って対抗する古参のファン。主導権の奪い合いが熱を帯びて青山劇場が爆発寸前。

本編最後の天城越え。
誰かに盗られるくらいなら
(心の声:ゾクゾク)
あなたを殺していいですか
(心の声:怖いよー)
寝乱れて 隠れ宿
(心の声:ドキドキ)
九十九折り 浄蓮の滝
(心の声:キタコレ!)
舞い上がり 揺れ落ちる
(心の声:ズッキューン!!)

12人編成の重厚なバンドサウンドと石川さゆりの艶やかさがクソデカイ情念の塊となり、フロアのキタコレ感ダダ漏れのMAXXXハイパーテンションと正面衝突して青山劇場大炎上。背後に設置されたスクリーンでは山が燃え盛るなか紅葉が狂ったように降り注ぐというカオス。

アンコール。最後に開いたのは「はじまりの扉」デビュー作であるかくれんぼという曲。原点に戻りつつも後半の歌詞は現在の彼女に向けて書き加えられたまさにはじまりに相応しいものだった。歌唱力、表現力、艶やかさ全てに完全降伏。ジジババに独占さすの勿体無いぞw

スクリーンに流された40周年おめでとうコメントを寄せた人々。

奥田民生、くるり、宮沢和史、マーティー・フリードマン、井上真央、細川護熙、加賀まりこ、近藤正臣、中村メイコ、舘ひろし。

隣に座ってたおばちゃん
「誰この外人?」
ってボヤいてた。

コメント寄せてくれた人の紹介で「くるりのシゲ…岸田繁さんが」って言い直したところと、ジョジョの奇妙な冒険って面白いんですよと紹介しても客の共感を得られなかったのにジョジョ立ちを披露してくれたのがエモかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?