見出し画像

サイケデリックな轟音+微かに聞こえる地獄の童歌+狂乱のなまはげ=BO NINGEN "Play All" 雑感

今年の6月にリリースされた「Ⅲ」本編と、日本版ボーナスCDに収録されていた過去の代表曲を全曲演奏する特別な夜「Play All」@代官山UNIT。これだけ書くと、手持ちのオーディオ機器で順番に再生すれば事足りるんじゃねえかというクソみたいな理屈はさておき、どんなに高音質でぶっこんでいたとしても絶対に味わうことのできない地獄のハイレゾを体感するのはやっぱりライブしかねえだろ…Σ(゚д゚lll)ということで行ってきた。

恵比寿に着いたのが予定よりも遅くなってしまったので、鬼の小走りで会場に向かうはめになった。一年ぶりに訪れた代官山UNITは、バーとフロアの間に仕切りカーテンがあって違和感を覚える。TSUTAYAにおける一般娯楽作品とアダルトコーナーを隔てるカーテンのようだなと思ったものの、サイケデリックな見世物小屋の入り口かくあるべし。おいしいコーラを片手にいざ突入。はやる気持ちを穏やかで透明感のある選曲だった会場BGMで一旦静める。Andy Stott「Luxury Problems」最高かよ…Σ(゚д゚lll)

SEもなく場内も薄暗いなか、ゆらーっと現れる細身の長髪軍団が張り詰めている緊張感を初太刀でぶった切る。

ドカーン!!!!

重低音の引き締め効果絶大!!…Σ(゚д゚lll)

重低音の引き締め効果絶大!!…Σ(゚д゚lll)

重低音の引き締め効果絶大!!…Σ(゚д゚lll)

KILLING ME TIGHTLY!!!!!!←…?

なんといえばいいのだろうか。鬼圧縮したファイルを解凍してみたら、ソッコーで「ハードディスクの容量が足りません」ってパソコンに泣きつかれるような状態?とくに外付けハードディスクを持っていってるわけではないので、脳にはびこる不純な記憶や煩悩を根こそぎゴミ箱にぶっこんで容量を確保しつつシンプルに音と向き合う。

第一部「Ⅲ」全曲演奏では、爆音に身をゆだねつつおもにCDで聴き取りづらかった音の輪郭や彩度を確認。自分でもちょっと淡々と聴きすぎたかなという思いもあるんだけど(フロアにいた他のお客さんもそういう方が多いように見受けられた)安易な肉体性に頼ることだけが彼らの魅力でもないし、音の記憶を持ち帰って日々のリスニングがより鮮明になれば、っていうか今この文章を書きながら聴いていてすでにグイグイきてるから結果オーケー。

「Mukaeni Ikenai」という曲をやる前に、用意していたアナログシンセの音が出ない?というようなことがあって、なんとなくタイゲンくんが場繋ぎでMCしてたんだけど、いざ体勢が整って演奏しようという時に放たれた一言。

「Mukaeni Ikenai…いこうか…」

行くのかよ…Σ(゚д゚lll)

休憩を挟んで再開された第二部は過去の代表曲を演奏。殺したい気持ちで向かってくるバンド。サイデリックに惨殺されたいと願うお客さん。むごたらしいほど派手にぶっ飛んでイカレタ死に方連発するお客さん。より息の根を止めるべく地獄の童歌で応えるバンド。幸せな双方向コミュニケーション。わかっているから繰り返す。わかっているから繰り返す。わかっているから(以下略

ノードラッグ、ノー宗教なのが信じられないサイケデリック黒魔術。とにかく扇動的。踊らされるのではなく暴れさせられる。ステージに目を向ければ狂乱のなまはげがフロアの隅々まで見渡して「ヤバい音喰らいたい奴いねがー」って最高すぎるぞ。

こうして書いている文章だったり、ツイッターなんかでもそうなんだけど、読んでくれた人から「いつもライブのレポート、暑(苦し)いですね」って言われることがちょくちょくある。自分からしたらレポートしているつもりはほとんどない。詳細なセットリストだの機材だの書いているわけではないし、それっぽいカタカナを使っているわけでもない。いつもフロアで「うぉぉぉぉぉ!!!もっと殺せー!!殺してくれー!!」ってなっているだけであって、実際に書いたものもそんなのばっかりだ。でも、そんな独りよがりな言葉も間違って誰かに届いてしまうこともある。一緒になって「この音ヤバくね?」って言い合える人がまわりに増えてくれることが自分の書くモチベーションになっている。ヤバいと思ったものなら、へたくそだろうと大げさだろうと、どんどん発信しちゃえばいいんだよ。なんちゃって。

なぜ急にこんなことを書いたかというと、俺が以前ツイートしたことで興味をもってくれた友達がいて。その熱がまた違う友達に連鎖して、今では俺以上に狂い咲いている方々のことは自分がBO NINGENを語るうえでは外せない嬉しい話のひとつなので最後にそれを再掲しておこうかと。自慢したいわけじゃなくて、いつもその友達がこのことを言ってくれるのは嬉しいんだけど、少しニュアンスが違うような気もするので原文ママで…Σ(゚д゚lll)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?