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チェリまほのドラマを観ました(Amazonプライム加入記念)


今更ながら諸事情につきAmazonプライムに入ったので、わぁ〜あれもこれも見れるんだなあ〜という状態になっています。なので、ここ3〜4日で一気に12話見切ってしまった作品の話をします。どうしていつも3000字以上書いてしまうのだろう。
追記:勢いで映画も見ました(4/27)

『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』

通称:チェリまほ

元々、結構昔にTwitterで漫画の原作を見たような気がしていたし、本屋でもよく見かけたし、最近映画化されたようだし、折角なので…と見始めてみた。
面白そうだな〜と思いつつ、結構派手なタイトルなので、変わり種的なストーリーなのか?と思っていたが、ドドドドドドドストライクでしたので、ちょっと語らせてください。

せや!あらすじはWikipediaに任せたろ!と思ったら不十分らしい。けど大体こんな感じです。
この先大きなネタバレはありませんが、例によってご注意くださいね。



<1.恋愛ドラマが苦手>

わたしは元々、恋愛ドラマ・映画などを見るのがめちゃくちゃ苦手でした。理由は大きく分けて二つあるのだけど、

①自分に関係ないと思ってしまう

これは大変由々しき問題で、登場人物に共感ができない。恋愛モノでなくとも色々な作品で、登場人物が恋愛感情に起因した行動を取ることがあるよね、普通に。
わたしも誰かのことでこんな頭がいっぱいになることがあるのか…?と思って悲しくなってることがよくあった。

②話が進むのが怖い
何を言ってるんだ?という感じだが、作品なので、毎日ハッピー!というわけにはいかず、登場人物同士が気まずい時もあれば、喧嘩したり泣いたりする時もあるよね。
例えば全12話のうち4話目あたりで幸せなシーンを見ると、絶対これから一悶着あるよ…と思ってしまい、次を見るのが怖くなってしまうのです。伝わって。

そんなわけで、殆ど限られた作品にしか触れずに干支を2周してしまったわたしですが、先月『ときめき』の名を冠する某ゲームに触れたおかげで、『自分の暮らしと関係ないことを考える時間めっちゃ楽しくない????』となっており、最近は画面や本を見つめる時間が増えました。たのしいね。
特に、某ゲームから学んだのは、『キュン要素は私の生活の延長線上になくてもよい』ということ。別に良いのだ。それが楽しみで日々を乗り切れるなら、それが現実だろうと画面や本の中だろうと何だって良いのだ。


<2.わたし目線での感想>

わたしの話は一旦置いておき、チェリまほの話に戻ります。
主人公の安達くんは30歳になった途端、触れた相手の心が読める魔法を手に入れてしまい、なんと非の打ち所がないイケメン同期の黒沢くんが、自分に想いを寄せていることを知り、(なんやかんやあって)幸せに結ばれてました。よかった。
黒沢がカッコ良すぎた、最終話でボロ泣きした、このシーンを常磐線で見てにやけすぎて不審者になってしまった、などの話もしたいんですが、わざわざここに書いてでも残しておきたかった、わたしなりの感想を記しておきます。


①安達くん自己肯定感低すぎ

主人公の安達くんが素敵に描かれているのは勿論なのですが、彼の自己肯定感の低さがわたしはすごく、心に刺さった感じがした。

安達くんが人に仕事を頼まれても断れないのは、気が弱いからとか押しに弱いからとかじゃなく、『自分なんか』いう気持ちが根底にあるせいで、知らず知らずのうちに周りに優位に立たれて、それでまた自分を卑下するループに入ってしまうのだと思う。

『自分なんかでよければ…』と、やりたくもないことをやったり、『自分なんかがやるなんて…』と、やりたいことに見て見ぬふりをしたり、それが当たり前になっていって、気づくと自分は本当はどうしたかったのかわからないまま毎日が流れていってしまう。
単純に安達くんの気弱な性格を描写しているのかもしれないけれど、わたしはなんだかすごく胸が苦しくなった。

黒沢と親しくなる前も、なってからも、自分の行動や思考に自信が持てなくて、すぐ逃げの選択肢をとって、また落ち込んで。たまに勇気を出してうまくいって喜んだのに、次のシーンではまた逃げちゃったり。そんな安達くんを見て、なんだかすごく人間らしいなと思った。

触れることで人の気持ちがわかる魔法があっても、安達くんが臆病なのも自己肯定感が低いのも変わらないのだと思う。安達くんが黒沢と近づけたのは、社内コンペに応募できたのは、魔法のおかげなんかじゃ全然なくて、自分のために一歩踏み出せたから。

黒沢は物凄く面倒見もいいし、安達くんのこと大好きなんだけど、決して王子様の如く迎えに来てくれるのではなく、安達くんから踏み込んでいくシーンが多くて、あぁ、そうだよな。と考えさせられました。
きっかけは魔法だったかもしれないけれど、相手の気持ちが分かっても分からなくても、行動を起こすのは自分しかいないので。相手や周りの雰囲気に委ねてばかりいても、思い通りにはいかないのだ。

人間関係に関わらず日々の暮らしで、どう思われるか勝手に考えて怖くなったり、やる前からリスクだけ考えて逃げたり、予防線を張りまくってること、わたしもいっぱいあるなと思い。

②同僚の藤崎さん

わたしは原作をちゃんと読んでなかったので、いつも笑顔で優しく可愛い同僚の藤崎さん(女の子)は、安達くんか黒沢のどっちかを好きになっちゃうパターンか?と思いながら見ていた。
しかしこの藤崎さん、なんと恋愛に興味がないという。周囲の恋バナについていけなかったり、親に彼氏を連れてこいと言われたり、周りの雰囲気もあり普通を装っているがモヤモヤしている。(これは、安達くんが魔法を使って読んでしまった心なのですが)

『恋愛が全てじゃないよ』とさらっと言ってのける安達くんに驚きつつも、どこか安心したような表情をする藤崎さん。藤崎さんは作中、誰とも恋愛関係にはならないが、黒沢と安達くんの関係をほんのり理解して、それとなく応援してくれるメチャクチャに好感度高いポジションだった。わたしも藤崎さんになって2人の恋愛を応援したい!!!!!!!!

わたしも、わたし自身に『恋愛が全てじゃないよ』と言い聞かせているが、普通に暮らしていると、やはり恋愛や、それに基づく交際や結婚が前提となっている社会に打ちのめされそうになることがよくある。
少し打ち解けたあたりで、恋愛話をすることが避けられないのである。決して恋愛話が嫌いだったり、話をけしかけられたくない訳ではないのだが、飲み会の帰りなど、ほんのりと絶望することがあるのだ。

そういう意味ではこのドラマを見て、安達くんと黒沢が結ばれたことそのものよりも、藤崎さんの存在に少し、きみもそのままでもいいんだよ、と励まされたような気がした。


<3.おわりに>

藤崎さんが最終話で、『わたしも頑張ろうと思って社労士の勉強を始めた』と言うシーンがある。偶然だが、わたしも社労士のテキストを去年買ったものの、資格取っても意味があるのだろうか…合格率低いし無駄に勉強することになるのでは…と考えてしまい、気づいたら本棚の奥に追いやられていた。意味があるないじゃなくて、やりたいからやるのだ。頑張っている自分が好きだからとか、そんなことでもいい。安達くんは、黒沢といる時間が好きだと気づいて、自分からその時間を掴み取りに行ったのだ。

とにかく、何も動かずウダウダだけして終わりたくない!と思ったので、わたしも少し日々を頑張ってみようと思った。とりあえず勉強の習慣をつけたくて、資格試験を一つ申し込んでみた。 
安達くんは魔法で人の気持ちを知ってしまって悩んでいたが、わたしはSNSで人の気持ちや行動を知って無駄に疲れたりとか、そういう時間をそろそろ減らす時が来たのかなとも思う。


さて、まじめに書いてしまったけれど、繊細な心情の動きが丁寧に描かれていたり、時にはコミカルな展開もあり、テンポ良く楽しく見ることができて、大変面白い作品でございました。わたしはこれから映画も見に行きたいと思っているので、アマプラ入っている人は是非。そしてぜひ感想を一緒に語ろう。

黒沢と安達くんのデート(の練習)シーンや、ドラマチックな展開はシンプルにメチャクチャよかった。黒沢さん、安達くんのこと好きすぎだし、人目を憚らず抱き付きすぎです。ふつうに胸がギュンギュンした。某ゲームで耐性付けたと思ったけど全然ダメでした。

これからもアマプラによる修行の旅はつづく…【完】

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