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体験格差解消プロジェクト、noteを始めます。

みなさん、はじめまして!
子どもの体験格差解消プロジェクトにて、広報・ファンドレイジング担当の繋です。

この度子どもの体験格差解消プロジェクトでは、「もっと体験格差について知ってもらいたい!」という思いから、公式noteをはじめることにしました!

記念すべき1本目となる今回は、noteをはじめた経緯や、これから発信していく内容をご紹介したいと思います。

1.子どもの体験格差解消プロジェクトとは

子どもの体験格差解消プロジェクトは、2022年4月から始まった「社会の無関心を打破する」ことを目指す、Ridilover(リディラバ)が運営するプロジェクトです。

そもそも、子どもの「体験格差」とは何なのか。そして、なぜいまプロジェクトを立ち上げ、プロジェクトでは何をするのか。

安部へのインタビューを通して、いま子どもたちが置かれている苦境と、子どもたちを変える「体験」の必要性が見えてきた。

一般社団法人リディラバ 代表理事・安部 敏樹

2009年、東京大学在学中に、社会問題をツアーにして発信・共有するプラットフォーム『リディラバ』を開始。
2012年に一般社団法人、翌年に株式会社Ridiloverを設立。2017年、米誌「Forbes(フォーブス)」が選ぶアジアを代表するU-30選出。

2. 体験格差とは?〜大学入学がピークになってしまう東大生への授業で抱いた違和感〜

―先日、リディラバでは「子どもの体験格差解消プロジェクト」を立ち上げました。そもそも、「体験格差」とはあまり馴染みのない言葉なのですが、一体どんな格差なんでしょうか。

僕は一時期、東大で授業を担当していて、たくさんの東大生と関わってきました。授業での姿勢や、卒業後の進路、活躍の様子を追いかけていくと、言葉は悪いのですが「東大に入った時がピークの学生」と「東大に入った時がスタートの学生」がいるな、と感じたんです。

学力は、東大に入れるという意味ではそこまで大きな違いがない。じゃあなぜこの違いは生まれるんだろう。不思議に思って色々と話を聞いてみると、「体験」の差が見えてきたんです。

大学入学をピークではなくスタートにできる学生は、「高校時代に国連のサマースクールに行きました」「毎年家族で海外旅行に行ってました」といったように、勉強以外にも豊かな体験を積み重ねている人が多かった。

一方で、入学がピークになってしまう学生は、「ひたすら塾に通ってました」「勉強以外にあんまり思い出は無いですね」と、体験が不足している人が多かった。

この時から僕は「10代までの体験が人の成長に大きく影響するのでは」と考えるようになりました。

親の収入が高い傾向にある東大生でさえ、大学入学までの体験には格差がありました。
日本中の子どもたちで考えると、その格差はより大きくなります。

同時期に東京都内の定時制の学校や中退率の高い学校を回って学生と話をするボランティアをしていました。
話を聞いていると、学力の手前に、そもそも学ぶ前提となる意欲がないパターンが多い。
コミュニケーションや生活習慣や文化教養といった、数値化しづらい部分にこそ格差ができてくるのを実感しました。

実際、僕自身も家庭環境が複雑だったこともあり、高校生までは荒れた生活をしていて、周囲には悪い仲間がたくさんいました。

彼ら・彼女らの口から、家族と旅行に行くとか、海外に行くとか、週末何か特別な遊びをする、といった話はほとんど聞かれませんでした。

人の成長に大切な「体験」の機会が、家庭環境や親の考えによって大きく左右されている、この現状を「体験格差」と捉えて、もう10年近く問題提起をしてきました。

―子どもの間で体験に格差がある、というのはその通りだと思います。
一方で、子どもにとって体験が重要なんだ、という考え自体がまだまだ一般的ではないとも感じるのですが。

その通りですね。
実は教育現場や、子どもを支援するNPOの現場では、いわゆる「現場知」として体験の重要性が早い段階から理解されていました。

一方で、子どもの体験にまつわる調査や研究は「現場知」に追いついておらず、体験の重要性は客観的なものとして語られてきませんでした。
結果として、体験の重要性は教育現場の中に閉じこめられ、私たちに届きづらくなっています。

先日公開したプレスリリースの中では、体験格差を「見過ごされてきた格差」と表現しましたが、今までは体験の重要性を、社会の側に伝え、合意形成をしていくプレイヤーが少なかった。

リディラバは今回のプロジェクトを通して、調査・研究も含めて、「体験が大事」を社会の当たり前にしていきたいと思っています。

リディラバジャーナルより抜粋)

3.これから発信していくこと

私たちは、「体験格差」という見過ごされてきた格差を解決していくために、体験提供、調査・研究、アドボカシー活動の3本の柱で
どんなことをnoteでお届けしていくのか?ですが、今は2つのコンテンツを考えています。

1つめは、体験格差に関する情報です。
体験格差という課題自体、まだまだ知られていないのが現状です。このnoteの発信を通じて、体験格差は一体どのような課題なのか、どういう状況にあるのかを発信してまいります!

2つめは、私たちの体験プログラムについてです。
2022年は、春秋の2回のプログラムを「大地の芸術祭」の舞台である新潟県越後妻有地域で開催をしました。その体験を通じての子どもたちの変化などをお届けしていきます!

3つめは、体験格差解消のために、共に協働していく方々の紹介です。
子どもの体験格差解消プロジェクトは、私たちリディラバだけでは成り立ちません。安部の「今までは体験の重要性を、社会の側に伝え、合意形成をしていくプレイヤーが少なかった。」という言葉のように、体験格差を解消していくための担い手を非営利・ビジネス・研究などマルチステークホルダーセクターでの課題解決が必要です。
その担い手となる方々についても紹介してまいりますので、多様な視点からの体験の重要性について発信してまいります!

もちろん、これから「こんなことも」「あんなことも!」と思いついたら、コンテンツはいろいろと増えていく予定です。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
それでは、子どもの体験格差解消プロジェクト公式note、はじまります。

感想などもお待ちしています!!

4. 最後に〜クラウドファンディングに挑戦中!〜

これまで2回の体験プログラムを「大地の芸術祭の里」新潟県越後妻有で実施いたしました。さらに、2023年春休みでは、100人の中高生に体験プログラムを提供するために、クラウドファンディングに挑戦しております。

ぜひご支援・シェア、お願い致します!


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