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オーダーケージの見積価格の妙

弊社に限らず、サイズオーダーの爬虫類ケージを注文、または作成したい方は、一読して頂けるとなにかと役に立つお話かと思います。

【フルオーダーケージお見積り事例】

W(幅)120cm
D(奥行)45cm
H(高さ)45cm

の大きさのケージのお見積り例。

お客様は、「奥行き45か60か悩んでます」との事だったのですが、
弊社ではお見積りをするときに、材料代を計算するためエクセルで材料のカットイメージを作っています。


奥行45cmの場合の板材のカットイメージ。1枚板から材料が取り切れないので、材料が2枚必要です。

壁材の寸法が182cm✕91cm
なので、上記規格だと、ほんのちょっと足りなくて、板材が2枚必要になってしまいます。

もちろん2枚まるごとの請求はしませんが、一枚だけと同じ金額ではご提案が難しいので、ちょっと材料代は割高に。


奥行60cmの場合の、板材のカットイメージ

2枚の板を割とふんだんに使用する上、端材が大量に出てしまいます。

この端材は、他のケージ作成に流用するのが難しい大きさになってくるので、

お客様には、板材2枚分に近い金額でお見積りをしなければいけません。

このような理由で、たかが15cmの違いのように感じますが、お見積り金額は、数万円変わる事があります。


弊社のフルオーダーケージでは、このような価格の都合も考え、
以下のようにご提案します。


W120D45H40。高さを少し低くしました。

今回は、中に入る予定の生き物が、地表棲のヘビだった為の、中に入る生体の都合なども考えつつ、高さを45cmから40cmに変更。これによって、板材の寸法を1枚以内にしてしまいます。

さらに、天井部分の金網、そのままだと、120cm✕45cmのものを切り出すため、通常90✕120cmの金網を用意するのですが、

板材の余剰部分から天井板を切り出し、

金網を100✕45cmで完結するようにリデザイン。トップ画のケージが、リデザインされた天井です。

この20cmの違いで、購入する材料の規格が変わるので、材料代が劇的に安くなります。今回ですと、これだけで5000円安くなりました。

その結果、お客様から頂いた基本デザイン(w120d45h45)のお見積りが、当初49400円だったのに対し、

高さを5cm削って工夫した結果、39500円にまで値段が下がりました。9900円のディスカウント。これはデカい!

このように、弊社フルオーダーは、作成に伴う事情もお話しながら、出来るだけ寄り添ったご提案を目指します。

ちょこっと寸法を変えただけで、べらぼーに高額になったり、数万円安く作れたりと、なにかと価格変動が激しいのが悩みですが、これからもできるだけお勉強できるようにします!

「基本金額の価格表がほしい!オーダー見積もりはハードルが高い!」とよく言われるのですが、なんで価格表を用意しないのか、別に悪意は無いんです。

基本金額を出してしまうと、お客様の細かな要望に対して、大きな価格変動があったりして、「え?そんなに変わっちゃうの?」と思われてしまうので、逆に不満に思われてしまうことがあるのです。

今回の記事で少しでも理解して頂けたら嬉しいです!


 

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