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セサミストリート

セサミストリート、その成り立ちについて教えて下さい。

『セサミストリート』は1969年にアメリカで初放送された子ども向けの教育テレビ番組です。この番組は、子どもたちに基礎的な学術スキルや社会的スキル、倫理的価値観を楽しく学ばせることを目的としています。特に、都市部の低所得層の子どもたちに質の高い初期教育を提供することを重視して企画されました。
『セサミストリート』の開発には、教育者、心理学者、芸術家、作家など多様な専門家が関わりました。番組は、ジョーン・ギャンズ・クーニーと心理学者のロイド・モリセットによって創設され、子どもたちの注意を引くために、色鮮やかなキャラクター、アニメーション、音楽、そしてユーモアを取り入れた革新的な手法を採用しました。
『セサミストリート』はマペットの創作者であるジム・ヘンソンと彼のチームによって生み出された人形キャラクターたちで有名です。エルモ、ビッグバード、クッキーモンスター、オスカー、バートとアーニーなど、多くの愛されるキャラクターが登場します。これらのキャラクターは、子どもたちに数学や読み書き、さらには健康や友情といった社会的スキルを教えます。
番組は、エンターテイメントと教育の要素を融合させる「エデュテインメント」の先駆けとされ、世界中で多くの国や地域で放送され、多様な文化や言語に適応してきました。『セサミストリート』は、教育テレビ番組としての成功を証明する多くの賞を受賞しており、子どもたちの教育におけるその影響力は今もなお高く評価されています。

ちなみに版権はない模様

どのテレビ局で製作されたのですか?

『セサミストリート』は、アメリカの非営利教育機関であるセサミ・ワークショップ(旧称: チルドレンズ・テレビジョン・ワークショップ)によって製作されました。放送は、公共放送サービス(PBS)をはじめとする多くのテレビ局で行われています。セサミ・ワークショップは番組の製作において、教育目標の達成を重視し、子どもたちへのポジティブな影響を最大限に引き出すために、教育者、心理学者、芸術家などの専門家チームと協力してきました。また、『セサミストリート』はその普遍的な教育的価値により、世界中で様々な言語と文化に適応した形で放送されています。

米国に公共放送があったのですね? それは、全米どこでも無料で見ることが出来ますか?

はい、アメリカ合衆国には公共放送サービス(PBS: Public Broadcasting Service)という非営利の公共放送ネットワークがあります。PBSは、全米の地域ごとに設置された会員局を通じて、教育的価値の高い番組やニュース、ドキュメンタリー、子ども向け番組(『セサミストリート』を含む)などを提供しています。
PBSの番組は、アメリカ国内のほとんどの地域で無料で視聴可能です。各地域のPBS加盟局を通じて地上波放送されるため、適切なアンテナを設置している世帯なら誰でもアクセスできます。加えて、PBSはオンラインプラットフォームやアプリを通じて、一部の番組をデジタルでストリーミング提供することもあり、これによりさらにアクセスの幅を広げています。ただし、地域によっては受信できる放送局の数や番組内容に違いがある場合もあります。また、PBSの加盟局は、地域ごとに独自の番組を制作・放送することもあるため、全国どこでも全く同じ内容が放送されているわけではありません。

日本では、NHKで放送されていましたか?

はい、日本では『セサミストリート』はNHK(日本放送協会)で放送されていました。『セサミストリート』は1971年にNHKを通じて日本で初めて放送され、以降、数年間にわたって放送され続けました。その後、一時期放送が中断されましたが、1990年代に入ってからはNHK教育テレビ(現在のNHK Eテレ)で放送が再開され、日本の子どもたちに英語教育や生活スキルを教える教育番組として親しまれてきました。
『セサミストリート』の日本版は、オリジナルのアメリカ版の内容を基にしつつ、日本の子どもたちに合わせた独自のセグメントやキャラクターを加えることで、日本の文化や教育ニーズに適応させた形で放送されていました。しかし、放送の有無や時間帯は時期によって異なるため、最新の放送状況についてはNHKの公式情報を確認する必要があります。

セサミストリートは、現在も米国で放送されているのでしょうか?

はい、『セサミストリート』は現在もアメリカで放送されています。最新の情報によると、『セサミストリート』の第54シーズンが2023年11月9日にMaxで初放送され、このシーズンには全35エピソードが含まれています。また、このシーズンは2024年秋にPBS KIDSでストリーミングされる予定です​​。これにより、アメリカ国内の視聴者は依然として『セサミストリート』を楽しむことができます。

キャストや声優は、入れ替わるのでしょうか?

はい、『セサミストリート』ではキャスト(人間の登場人物を演じる俳優)や声優(マペットキャラクターの声を担当する俳優)は時とともに変更されることがあります。この番組は1969年の放送開始以来、長い期間にわたって続いているため、さまざまな理由でキャストや声優の変更が行われてきました。理由としては、俳優の引退、キャリアの変更、新しいキャラクターの導入、または残念ながら俳優の逝去などがあります。
特に、マペットキャラクターを操作し声を当てるパペッティア(人形遣い)は、ジム・ヘンソンのような重要な創設メンバーから新世代のパペッティアへとバトンタッチされてきました。新しいパペッティアや声優が加わることで、キャラクターに新しい息吹が吹き込まれることもありますが、番組はキャラクターの本質や番組の教育的価値を維持することに努めています。
また、人間のキャストに関しても、新しい登場人物が加わることで、番組が現代の社会的問題や多様性を反映する内容になるように工夫されています。これにより、『セサミストリート』は時代とともに進化を続けながらも、子どもたちにとって親しみやすく教育的な番組であり続けています。

1話は、何分でしたか?

『セサミストリート』の各エピソードの長さは、番組の歴史の中で変化してきました。初期の頃は、1話あたり約60分(1時間)の放送時間でした。しかし、近年では子どもたちの注意力や視聴習慣の変化に合わせて、エピソードの長さが短縮される傾向にあります。
2014年からは、1話あたりの放送時間が約30分に短縮されました。この変更は、より現代の子どもたちの視聴パターンに適応し、集中力を維持しやすい形式へと調整するためのものです。したがって、現在放送されている『セサミストリート』のエピソードは、一般的に約30分の長さですが、特別エピソードや特定の放送形式では異なる場合があります。

拡大枠や映画化もあったのでしょうか?

はい、『セサミストリート』はその人気と影響力から、テレビ番組の枠を超えてさまざまな形で展開されてきました。これには拡大された特別番組や映画化も含まれます。

特別番組

『セサミストリート』は、定期的なエピソード放送のほかにも、特定のテーマやイベントを扱った拡大版の特別番組を放送してきました。これらの特別番組は、しばしば社会的なメッセージや教育的な内容を強調し、特別なゲスト出演者を迎えることもあります。

映画化

また、『セサミストリート』のキャラクターたちは、いくつかの映画にも登場しています。代表的なものには以下のような作品があります:

  • 『セサミストリートのフォロー・ザット・バード』(1985年):セサミストリートのキャラクターたちがビッグバードを探す冒険を描いた作品です。

  • 『エルモの毛布』(1999年):エルモが主人公の映画で、彼の大切な毛布との関係を通じて友情と冒険が描かれています。

これらの映画や特別番組は、『セサミストリート』のキャラクターたちを新しい環境や物語の中で展開し、ファンに新たな楽しみを提供してきました。これらの拡張されたコンテンツは、『セサミストリート』の教育的な価値観を維持しながら、エンターテイメントの要素を強化し、より幅広い視聴者層にアピールしています。

残念ながら、私自身はセサミストリートを見たことがないのですが、セサミストリートの住人達の織りなすドラマを主体にした教育番組という理解でいいでしょうか?

はい、その理解で大体合っています。『セサミストリート』は、セサミストリートという架空の街に住むさまざまなキャラクターたちの日常や相互作用を描きながら、教育的な内容を子どもたちに提供する番組です。この番組は、カラフルでユニークなマペットキャラクターたち(エルモ、ビッグバード、クッキーモンスターなど)と、人間のキャストが共演し、子どもたちに読み書き、数学、科学、社会性、感情の理解などの基本的なスキルを楽しく学ぶ機会を提供します。
『セサミストリート』はただのドラマを超え、教育と娯楽を融合させた「エデュテインメント」の形式を採用しています。番組内では、歌、ダンス、アニメーション、短いドラマスケッチを通じて、さまざまな教育的テーマを探求します。キャラクターたちは子どもたちに共感や友情、多様性の価値、問題解決スキルなど、社会的および感情的なスキルも教えます。
『セサミストリート』の大きな特徴は、子どもたちが身近に感じるような親しみやすいキャラクターを通じて、学ぶべき内容を楽しく、かつ効果的に伝えることにあります。これにより、教育的な目標を達成しつつ、子どもたちが番組に引き込まれやすくなっています。

挿入歌のうち、有名なものや名作と言われるものを紹介してください。

『セサミストリート』には多くの記憶に残る挿入歌があり、中にはアイコニックなものや子どもたちだけでなく大人にも愛される名作が含まれています。以下はその中のいくつかです:

  1. 「セサミストリートのテーマ」("Sesame Street Theme"):

    • 番組のオープニングテーマ曲で、「Can You Tell Me How to Get to Sesame Street?」のフレーズで有名です。この曲は視聴者をセサミストリートの世界へと誘い、楽しくて温かみのある雰囲気を作り出しています。

  2. 「エルモの歌」("Elmo's Song"):

    • エルモが自分の名前を繰り返しながら歌うシンプルでキャッチーな曲です。子どもたちに大変人気があり、エルモのキャラクターを象徴する楽曲となっています。

  3. 「ラバーダッキー」("Rubber Duckie"):

    • アーニーがお風呂の中で自分のラバーダックと遊ぶ様子を歌った曲で、非常に愛らしく楽しいメロディが特徴です。この曲は『セサミストリート』の中でも特に有名で、多くの視聴者に愛されています。

  4. 「モンスター・イン・ザ・ミラー」("Monster in the Mirror"):

    • グローバーが鏡に映る自分自身と対話する内容の歌で、自己受容とポジティブな自己像を促進するメッセージが込められています。

  5. 「シング」("Sing"):

    • 「シング、シング・ア・ソング」のフレーズで始まるこの曲は、歌うことの喜びをシンプルながらも力強く伝える楽曲です。『セサミストリート』だけでなく、他のアーティストによってもカバーされるほどの普遍的な魅力を持っています。

これらの曲は、『セサミストリート』の教育的な目標を支えると同時に、番組の楽しさと親しみやすさを象徴しています。多くの挿入歌が、子どもたちの心に長く残る教訓やメッセージを伝えています。

日本では、「お母さんといっしょ」、「ロンパールーム」、「開けポンキッキ」が類似のプログラムでしょうか?

はい、日本の「お母さんといっしょ」、「ロンパールーム」、「ひらけ!ポンキッキ」(開けポンキッキ)は、子ども向けの教育・エンターテイメント番組という点で『セサミストリート』と類似しています。これらの番組も、子どもたちに向けた楽しい内容と教育的な要素を組み合わせていますが、それぞれに独自の特色やアプローチがあります。

  • 「お母さんといっしょ」: NHKで放送されている長寿番組で、歌やダンス、ストーリーテリングを通じて子どもたちの情操教育や体操、健康などを促します。ガラピコぷ〜などのキャラクターや、たいそうのおにいさん、おねえさんなど、子どもたちと直接関わりながら番組を進行します。

  • 「ロンパールーム」: アメリカ発の子ども向け番組で、日本でも1970年代に放送されました。視聴者参加型のセグメントや、基本的なマナーや倫理、社会性の教育に重点を置いていました。番組では「魔法の鏡」を通じて子どもたちの名前を呼ぶことで有名でした。

  • 「ひらけ!ポンキッキ」(後の「ポンキッキーズ」): フジテレビ系列で放送された子ども向け番組で、音楽やアニメーション、コントなどを通じて子どもたちに楽しいエンターテイメントを提供していました。グーチョキパー、ゲゲゲの鬼太郎など、多くのキャラクターやコーナーが子どもたちに愛されました。

これらの番組はいずれも、子どもたちの発達を支援し、教育することを目的としていますが、それぞれの番組が持つ独自の文化的背景やアプローチが反映されています。『セサミストリート』が持つ国際的な規模と影響力、およびその独特のマペットキャラクターたちは、これらの日本の番組とは異なる魅力を持っています。

ロンパールームは、米国発なのですね。

はい、正確には「ロンパールーム」はアメリカ合衆国が発祥の子ども向けテレビ番組です。1953年に初めて放送されたこの番組は、アメリカ国内だけでなく、カナダ、オーストラリア、日本など世界各国で放送されるほどの人気を博しました。
「ロンパールーム」は、教育的なゲーム、活動、ストーリーテリングを通じて、幼児の社会性、身体運動、創造性を育むことを目的としていました。番組の象徴的な要素の一つに「魔法の鏡」があり、司会者がこの鏡を通じて直接視聴している子どもたちの名前を呼びかけることで、視聴者とのつながりを強化しました。
「ロンパールーム」はそのフォーマットや教育的なアプローチにより、幼児教育番組のパイオニアとして広く認識されています。また、多くの国で放送されたことで、各国の文化や教育ニーズに合わせた独自のバージョンが制作され、それぞれの国の子どもたちに親しまれました。

ロンパーとはどういう意味でしょうか?

「ロンパー」とは、一体型の子供用の衣服を指します。通常、肩紐やボタンで留めることができ、赤ちゃんや幼児が着るのに適しています。ロンパーは動きやすく、着替えが簡単なため、子供の日常着や遊び着として人気があります。また、夏場には一枚で涼しく過ごせるため、季節に応じたデザインや素材のものが多く販売されています。
テレビ番組「ロンパールーム」の名前は、この子供服から取られています。番組のコンセプトは、子供たちが自由に動き回り、遊びながら学べる環境を提供することにありました。そのため、「ロンパールーム」という名前は、子供たちが活動的でありながらも安全で快適に過ごせる場所、という番組の雰囲気を象徴していると言えるでしょう。

日本では、若き日のうつみ宮土理さんが司会でした。

はい、日本版の「ロンパールーム」では、うつみ宮土理さんが初代の司会者を務めました。うつみ宮土理さんは、日本での「ロンパールーム」放送開始当初の1971年から司会を担当し、その明るいキャラクターと親しみやすい司会スタイルで、多くの子どもたちに愛されました。うつみ宮土理さんの他にも、複数の司会者が「ロンパールーム」を通じて子供たちと交流し、番組を盛り上げていきました。
「ロンパールーム」は、アメリカ発の番組フォーマットを基にしながらも、日本の子供たちに合わせた内容で制作され、教育的なゲームや活動、ストーリーテリングを通じて、子どもたちの社会性や創造性の発達を促しました。うつみ宮土理さんは、その初期の頃において重要な役割を果たし、日本の子どもたちにとって親しみやすい番組の一つとなりました。

日本ではどこの放送局でしたか?

日本において「ロンパールーム」は、テレビ朝日(当時はNETテレビと称されていた)で放送されました。1971年の放送開始時から、日本の子どもたちに幼児教育の一環として様々な知識や社会性、創造性を育む内容を提供していました。テレビ朝日を通じて放送された日本版「ロンパールーム」は、アメリカ版の教育的なコンセプトを継承しつつ、日本の子どもたちに適した内容にアレンジされていました。

同時期にトッポジージョもあったようですが。

はい、『トッポ・ジージョ』もまた、同時期に日本で放送されていた子ども向けのテレビ番組です。『トッポ・ジージョ』は、1971年から1975年まで日本テレビ系列で放送されました。この番組は、イタリア生まれのキャラクター、トッポ・ジージョ(Topo Gigio)という小さなマウスの人形が主役で、人間のキャストと共演しながら、歌やダンス、コメディスケッチを繰り広げる形式でした。
トッポ・ジージョは、人形操作(パペット)と声の演技によって生き生きとしたキャラクターとして表現され、子どもたちから非常に愛されました。番組は、家族で楽しめる内容として人気を集め、トッポ・ジージョ自身も日本だけでなく世界中で知られるキャラクターとなりました。
『ロンパールーム』と『トッポ・ジージョ』は、放送された時期が近く、共に子どもたちの教育と娯楽を目的としていた点で共通していますが、フォーマットやキャラクター、番組の内容にはそれぞれ独自の特徴があります。『トッポ・ジージョ』は、特にそのユニークな主役キャラクターと、心温まるストーリー展開で親しまれました。

トッポジージョは、どういう意味でしたか?

『トッポ・ジージョ』の「トッポ」はイタリア語で「ネズミ」を意味し、「ジージョ」はキャラクターの愛称や名前の一部として付けられています。したがって、全体として「トッポ・ジージョ」は「ネズミのジージョ」という意味になり、このキャラクターが小さなネズミであることを示しています。
トッポ・ジージョは、1950年代にイタリアで生まれたキャラクターで、その後テレビ番組を通じて世界中に広まりました。このキャラクターは、愛らしい外見と人懐っこい性格で、子どもたちはもちろんのこと、大人にも愛される存在となりました。日本を含む多くの国で放送された『トッポ・ジージョ』の番組では、彼が様々な冒険を繰り広げる様子や、友情、家族愛、日常生活の中での小さな発見など、心温まる物語が描かれました。


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