15年後のあなたへ
ミライさん。…いえ、今となっては『メビウス兄さん』と呼ぶべきでしょうか。
あなたが地球へ来てから、15年の月日が流れました。
あの頃の小さかった僕は高校生になりました。
ヒーローだったあなたに憧れていた少年は、今も変わらずあなたの背中を追いかけています。
ミライさんは、今どうしていますか。
光の国の若き世代のウルトラマンに、地球で得た大切なものを伝える使命。
それを果たせていることでしょう。
先日の戦いの時、それを垣間見ることができて僕は嬉しかった。
あの頃の兄さん達に導かれていた『ミライ君』が、今やその立場を引き継いだ『メビウス兄さん』となっていること、本当に嬉しく思っています。
あの頃、CREW GUYSの仲間に囲まれて笑顔だったあなたを恋しく思いつつ、同時に大きく成長してウルトラ兄弟の一員として頼もしい存在となったあなたが、傍観者の一人だった僕が言うのも至極おこがましいですが、とても誇らしいです。
僕はあの頃から、何か変われたかな。
大きく変わった部分も多いけど、良くも悪くも何も変わってない。
でも、あなたが兄さん達に教わり享受としていた『最後まで諦めず、不可能を可能にする』という言葉。
今思えば、僕は昔からそういう生き方を志していたのかも知れません。
途中で投げ出すことを好まず、難しい課題でも最後までやり抜こうとした。
全部が全部うまくいったわけではないし、諦めた事も正直多いけど、『簡単には諦めたくない』という生き方は心がけてはいるつもりです。
僕はあなたの様に、強くもないし仲間もそう多くはいない。
だからこそ、今でも憧れの存在です。
あの頃のチビスケは、今でも背中を追いかけるチビスケのまま。
そんな僕にできることは、こうやって文字を書くことくらい…かな。
こうやって文章を書いてる時が、唯一の生き甲斐になっています。
今の僕の夢は、脚本家になること。その夢のいっちばん最初のキッカケをくれたのは、あなたです。
あなたと出会えたから、ウルトラマンが好きになった。だから今の僕はこうして生きてる。
いつかきっと脚本家になって、あなたの出番のお迎えにあがります。
それまで待っててください。
今までの15年間、そしてこれからも…
ありがとう。ミライさん。
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