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秋雨前線とともにやってきた水虫先生

ぷつぷつ している。。。

床に座り右足を抱え、右足の親指の様子を伺う。ぼやけて見えないので眼鏡を外す。なんとも情けない姿勢で以前皮膚科でもらっていたクリームを塗った。

水虫先生。右足の爪におとなしく潜んでいることはずっと知っていた。でもこの十数年、魔法のランプに閉じ込められたアラジンのごとく、おとなしくしていたので特に気にもしなくなっていた。そこにあの「秋雨前線」。あきさめぜんせんってなによ。。
連日続く雨、雨、雨。ここぞとばかりにパワーを蓄積し、その姿を現したのだ。

水虫菌は人の足にずっと潜んでいて、チャンスと見るや勢力を増してくる。悪い所だけに薬を塗りがちだけど、くるぶしから下の、靴の中に収まる部分全体に塗る必要がある。そして非常にめんどくさいことに、症状が治まったとしても水虫菌はひっそりと足裏に潜み続けている。そのため、目に見える症状がなくなっても、1年は薬を塗り続けないと完全に退治することはできない。

過去に2度ほど、ひどい水虫で病院のお世話になった。皮膚科は私の中で「クセ強」なイメージがある。長い時間待たされて診察は一瞬とか。なんかよく分からないけど説教されるとか。とりあえず、近くの病院の口コミなどを調べてはみたのだが、時間や過去の経験を踏まえて天秤にかけた結果、私は「市販薬」を選択した。

しかし、いったん勢力を拡大した水虫菌はそう簡単には抑えられない。ぷつぷつ領域の拡大と爆発が進んでいく。1日2日ではおさまらないのは理解しているがどうしても焦る。このままでは隣の指も侵略されかねない!やはり、病院の薬が必要なのか?

翌週、観念して近くの病院へ。たまたま患者が少ないタイミングにあたってすぐに診察室へ入る。用意されたピンセットを目にして、十数年前の記憶が蘇る。この足のカサカサくんをつまんで採取し、顕微鏡で見てくれるんだった。それで水虫菌がいるかどうかを先生が見てくれる。そう、水虫菌を確認するまではまだ私は水虫ではない。問診票には水虫とは書かずに「湿疹」と書いた。水虫と書こうもんなら、「水虫かどうかは私が判断する!素人が勝手に決めつけるな!」と怒られるんじゃないかと妄想をしていた。

それはさておき、先生は目も合わせずに私の足へ一直線。市販薬を使用したことを伝えると「これは薬でかぶれたんですよ。市販薬は使わないように」といい、想像どおりカサカサくんをつまみ始める。わたしは知ってるからいいけど、やる前になんか言ってくれても良くない?。。
プレパラートに乗せてライターで炙りそして顕微鏡へ。
「水虫ですね」
それを聞いてひと安心。だって違う病気だったら余計メンドクサイからね。

先生は「また来週みせて」といい、リンデロンとニラゾール(ステロイドと抗真菌薬)を混ぜたクリームを処方してくれました。かぶれを治すためのステロイドなんでしょうね。薬局で青いキャップの白い容器に入ったクリーム1個をもらって帰りました。さすが病院の薬だからなのか、塗って翌日にはじゅくじゅくが治まってきました。水ぶくれの拡大が治まればもう大丈夫なはずです。これからしばらくは薬を塗り続けないといけないのかぁ。。と、水虫先生の生命力を恨めしく思い続ける日々が続く。。。

おわり。


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