③Twitter上における町山氏の発言に対する反論

 先日、町山智浩氏のTwitterアカウントにおいて、下記のような投稿がありました。映画秘宝元編集長・岩田氏による悪質なDM送付事件とその後の編集部の対応に関する内容でしたが、十分な説明とは言いがたい内容だったので、補足説明をまじえて反論させていただきます。

〈事件が起こった直後、僕はツイッターでの謝罪文に連名しましたが、それだけでは足りないと感じ、編集部員に「次号の秘宝でも事実関係を明らかにした公式の謝罪文を掲載して」と繰り返しメールしました。でも、返事はなく、完成した号を見たら謝罪は極小で、奥付から自分の名前が削除されていました。〉

https://twitter.com/TomoMachi/status/1466823960440365059

●元編集部は謝罪文掲載を拒否していません

 まず前半について。当初、町山氏が元編集部に繰り返し要求されたのは、誌面での謝罪ではなくインターネット上において、岩田氏辞任について公式発表することでした。

 事件後の2021年1月27日、編集部会議において、オフィス秘宝の田野辺氏と岩田氏からは以下のような説明を受けていました。

「被害者の方は、これ以上騒ぎを大きくしないでほしいと願っている。だからインターネット上で謝罪文の掲載や、事件に関するコメントをしないでほしい。本誌においても、謝罪文は大きく掲載しないでほしいと言われている」

 この報告を受けて元編集部は、町山氏ほか関係者の方々に「被害者の方の希望により」インターネット上では何も書かないよう、メールでお伝えしました。

 同時に、誌面に掲載する謝罪文の文案作成も進めました(話し合いによって大きく掲載できる可能性に懸けて、長文も準備していました)。上記の町山氏のツイートでは、あたかも当時の編集部員が謝罪文掲載を拒否していたかのように書かれていますが、元編集部は1月27日の会議後から、被害者の方への謝罪を含むステートメントを本誌に掲載する準備をし、町山氏にも文案をチェックしていただきました。

 しかし、1月30日、「被害者の方の希望」というのがオフィス秘宝の虚偽の報告だったことが判明します。被害者の方の意思を尊重しておこなったはずの各方面への連絡が、虚偽に基づいた無意味なものとなり、関係者にも混乱を来しました。オフィス秘宝への不信感から、元編集部からは同社に対し、「このような悪質な行動や虚偽の報告が続くなら編集業務は続けられない」という意見も出ました。

 同日深夜、このオフィス秘宝社員の虚偽報告について、町山氏にもメールで報告しています。

 その直後、弁護士を通した話し合いになったことで、フリーランスである元編集部員に決定権はなくなりました(映画秘宝の編集プロダクション「オフィス秘宝」は田野辺氏、現在は退職した岩田氏のみが社員で、あとは全員がフリーランスです)。のちに、町山氏が誌面での謝罪文掲載を要求されましたが、これも同様の理由で実現しませんでした。

 以上の経緯は町山氏もご存知かと思います。

 オフィス秘宝が決定した内容について、なぜフリーランスの元編集部だけを責めるのか、理解しかねます。

 その後、元編集部は改めて謝罪文を誌面に掲載するために尽力してきました。

●奥付について

 そしてツイートの後半部分ですが、元編集部員に繰り返しメールした件について「でも、返事はなく」と書かれています。2021年3月20日にも、同様のツイートをされています(下の画像参照)。

https://twitter.com/TomoMachi/status/1373275785042128901

事実と違うと元編集部からメールし、翌日、訂正もしていただいたはずです。

https://twitter.com/tomomachi/status/1373343540864901121

 また、「奥付から自分の名前が削除されていました。」と書かれていますが、これも上に挙げた3月20日のツイートに書かれており、その理由についてもメールでご説明しました。

 町山氏は2021年4月号の校了近く、編集者の1人に巻末近況を何度も送られてきました。その内容を見た田野辺氏から「あの近況は困る」と連絡し、「じゃあ載せないで」とお答えになったと聞いています。

 巻末近況にお名前が載っていないことはご自身の意思であることは確認済です。

 また、同年3月号までクレジットされていた奥付の「企画協力」に名前がないことに関しては、4月号以降、企画協力として参加されていないからです。編集に関わっていない号でも、創刊者として巻末に名前を載せ続けなければならない等の決まりは、岩田氏からは特に何も言われておりませんし、もちろんこの奥付は田野辺氏も確認しています。


元映画秘宝編集部員
岡本敦史、ギンティ小林、小沢涼子、奈良夏子、市川力夫

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