地方住み会社員アラサー女、クセ強めな副業を始める

 はじめまして、地方住み会社員アラサー女、ぺえこ(仮)です。
鳥取県で青春時代を過ごし、キラキラした都会に憧れて大学進学を機に上京したものの、朝の満員電車に心が折れて、2017年の大学卒業を機に両親が待つ里山(田舎)に回帰。

 地元の倉吉市は笑っちゃうくらい田舎だ。6月になると自宅横の用水路にホタルが飛び交う。(父親はこれを家専属ホタルだと持論を展開)。最寄りのコンビニは歩いて1時間かかる。周辺に店はなく、人口よりも空き家が多い。

 とはいいつつも、大体の問題は自家用車を持つことで解決されるため、正直あまり不便と感じたことはない。田舎でも、24時間営業のコンビニはあるし、アマゾンプライムで頼めば翌日には荷物が届く。

 私が思う田舎の最大のメリットといえば、「通勤時間の短さ」に尽きると思う。もちろん人にはよるが、私の場合は新卒から6年間の会社員生活で、通勤時間が15分以上かかったことがない。現状に至っては通勤時間がわずか5分なので、定時の15分前まで寝てても、最悪間に合うのだ。基本、車移動なので、駅周辺に住む必要がなく、会社近くに住める。そして都会とは違い、会社近くに住んでも家賃がそれほど高くない。

 こんな、ゆる~い社会人生活を送る私が、なぜか冒頭に書いたように「クセ強め」な副業を始めることになった。

 舞台は鳥取県が誇る名峰「大山」だ。



鳥取県が誇る名峰 大山(1729メートル)

 ここで待ち受けるのはグランピング事業やシェアオフィスの運営を手掛ける合同会社・sunsuntoの佐々木正志代表(愛称:まーしーさん)だ。
 実はまーしーさんとは同じ大学、同じ学部出身で、なんなら在学期間もちょっと被っている縁があり、なんとなく存在だけは知っていた。
 彼は東京生まれ、東京育ちで、都会で華々しい会社員生活を送った後、なぜか大山に身ひとつで乗り込んできた。そして、地域おこし協力隊員を電撃脱退(とあるマスメディアに協力隊を辞めることを「除隊」と書いてあり、思わず笑ってしまった)した後、おそらく周囲の人の想像をはるか超えて、大山で次々と事業を興し、ついには城に住み始めた。彼の周りにはいつも「面白い人」が集まっている。

 今年初めからまーしーさんや周囲の人に関わる中で、「ああ、きっとこの人は何か面白いわくわくに出会わせてくれる」と強く感じるようになった。

 そんなsunsuntoが4月から新しいメンバーを募集していると知った。
期間は約半年。内容は、芝畑にグランピング施設が突如現れるという「トマシバ」や、大山の面白いクリエイターたちが集まるシェアオフィス「シゴト場カケル」の管理と運営、SNSを使った情報発信だ。聞いただけでわくわくした。
 
 もともと大学ではアクティブな方で、韓国人やリトアニア人、ルワンダ人と遊ぶサークルに入ってわちゃわちゃしたり、耳慣れない異国を飛び回ったり、留学も経験したりした。

 ただ、社会人となり仕事に忙殺される中で、いつしか大学時代のわくわくは色あせ、休日はベッドの上でひたすら疲労回復に努めるか、友人とひたすら飲み明かすかどちらかの選択肢しかなかった。

 代わり映えのしない日常生活の中で突如現れた、わくわくをくれる人と場所。ちょうど、仕事も中堅に片足を突っ込む中、「このままでいいのか」と
自分が本当にやりたいことが分からない時期とぶつかった。

 さらに自分を取り巻く特殊な環境も一歩を踏み出すきっかけになった。
 2年前に結婚した夫は転勤者で、この夏にも鳥取を離れるかもしれない。

 せっかく地元に帰ったのに前述の通り、自堕落な休日を過ごしていたために、本当の鳥取のことを実はよく分かっていなかった。
 地元、鳥取の魅力をもっと深く知りたい。この鳥取で人生を謳歌している人たちの生き様に触れたい。そんな思いが強くなり、sunsuntoでの活動をすることに決めた。
 正直、インドア派の自分にグランピング施設の管理やイベント運営などができるかどうか不安で仕方ない。なまった体には酷な選択肢だったかもしれない。でも、それでも、何か一歩を踏み出してみたい。そんな思いが応募フォームのボタンを押す一助となった。

 同期となる27歳の女の子とともに、半年間で、大山の魅力を吸収しまくりたいと思う。そして、できればこの魅力を自分だけではなく、この世界に住む他の誰かにも還元できたら…。そう思いながら、駆け抜けようと思う。


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