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【Letter for XXX】#8 FRACTA 西村好美さん

こんにちは、Shihoです。独断と偏愛で他己紹介をさせて頂く3Minutesマガジン「Letter for XXX」。

#8 はFRACTA 西村好美さんです。

■#8 FRACTA 西村好美さん/Status:初対面

クリエイターへのリスペクトを持った人との会話はとても楽しい。これは、クリエイターをサポートするお仕事をされている人であれば、共感してもらえるのではないかと思います。今回、FRACTA西村さんへのインタビューは、まるでもう一つの人生を歩んだ場合の自分の物語を聞いているかのようでした。

現在は株式会社フラクタで営業を担当している西村さん。FRACTAと言えば、あの「objcts.io」「土屋鞄製造所」「Minimal -Bean to Bar Chocolate」などにブランディングやWEBコンサルティングで関わられている会社さんです。“職人ぽさ”を感じさせる尖り、拘りを感じさせるプロダクトと世界観を持ったブランドに寄り添い、それらを伝えていくクリエイティブを生み出すFRACTA。でも、西村さんのこれらブランドとの接点は、多くの人が「クリエイター」と聞いてイメージする形ではありません。実は西村さんのベースは「総務」。しかしそれは、「総務」という言葉から連想される範囲にとどまらず、「クリエイター・デザイナーがその力を発揮できるよう、組織環境を整備するために出来ることを全てやる」ことを指していました。そのモチベーションは、どこから湧いてくるのでしょうか?

4年半ほど前にFRACTAに転職する前は、デザインエージェンシーとして歴史ある株式会社たき工房で同じく総務を担当していた西村さん。創業60年を迎える老舗企業でも、組織として利益をあげるために、制度や環境を整え、皆が仕事をしやすく最高のパフォーマンスをあげられる土壌作りを生業としていたそうです。職人気質で、くせが強く、ちょっとだけ社会のはみだし者なメンバーばかりの会社は、それでも素晴らしい手仕事ぶりと、大切なことを言語化せずとも皆が共有できる環境、老舗であることにあぐらをかかずに常に最先端のクリエイティブを生み出し続けるプロフェッショナルの集まりとして、西村さんを大いに感化します。

プロフェッショナルが集まると何が起こるか?妥協を許さない厳しさを超えた先には、言語化されていないものが可視化される感動、皆で一つのものを作り上げていく面白さ、そしてそれを世の中が受け止めてくれるというやりがいが待っていました。非合理的かもしれない創作工程は文化祭のような一体感を生み出し、年齢もばらばらなメンバーが「創る」ことで一つになり生み出したアウトプットは、絶大な引力を持っています。

そんな時、彼らのようには出来ないことを受け入れ、「彼らがやりたがらない、私ぐらいしかやらない仕事」を救い上げることで会社に寄与しようとした西村さんクリエイターが欲しい位置に欲しい道具を置いておくこと、欲しいものを欲しいタイミングで渡すこと、欲しい言葉を欲しい形で伝えること。そうしたことの積み重ねで「働きやすさ」を作り上げてきたといいます。高校時代にも演劇部で「なんでも係」を務め、いつも周りを輝かせるために必要なことを自らこなしていくタイプだったそう。たき工房への入社も「コネ」、FRACTAへの転職も「自分は他の会社でも通用するのだろうかという不安から」と彼女は言いますが、プロのクリエイターたちに囲まれる環境にいたからこそ、中途半端に彼らの模倣をするのではなく、別の領域で自分がプロとして貢献できることをやろうというその考え方は、実はちょっとクリエイティブな発想ではないでしょうか?

実は今、FRACTAの営業としての西村さんの元には、企業のCEOやリーダー職の方々から直接連絡が来ることがあるといいます。その時彼らを引き付けているのは、西村さんが持つ「環境を整えることで、利益をあげる組織を作る」経験値。営業として正攻法ではかなわないけれど、それならば自分なりの方法をみつけて、これまで食べさせてもらってきたクリエイター・デザイナーへと還元していきたい。そんな風に「自分を受け入れて、私しかやらない方法で、貢献する」という発想こそ、最高にクリエイティブな2社で、彼女が獲得したクリエイティビティなのではないでしょうか。

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Letter for XXXは、不定期かつ独断と偏愛で随時更新していきます。


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