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プロジェクトKVとブルアカについての私見

ここ数日、プロジェクトKVと称された作品が話題を集めている。

この作品には、ブルーアーカイブの元スタッフが多く参加している。
特にエデン条約編や最終章等、数多くのをシナリオを担当し、ブルアカの元メインライターとも言えるisakusanの参加には私も驚いた。

問題は彼らが「元」ブルアカのスタッフということだ。
ネット上では多くの憶測が流れている。

その真偽は置いておくとして、(ここでも細部説明しない。)この作品がブルアカを意識していることは確実である。

青がモチーフのブルアカに対し赤をモチーフにするKV
学園都市のブルアカ、学[寮]都市のKV
銃のブルアカ、刀のKV…と比較対象は枚挙に暇がない。

KV公式ページより
青と赤、学園都市と学寮都市。ジャンルを乗り越えるというワード、慣れ親しんだ物語

内情は分からないものの、我々の目にはKVは十分「ブルアカに乗っかった作品」と映ってしまう。
そしてKVも「isakusanを擁するブルアカの後継作品」としてのマーケティングを行っている節がある。しかし本当にKVは「第2のブルアカ」足り得るのだろうか?
もちろんこれは誰にもわからないが、私は否定的である。
そして多くにスタッフが抜けたからブルアカのクオリティは下がるのだろうか。これも私は否定的である。

ブルアカは再現性のある奇跡なのか?

ブルーアーカイブはYOSTARが運営し、NEXONが開発するスマホゲーであり、(isakusanもいつかのインタビューで言ってたように、)企業品質管理の産物である。特にそのローカライズの精度は、誰にも言わなければ日本の企業が作ったゲームと見分けがつかない。
実際、一部イベントで実験的に敢えて直訳気味にローカライズを行った際は非常に読みにくく、公式が声明を出して修正する事態となっている。

前の記事でも使った図。ブルアカは3国に跨る精巧な工業製品だ。

リリース当初はほぼ同期であるウマ娘の陰に隠れ、また、サービス当初の不安定さやコンテンツ量から低迷していたが、バニーでバズって知名度を上げ、エデン条約編のクオリティで跳ねたゲームというのが当時から追っていたファン(私)の印象である。

あまねく奇跡の始発点(諸説アリ)

初動が全てのスマホゲーにおいて、この復活劇は奇跡と言っていい。
もちろんシナリオライターのisakusanを始め、現在KVに携わるメンバーも含めての「奇跡」だとは思う。
しかし、彼らが抜けたところでこの工業作品というべきブルアカが変わるだろうか。そして、KVはこの奇跡を再現できるだろうか。それは誰にもわからない。
しかし、私に一つ言えることがある。(この辺から本当にただの私見)

今回のイベントストーリー「月華夢騒」が面白過ぎるからブルアカは安泰だ

ほんとに面白いんすよ。明日の朝までやってるから是非読んでない人は読んでほしい。ほんとに面白いんすよ。これだけで今後のブルアカは大丈夫だと思える出来だし、意図してかしてないかわかんないけど、「安心して」って運営からのメッセージのような気がするんすよ!

ここで解説してるのでよかったら読んで下さい。

溢れ出る宗教感からの決別はあるのか

ブルアカをプレイしていて思うのは、(シナリオによるものの、)西洋宗教(≒キリスト教)のモチーフが多いことである。エヴァリスペクトなのか、まぁそういったところがあった。
んでKVの溢れ出る東洋宗教感(まぁ会社もアラヤの名を冠してるし)を見ているとやはりこの宗教感というのはisakusanの作家性だったんだろうなと思う。
ブルアカの西洋宗教リスペクトは、雰囲気のエモさに一役買っていたものの、その分ストーリーが教訓じみた話になりがちで、プラマイゼロ、ちょっとマイナスくらいの評価を個人的にはしてたので、正直非常に期待しているところだ。
まぁ今回のイベントストーリーのように、歴史をベースにした物語の引っ張り方もやり過ぎるとただのサウスパークの劣化になっちゃうんだけどね。

個人的にはプロジェクトKVにも期待

私個人的な意見で言えば、プロジェクトKVにそこまで悪印象は持っていない。ゲーム業界は人の入れ替えがめちゃくちゃ激しい場所で、抜けた人が抜けた先で古巣の類似のゲームを作るなんて枚挙に暇がないし、言ってしまえば日常茶飯事だ。
正直そうした文化があったほうが、更に文化は洗練されていくとさえ思う。
でも、既にXで多くの人が指摘しているように、ブルアカは多くの才能と丁寧なローカライズが生んだ奇跡の産物だと思うので、
果たしてその「才能」部分だけを抜き出してブルアカを再現できるとは到底思えないというのが今の見解。
まぁそういいながらリリースされたら遊ぶと思う。

2024/9/9追記
プロジェクトKVが中止になりました。多くは語るまい。

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