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時給三○○円の死神の読書感想文

「経験済みに感じるのがデジャブ。逆に初体験に感じるのがジャメブ。」
エピローグのこの言葉が衝撃だった。

「どうせファンタジー要素たっぷりなんだろ?どれどれ」と買った本だから期待していなかった。
そんな私がこの本を読んで何度泣いたことか。
悔しいが私の負けだった。

この死神のアルバイトは半年の期間限定である。
期間内の事象も記憶も全て抹消されるというものだ。
つまり期間内に何をしてもアルバイトが終わると全て無かったことになる。
そして本来在るべき歴史・状態に戻されるというものだ。

つまりこういうこと。
「私も過去に死神アルバイトをやっていたのかもしれない」ってこと。
していないとは言い切れない、記憶無くなるんだもの。
私もアルバイト期間中に色々な死者のお手伝いをしていたのかもしれない。
していないとは言い切れない。記憶は塗り替えられるんだもの。
ちなみに半年のアルバイトを終えると、どんな願いも叶える希望を申請できる。
できるだけで叶うかはわからない。
だって書いた記憶も無くなるんだもの。

死神の先輩であるクラスメイトのモテモテ女子な花森さん。
主人公である不幸のどん底佐倉くん。
この2人が死者に寄り添いながら成長していく物語。
面白い本というのはすぐ読んでしまうのが欠点であると思う。
私はこの本を3日に分けて読んだが、1日目にもう予想してたことがある。
外れてくれと願ったが見事的中してしまってショックだった。
私の予想は大体的中する。IQ高いのかもしれない。
ただ内容は割愛しよう。
不幸にも私の読書感想文を先に読んでしまった方の楽しみを奪いたくないので。
だからぜひこの本を読んで欲しい。
私に実益はないけど本当に面白かったから。
そして花森さんは本当に可愛い女性だった。
実写化されたら誰が花森さんをするのかなーとずっと考えていた。
水着シーンもあるし。

もし私が死神のアルバイトを経験して忘れていたと仮定しよう。
最後の願いの申請の内容は誰にもわからない。
でもたぶんこれじゃないのかなーというのは予想できる。
【最高のお嫁さんをもらいたい】
これは叶ったみたいだね。

ちなみにデジャブっていうのはたまに体験できるでしょ?
でもジャメブはなかなか経験できないっていうそこのあなた。
おすすめの方法があるんだ。

昔の教科書を出して開いてごらんなさい。
全てが初体験に感じるでしょう。
それがジャメブだよ。
お求めは近くの本屋さんもいいですね。

おしまい

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