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オー!ファーザーの読書感想文『トイレ掃除生活102日目』

「また伊坂幸太郎さんの本を一冊読んでしまった」

読みたいけど読み終えたくない作品はないだろうか。
私にとって伊坂さんの作品はそれの筆頭になる。

私は伊坂幸太郎さんの作品を年に2冊しか読めない。
そんな自分ルールを課した。
好きなものは「最後に食べる派」の私だから。
全作品を読み終えてしまわないよう予防策だ。

オー!ファーザーは父親が4人いる高校生の物語だ。
ギャンブル好きに教師と元ホストとスポーツ万能。

通常有り得ない父親4人と息子という舞台のはずなのに、あっさりと物語に入り込めるのは伊坂さんの技術だろうか。
さすが伊坂さんだと思った。

3年後おれは生きていますかと予言者に訊いた。そこで予言者は絶対に外れない回答をした。何と言ったと思う?
正解は【死んでいない】だ。
死んでいないは生きてるってこと。
死んで、いないは死んでるってことだ。

よくある言葉遊びだがギャンブル好きの父親が仕掛けると雰囲気が変わる。
私の最も好きな父親がこの鷹さんだ。

伊坂幸太郎さんはフラグ回収の魔法使いだと思っている。
だから速読はできない。
どんな些細な事柄でも絶対に後半で活きてくる。
「そういえばあのときこんな事があったな!」というのがとても楽しい。

面白い小説はたくさんあるが、「楽しい」と思えるのは稀だろう。
私にとって「楽しさ」がたくさん詰まっているのが伊坂さんの作品だ。

次に読むのは来夏だろう。
それまで待てる程満足できた作品だった。


まだ読んでいないなら絶対オススメはこれ。
私の不動のナンバーワンの作品がこれ。

おしまい

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