医療と介護ビジネスの闇。

出生前診断。
ALSの嘱託殺人。
やまゆり園の障害者殺傷事件。
ロストケア。
月。

これらの悲劇が起きる原因は…
世間一般の人たちの日々の生活から、介護施設や医療施設がほぼ完全に隔離されてしまっていることも大きいのではないかな。
日々、施設の中でどのようなことがあるか、知らない人が大半だろう。
わからない人たちが大半の世の中で、人道的、とか倫理観を盾に法的な判断もくだるけれど、現場の人間としてはやはりやりきれないのも事実。
その仕事を選んだ人の自己責任なのだろうか…??
本当にそうなら、救われなさすぎる。
やりがいは確かにとてもあるけれど、それだけでは済まないことも多々ある。

保育士もそうだろうけど、介護の仕事をする人たちへの、上から目線の物言いはやはり存在しているし、自宅で介護を続けることの壮絶さも確かにある。
施設に預ける選択肢をすることで、周囲の人達の安心は得られるけれど、日々接することになる中で介護をする人の負担は…?
だからこそ、医療介護業界の賃上げは叫ばれているのだけれど、遅々として進みにくい現状は、早々変わらないだろう。

家族単位で介護をするとなると、一部の人への負担が大きすぎるし、障害者や介護・医療が必要な人を大量に集めて、そこに従事する人をある程度投入すれば、より効率的に合理的に様々な処置が行える。この原理はたしかに合理的なのだけれど…。
ある程度の処置を得て、また元通りの生活が送れるというのなら一時的なフォローは必要だろうけれど、その後のフォローがずっと必要な人が増えていくとなると、受け皿はどうするのかという問題が出てくるのは当然。
医療介護の業界で働いて、それで日々の生活をしている身としてはあまり声高には言えないけれど、これから先のことを考えるとどうしても行き詰まることは日々肌で感じるし、明らかに目に見えている。どうしようもなくなっていく人たちが多すぎる。
あまりにも悲惨な出来事がこれから増えないためには、どこかで線切りをしなくてはならないこともなんとなく頭ではわかるけれど、現実はなかなかで、なし崩し的に当面の対応をしていかざるを得ないし…。

医療介護のあり方そのものを、本当はもっと国のトップたちから一般の人たちみんなで考えなくてはいけないのだろうけれど…。

まずは、現状を知るために、介護業界への垣根をもっと低くできないだろうか。
短時間でいいから、みなが介護に携わる環境にする。
柔軟性のある勤務体制が作れないだろうか。

そして、ドクターの考え方自体ももっと変えていかないといけないのではないかな。
医療ビジネスの考え方はそろそろ限界になりつつある。
そこに気づいていても見て見ぬふりをしているドクターも多いのかも…。

今はきっとその転換期だと思うから。
少しずつでも動きが出てくることを期待します。








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