ジョン・マケインとLGBT🏳️🌈
はじめに
日本において、ジョン・マケインと言えば、2008年アメリカ大統領選挙の敗北演説で、対抗馬のバラク・オバマを祝福し、差別的な質問をする自身の支持者からオバマを擁護したことで有名ですよね。
彼はLGBTや同性婚について共和党内では比較的寛容だったと言われていますが、実際はどうだったのでしょうか。
雇用差別禁止法(Employment Non-Discrimination Act)
1996年の第104回アメリカ合衆国議会において、性的指向によって従業員を差別すること(解雇や不採用)を禁止する「雇用差別禁止法(Employment Non-Discrimination Act)」が提出された際、マケインは反対票を投じ、この法律は不成立となりました。その後、2006年にこの法律が再提出された時も、彼は「ゲイの人達の為の特別な法律は必要ないと思う。」と述べています。
Don't ask, Don't tell
1994年〜2011年まで米軍で実施されていた「Don't ask, Don't tell」(つまり、米軍に入るものは同性愛者であるかを聞いてもならないし言ってもならないということ)という政策については、2006年10月に「軍の指導部が私のところに来て、『上院議員、私達はその政策を変えなければならない。』と言うのなら、その時は、真剣にそれを変えることを考えるべきだと思う。」と述べていたのですが、2007年には軍の指導部の報告書を引用して「Don't ask, Don't tell」を継続することを支持しています。そして、2010年12月には、「Don't ask, Don't tell」の廃止を問う投票で、反対票を投じています。
同性婚は各州の問題
マケインのLGBTについてのスタンスを語る上で欠かせないのが、彼は「同性婚については各州が決めるべき問題である。」と考えていたということです。
2004年、連邦単位で同性婚を禁止しようとする「連邦婚姻修正案(Federal Marriage Amendment)」が提出された際、彼は反対票を投じて「同性婚を認めるかどうかについては、各州が選択できるようにすべきだ。」と述べていたのですが、その8年前の1996年には、結婚は1人の男と1人の女が行うものであると規定する「結婚防衛法(Defence of Marriage Act)」に賛成票を投じているのです。しかし、2006年には再び連邦婚姻修正案に反対票を投じています。
また、2006年にアリゾナ州で、2008年にカリフォルニア州で、同性婚を禁止しようとする法案が提出された時も、彼はそれらの法案を支持しています。
そして、2008年7月には、ニューヨークタイムズの取材で「私は両親がいることが家族の成功にとって大事だと思うので、同性愛の養子縁組を信じない。」と述べています。
晩年
晩年には、マケインのLGBTに対するスタンスはかなり軟化しました。
2013年にはロシアの保守的なLGBT政策を批判し、これまでずっと反対票を投じてきた雇用差別禁止法にも賛成票を投じたのです。
2014年、アリゾナ州で「アリゾナSB1062」という、個人の信教の自由に基づいて同性愛者に対するサービスを拒否することを認める法律が提出された際も、彼はこの法律への不支持を表明。これまで彼が、同性婚の問題は各州に委ねられるべきであるとしながらも、保守的なスタンスを維持してきたことを考えると、大きな変化だと言えるでしょう。
また、2017年にトランプ政権がトランスジェンダーが軍隊へ入隊を禁止した際も、「性自認に関わらず、戦い、訓練し、配属することができる人々を軍から追放する理由はない。」と述べ、トランスジェンダー当事者を擁護したのです。
最後に
いかがでしたでしょうか。英語の記事を読んで自分なりにまとめたので日本語がおかしくなっている部分もあるかと思いますが、そこはお許しください(笑)。
次回は、「1939年、ニューヨークで開かれたナチの集会」または「世界一独裁化が進む国、ポーランド🇵🇱」というタイトルで書いていこうかと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました〜。
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