【オトコトモダチ】ソウルメイトを忘れた日
「あなたは婚約してる女がいるのに、わたしのことを『ソウルメイト』って呼ぶ。『特別』っていう。あなたにとって、わたしはなんなの?」
焼ききれそうな切なさとやりきれなさと焦燥と、少しの、いや、本当は婚約までしているオトコトモダチに対して抱くには少しばかり大きすぎる期待をもって、わたしはやっと10年近く、密かに胸に抱き続けてきた言葉を、彼が飲むブラックコーヒーの上に吐き出した。
平日だというのに、ショッピングモールのスタバには人が溢れている。スーツを着ている人。自習している学生