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High Tech Highの学校説明会

High Tech Highに子どもを通わせたいと希望する場合、まず抽選に申し込みます。夏休みの終わりに学校が始まったと思ったら、10月1日から既に次年度のオンラインでの申込みがオープン。High Tech Highの場合は2月7日(金)が締め切りです。そして、この期間には学校の構内を案内してもらえるキャンパスツアーと、学校説明会が行われます。

子どもたちが通うメサのキャンパスでは、1月の土曜日の午前中と、2月の最初の火曜日の夜に説明会がありました。初回の土曜日には、既にオンラインで申し込みをした家庭から600を超える出席の連絡があったそうです。この日はまず全員が体育館に集まって、挨拶や紹介があった後、それぞれの校舎に分かれて説明会が行われました。
(保護者会のプレジデントを担う友達が挨拶をしていました↓)

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中学部のプレゼンテーションの後、ディレクターに「ひとこと挨拶してほしい」と頼まれて、8月末から今までの経験について少しお話ししました。

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ドキュメンタリー映画"Most Likely to Succeed"についても触れ、あの映画に出てくる保護者のように、宿題がほとんど出ないことや、定期試験がないことについて戸惑いもあったと話したところ、説明会の後に何人かから個人的に質問も受けました。

「子どもたちは、この学校で本当に必要なことをすべて学べるのか?」という質問もあり、おそらくは「大学に入るために」という意図なのだろうなと思いつつ、知識の量というよりも「学習者としてのアイデンティティを形成することに重点が置かれているという印象を受ける」と答えました。実際のところ、私がこの映画を観たときには、大学進学はそこまで重視されていないかのような印象を受けたのですが、学校が始まってみると、やはり「大学進学」には非常に重きが置かれています。次男も12月の遠足ではサンディエゴ大学(University of San Diego)にキャンパスツアーに行っていました。高校生と話をした時にも、これから何度も地域にある大学を観に行く機会があると言われました。

火曜日に行われた2回目の説明会は、平日の夜ということもあり申し込みは300家庭ほどだったそうです。今回は保護者会のプレジデントが風邪のため欠席で、急遽ピンチヒッターに指名され、今回の会場となったシアターで舞台の上から挨拶をさせていただきました。

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ちなみに、冒頭の高校のディレクターからのお話は「High Tech Highは、始業を知らせるベルも、(アメリカの中学校・高校には必ずある)ロッカーも、フットボールチームもない学校です」という言葉から始まりました。学校説明会は、実際にキャンパスを訪れ、学校のスタッフや生徒と交流して、「自分の子どもに合うかどうか」という視点で学校を見る絶好の機会です。

アカデミックな点については先生たちに存分に質問をしてください、と前置きをしつつ、8月末から今までの経験を通してこの学校が素晴らしいと思うのは、先生やスタッフ一同が、ひとりひとりの子どもたちを真摯に受け入れ、見守ってくれているのがひしひしと伝わってくること、と話しました。小学2年生の三男は、今でも時々学校の友達とうまく遊べなかったりして、今日は〇〇くんと喧嘩して泣いちゃった、と話すこともあります。新しい環境でクラスになかなか溶け込めないお子さんもいるでしょう。でも、子どもたちに「あなたは大切な存在だ」と感じてもらえるよう、先生やスタッフは最大限の努力をしているんだな、と感じられる機会が毎日のように訪れるので「この子は先生やスタッフに気にかけてもらえている」「心配なことを伝えれば、必ず対応してもらえる」という点については安心していられます。

中学と高校の生徒たちも舞台で挨拶をしていましたが、彼らからも「コミュニティ」という言葉がよく聞かれました。次年度に向けて、他のキャンパスからメサのキャンパスに移ることを検討している家庭については「High Tech Highのカルチャーを良く知っているので、リーダー的な存在になってほしい」という高校のディレクターからの言葉もありました。メサのキャンパスはまだ全学年が揃っていないので、キンダーの75人の枠に加えて、6年生(中学1年)で100人ほど、9年生(高校1年)で125人ほどの枠がある状況が2021年度まで続きます。現在のこじんまりとした雰囲気も好きですが、保護者会の活動や資金集めなどの面ではもう少し規模が大きい方がやりやすい面があるので、特に中学部は現在の2倍の人数になる来年度も楽しみです。

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