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新版オグリの進化

博多座は歌舞伎俳優さん達のお気に入りの劇場。特にスーパー歌舞伎を家の芸とするおもだか屋猿之助さんは超お気に入りだ。舞台機構、音響共に素晴らしいとのこと。そしてファンにも優しい劇場。初日を前に正面玄関には歓喜の門が作られた。お客はこの門を通りスーパー歌舞伎セカンド『新版オグリ』の世界へと誘われる。入場前から高揚感が増す仕掛けに感謝。
『新版オグリ』は明日4日が初日。私の初日は少し先。初日遠征を諦めた事に今更ながら後悔しているがこればかりは遠征組の宿命と諦観するしかない。

さて、博多座の『新版オグリ』はまたまた進化する。演出の杉原邦生君のSNSやはーちゃん(中村隼人)猿之助さんのインスタストーリーで楽しげな情報がバンバン上がって観劇券前から気分が上がる。
配役も変更されてる。市村竹松君の小栗一郎が配役変更で大ちゃん事、中村鷹之資(たかのすけ)君になる。中村富十郎さんの忘れ形見。20才になってスーパー歌舞伎セカンドに参加するのは思い切った挑戦だと思う。竹松君の場合は本人の知識豊富な素顔を活かしてインテリな一郎だったが大ちゃんはどんな一郎を演じてくれるのだろう。

寿猿さんのかめ婆が消えてひば爺?に。市川右近君と市川猿君の金坊が消えてる。二人とも学校があるから2ヶ月の地方公演は無理だよね。泣かされる場面だったので少し残念だが、ブラッシュアップされるのだろう。

興味深いのは市川男女蔵さんの息子男寅ちゃんと仲村芝翫さんの次男福之助君の山賊。新橋演舞場では猿弥ちゃんと笑也ちゃんが演じた役。特に笑也ちゃんのkISSメイクで客席を湧かせた。若い二人はどんな風に演じるのだろう。福ちゃんのインスタを覗くと地毛まで金髪に染めている。髪型も変化するのかな。『新版オグリ』は新橋演舞場の2ヶ月間だけでもずいぶん変わった。博多座に持って行くにあたって大胆に脚本演出の変更があった模様だ。
そうそう中村松江さんの息子の玉太郎君はあかね?女形にチャレンジするみたい。小栗六郎と言う難しいお役に加えて女形って興味深い。根幹を貫く精神は同じでも表現をどんどん変えてくる猿之助さん。若手を育て、想像を超える進化を見せてくれるのだろう。
遠征組や九州でも福岡以外のお客さんの事を考えてかなり短くなるようだ。そんな配慮もありがたい。
しなやかに変貌する『新版オグリ』。

初日参戦出来ないけど週末には観られる。それまではSNSの感想を楽しませて頂こう。

#市川猿之助 #猿之助 #新版オグリ #博多座

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