歌舞伎家話 團子の部屋
意表を突かれた猿之助家話だった。司会進行が市川團子ちゃん高校二年生だ。團子ちゃんは自粛期間中に考えた事、やった事、疑問を猿之助さんにぶつけた。まとまりが無くても全身全霊でぶつかる姿が愛らしい。
猿之助さんの回答が優しい。絶対に否定しない。その上で色々なヒントを散りばめる。幸四郎さんとおちゃらけた家話とは別物。さながら猿之助歌舞伎塾だ。
おもだかの子は高校生ならではの想像力豊かな感性を猿之助さんにぶつけるのが微笑ましい。韓国のキレキレダンスが踊れる様になったら日舞との共通点を見つけたとかキラキラした目で歌舞伎の未来を問いかける。笑顔で受ける猿之助さんはどこまで穏やか。
四代目猿之助さんは團子ちゃんに語る。
じいじ(三代目猿之助)の言葉に
かわるもの、かえなくちゃいけないもの、かわらないもの、かえてはだめなもの
が伝統芸術には必要。そこにかえたくなくてもかわってしまうものが時代に加わった。SNSに殺されるよ。物で栄えて心で滅びる。
愛着が過ぎると執着。中道が大切だけど難しい。
やりたい事を実現させるには仲間を作ること、自分の意を汲んでそれ以上に実現してくれる仲間。
自分で考える。考えてから聞く。
四代目らしい名言だらけでSNSを賑わした。
猿之助さんは最大限の愛情でおもだかやの子の想像力と創造力を引き出してみせる。おもだかやの子は猿之助さんに助けられ初進行を終えた。爽やかな猿之助教室が終わった。
そうそう、図夢歌舞伎でアップを多用したのは團子ちゃんのアイデア。そして映像を意識して瞼を閉じる場面まで細やかな芝居を心がけたと猿之助さん。映像に出させて貰って歌舞伎に反映される事はほとんど無かったが今回の図夢歌舞伎で初めて映像に出させて貰った経験が活きたとのこと。
亀ちゃんにおもだかの魂が宿ったのは16才、奇しくも同じ高校二年生だ。
次回の猿之助家話があるかどうか分からないが團子ちゃんが猿之助さんにプレゼンするという。受け継がれるおもだかやの魂が楽しみだ。
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