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初春大歌舞伎 五斗三番叟

ようやく、ようやく、歌舞伎座遠征が叶った。
まずは「五斗三番叟」に登場する猿之助さん。亀井六郎19才。若者なので前髪がある。前髪で荒事の立役の猿之助さんは初めて観る。以前SUZUKIのCMで荒事の扮装をしてくれた記憶がよみがえるが前髪では無かった様な。今回は歌舞伎座の舞台で荒事が観られる幸せ。
荒事のルールに則ってきっちり足の親指がバンバン上がる。そして若者らしく忖度無しに正しい助言をお主に申し上げる役どころ。怒りぽいのも少し高めの声も若さの表現で格好良いけど可愛さ愛らしさを演技で魅せてくれる。むきみの隈もやはり若々しさがあふれ想像以上に似合う役。番付(筋書)の亀井六郎の写真が溌剌として見惚れてしまう。もちろん舞台の亀井六郎も清々しくお主を思う真っ直ぐな若さが眩しい猿之助さん。
「経腰越状 五斗三番叟」自体を観るのが初めて。
白鸚さんが主役のこの芝居の内容はいがの通り。

兄頼朝との関係が悪化するなか、義経は悪臣の言葉にそそのかされ、遊興にうつつを抜かす日々。その様子を案じた忠臣の亀井六郎が雀踊りの奴たちに紛れて諫言するも、聞き入れられません。そこで泉三郎が義経の機嫌を直すため、日本一の音頭取りとして五斗兵衛を迎え入れます。この五斗兵衛、名軍師ながら、刀の目貫師として世を忍んでいるのですが、実は大の酒好き。最初は拒んでいましたが、大好物の酒を目の前に、ついに盃を手にしてしまい…。
 禁酒を破った五斗兵衛が大酔して三番叟を踊ることから「五斗三番叟」と呼ばれ、歌舞伎の醍醐味あふれる演出と趣向が詰まった愉快なひと幕をお楽しみいただきます。
歌舞伎美人より

後半は白鸚さんの酔いっぷりが面白い。白鸚さんは酒好きのお役なのに物欲しそうにしない。酔っても笑わない。白鸚さん独特の表現は一見の価値ありです。白鸚さんのお陰で滅多に観られない荒事の猿之助さんを観ることが出来ました。感謝。
#歌舞伎座 #市川猿之助 #荒事 #亀井六郎 #十九才
#五斗三番叟

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