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南座 オグリ

本来なら写真は南座のはずだったが博多座のカバーのまま。3月4日が初日の『新版オグリ』は10日まで公演が中止になった。大阪のライブハウスでクラスター感染だ。京橋のライブハウスから全国に広がっている。はたして11日に初日が迎えられるのだろうか?スポーツイベントやライブイベントが次々と中止になり死活問題になっている。野田秀樹さんは『演劇の死』と銘打った声明文を発表し炎上するも平田オリザさんがその想いをSNSで補足している。ライブを強行した東京事変はその後のライブを中止。
私と言えば南座『新版オグリ』の初日に行けなかった上に明日から楽しみにしていた『ねじまき鳥クロニクル』2日間公演、『天保十二年のシェイクスピア』猿之助さんと杉原邦生君が『新版オグリ』について語るトークセッション。3月に入ってからのお楽しみが4公演と1つのイベントが無に帰した。
そしてそれらに関わる方々はどんな想いでおられるのだろう。考えるだけでツラい。
今日チケットの払い戻しをしながら観られない悔しさが我知らずこみ上げたのかうっすらと目から熱い物が。舞台を観られない事がこんなに精神を蝕むのは思わなかった。

言葉にならない悲しみが襲いかかる。政権の無能さを声高に言ってみても虚しい。
コロナに感染して苦しんでいる方の事を思うと胸が痛むし自分自身が知らない間に感染源になるの事も恐い。SARSの時より恐ろしさがじわじわと迫ってくる。無観客試合や無観客ライブの映像配信など演劇は無理だ。舞台を生物、生で観てこそのエンターテイメント。座る席によっても見え方が変わる。一期一会の舞台は同じ舞台を二度と会えることは出来ない。映像化された舞台は記録としては大切だがそれは舞台を観てるから記録があってこそ。映像しか観られない舞台はずっと心残りが続く。優れた演劇であればあるほど実際に足を運んで舞台を観られなかった時の無念さは倍増する。
南座『新版オグリ』は昨年10月11月新橋演舞場でのロングラン公演を経て、2月博多座で大きく変更され、南座が集大成。南座では話題の両宙乗りは無く多分オグリ一人の宙乗り。有終の美を飾るはずの『新版オグリ』。出演者は続々と京都入りしているが、4月南座で公演とされる都おどりが中止と言う発表。

猿之助さんのオグリは観られるのだろうか?猿之助さんの遊行上人は観られるのだろうか?博多座から衣裳も数々の変更があり、オグリの鬘も力紙からリボンのような飾りに変わったし、鬼鹿毛と対峙するときに長袴から短い袴になるのだけど、袴の裾がちょっと絞られて可愛い袴になるところははキュンとする程好き。
遊行上人は旅の僧とは思えない衣裳。どこかのお寺の高僧としか思えない絢爛豪華さだ。

自身の出番と台詞を減らしても説得力のある猿之助さんオグリ。やはり南座の舞台をみないと心がおさまらない。

どうぞ南座で初日が開きます様に

#市川猿之助 #新版オグリ #南座 #コロナ騒動

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