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【フェブラリーステークス2022】走法から見る!フェブラリーステークスの過去傾向と出走馬全頭診断

この記事では2022年フェブラリーステークスにあたって、
(1) フェブラリーステークスの特徴(コース形態、
   好走馬の位置取り、ラップタイム)解説
(2) フェブラリーステークスで好走する走法の解説
(3) 22年フェブラリーステークス出走予定馬の診断
を行っております。
この記事を読んでいただくことによって、
“出走各馬の特徴(特に走法面)”
が理解していただけるように、
心がけて作成致しました。
またYouTubeでも情報発信しております故、
そちらも是非ご覧ください!


(1) フェブラリーステークスの特徴
【ポイント】
・圧倒的差し有利
・1番人気と人気薄に注目


以下の図は、過去5年のフェブラリーステークスにおける3着以内馬の
位置取りと上がり3Fタイムをプロットしたものです。

位置取りと上がりタイム

これを見ると、ほとんど差し・追い込み馬が好走しています。
先行馬(平均位置取りが5番手以内)で馬券になったのは
過去5年でカフェファラオとインティの2頭のみで、
かつインティが勝った年は後にも述べますが、
珍しく後傾ラップとなったレースでした。

次にこちらは、該当レースのラップ傾向(前後傾のどちらか)と、
ラップタイムを示したものです。

ラップ傾向
ラップタイム


こちらを見ると19年以外の4レースでは
前傾ラップ&ラスト1Fで急激に失速するラップになっています。
先程のお話と合わせ、
まず差し・追い込み馬を重視する考えで間違いないと思います。

最後にこちらは過去20年のフェブラリーステークスにおける
人気別成績です。

フェブラリーステークス 人気別成績

これを見ると、1番人気の信頼度は高いものの、
2~5番人気といった割と人気している馬はそこまで成績が良くはなく、
特に6~9番人気の人気薄にも警戒を払うべきだと感じました。

まとめると、フェブラリーステークスの傾向としては、
・圧倒的差し有利
・1番人気と人気薄に注目

といったことが挙げられます。

(2) フェブラリーステークスで好走する走法の解説
【ポイント】
・ストライドが大きい馬が有利
・前脚が搔き込み or 叩き付けのパワータイプに注目


まず以下の図は上記で挙げたレースでの3着以内馬を、横軸に位置取り、縦軸にストライドの大きさ(≒ピッチの速さ)を示したものです。

走法マトリックス

これを見ると、ストライドが大きい馬(縦軸が上の方)が好走傾向です。
長い直線ですから、末脚を持続する力が求められるのだと思います。

走法タイプ

これを見ると、圧倒的にパワー型の脚裁きである
搔き込み or 叩き付けの馬が好走しています。
(正直ダート馬は基本上記の走法で、ここでの差別化は難しいかもです)


【過去傾向より狙いたい走法】
◎パワー型のストライド走法馬


(3) 22年フェブラリーステークス出走予定馬の全頭診断
【特注馬(50音順)】
・エアスピネル
・カフェファラオ
・サンライズノヴァ
・ソリストサンダー

ここからは22年フェブラリーステークス出走予定馬の全頭診断を行っていきます。
走法分析をメインとして、各馬を「S・A・B・C」の4段階で評価していきます。


カフェファラオ (牡5 福永祐一騎手 想定2番人気4.8倍)
評価:A

ダート馬の中でもストライドが大きい方で、
一級品のスピードの持続力を持つ馬です。

アメリカンファラオ産駒ということもあるのか、
とにかく道中ワンペースで行けないと脆い馬で、
ペースに緩急が生まれやすい中京を始めとした小回りコースでは
実績がよろしくないですが、今回は大得意の府中。

昨年の競馬は2、3着が差し決着且つ前傾ラップを
前目で押し切っての強い競馬であり、素直に能力は高いと見ます。

不安は昨年同様チャンピオンズカップ敗戦からのローテでありますが、
初ブリンカー等、昨年は適性だけが敗因ではないかもしれないこと。
また福永祐一騎手はストライド走法の大型馬だと、
ビッグアーサー等直線で前が壁になることがある騎手ということでしょうか。
(基本最近の福永騎手は前壁になりませんし、また直線でそのような
包まれる位置にいると、そもそも気性的に好走は難しそうで、
前壁が原因で負ける可能性は低いと見ていますが…)

中間の調整等、昨年との違いがないかには注目していきたいです。


レッドルゼル(牡6 川田将雅騎手 想定3番人気6.2倍)
評価:B

距離だけが心配です。
この馬はスタートが早いため好きなポジションを選べますし、
また長くいい末脚を使える馬で、府中もこなしてくる馬です。

また昨年から重賞戦線でもバリバリにやれており、
最近は更に充実してきていると感じます。

ただ昨年のフェブラリーステークスでは、
大外枠からとはいえ道中ロスを省きながら、
ラストではやや脚のピッチが落ちており、
やはりマイルは長い印象です。

個人的に首を低くしてストライドを伸ばしながら
追い込んでくる姿が大好きな馬ではあるのですが…


ソダシ(牝4 吉田隼人騎手 想定4番人気9.4倍)
評価:C

走りは前脚をやや掻き込みながら大地を力強く捉える感じで、
ダートにもしっかり適性はある馬だと考えています。

また能力は疑いようがなく、
特に桜花賞の競馬には驚きました。

ただ最近の負け方が不可解すぎるのが不安です。
精神面なのか、本当にわかりません。

おそらく砂を被るのを避けて先行すると考えているのも、
あんまり評価したくない部分です。

強くて綺麗な馬なんですけどね…


ソリストサンダー(牡7 戸崎圭太騎手 想定5番人気15.2倍)
評価:A

基本は安定感のあり、かつ叩き良化型であると感じています。

この馬はダート馬には珍しくピッチが細かい馬で、
故に小倉等の小回りコースでも活躍できているのだと思います。

また休み明けの成績は芳しくないため、
叩き2戦目のローテーションもいいと考えています。

更に馬群ではあまり伸びない馬なのですが、
前走根岸Sは馬群に押し込められ、かつ進路もほとんどないという
レースでしたから、前走は度外視でいいと思います。

真ん中より外目の枠を引き、状態面で上積みを感じさせてきた場合は、
一気に本命候補まで浮上する馬だと考えています。


エアスピネル(牡9 M・デムーロ騎手 想定7番人気27.1倍)
評価:S

出走メンバー中屈指の末脚があり、
かつ首をダイナミックに使え、前脚は清々しい搔き込み走法、
そしてストライドとピッチのバランスが素晴らしい、
走法ならここで1、2を争う馬だと思います。

また特に歳を重ねてからは休み明けも苦にしない感じを受けており、
仕上がってこれれば好勝負必至の馬だと考えています。

鞍上M・デムーロ騎手も絶好調ですしね。
当時、当馬に跨っておられた武豊騎手の朝日杯初制覇を
リオンディーズで阻んだ彼が跨るのは感慨深いです(笑)


スワ―ヴアラミス(牡7 想定8番人気27.6倍 松田大作騎手)
評価:B

とにかくズブい馬で、道中追いっぱなしになることが多いですが、
その分長くいい末脚を使うことができる馬ですから、
府中の広いコースは舞台設定として良さそうです。

また前走東海Sは心持ち反応が良かったこと、
そして最近は差し競馬が身に付いてきていることを
考慮すると、ここでもやれていい馬だと考えています。
(因みに前走ゴール後の松田騎手のガッツポーズは
めちゃくちゃかっこよかったです)

前走よりもペースは速くなるでしょうから、
道中ついていけるかが最大のポイントで、
後はゲートを上手く出られるかも気になるところです。


テイエムサウスダン(牡5 想定9番人気29.8倍 岩田康誠騎手)
評価:B

この馬の走りには驚かされました。
というのもこの馬は芝馬かと思うくらい、
ポンポン跳ねるような軽い跳びで走る馬だからです。

また首もダイナミックに使えることから、
個人的にかなり好きな馬です。

またこの馬の魅力は走法の他、
脚質に自在性があることだと思います。

今回距離が最大の壁になるとは思いますが、
持ち前の自在性でなんとかこなしてほしいと思っています。


インティ(牡8 想定10番人気35.6倍 武豊騎手)
評価:B

最近は差し競馬も身に付いてきた一昨年の覇者です。

走法はピッチ寄りの首をダイナミックに使える、
かなりいい走法であると思います。

ただ最近はやや“善戦マン”な一面を感じています。
差す競馬でもそこそこいい末脚を使うものの
馬券内ギリギリという結果ですし、
また前走チャンピオンズカップは久々に先行できたものの、
全盛期と比べるとラストはやや甘くなっていました。

復調気配ですし、武豊専用機ですから、
そこまで大崩れはないと見ていますが…


アルクトス(牡7 想定11番人気43.1倍 田辺裕信騎手)
評価:B

メンバー中最も大きいストライドで走るのは
この馬ではないでしょうか。

素晴らしく大きいストライドから繰り出される
スピードの持続力はここでも飛び抜けた武器であると思いますし、
昨年のフェブラリーSは差し馬有利の展開を
外々を回しながら先行したことを考えれば、
そこまで評価を落とす必要はないと思います。

また脚元に不安を抱えながら頑張っている馬ですから、
出走してくる限りはいい状態で向かってくるはずですし、
ローテーションはそこまで気にしていません。

昨年同様の差し馬有利の展開を読んでいるため、
そこがどうかですが…


サンライズノヴァ(牡8 想定16番人気109.4倍 松若風馬騎手)
評価:S

走法派としては好評価せざるを得ない馬です。
この馬はストライドが大きいため、長い直線は
絶好の舞台であると思いますし、
また前脚はいかにもダート馬というような生粋の搔き込み型、
そして首の使い方が素晴らしい、走法に関しては
全く文句のつけようがないと考えています。

また昨年のフェブラリーSでは9着に凡走しておりますが、
これは出遅れが全てで度外視可能だと思います。

近走はJBCスプリントでの好走こそあれ、
やや勢いを欠いている印象がありますが、
そこまで完敗とは言えない内容かなと思いますから、
この人気なら巻き返しに期待したいです。


いかがでしたでしょうか?
22年フェブラリーステークスの、走法分析をメインとした過去傾向分析&各馬診断
は以上です。

今後はもっとより良い、読者様にとって有益な情報を発信していきたい
ため、是非疑問点や感想をコメントいただきたく存じます。

それでは!!

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