note版オンライン絵画講座 色

ちょっとした色の話。重要なことだけど、意外とどうでも良いかもしれない、でも目安としては的を射ていると自画自賛しているそんな話。
※今回は少しフランクに書いてみたので、気になるかも知れませんがご容赦ください。

絵を描く皆様にまずは聞きたい。
色つける時どんなことを考える?

主に、被写体、モチーフの色に合わせたい、
と答えることが多いだろうと思う。
モチーフに色を合わせるのがどうとか言う話ではない、今回は。

そのモチーフの色を見ただけでどうやって絵の中に取り入れるか?
それが知りたいと思うわけ。皆様はどうしてるのかなぁと。

りんごは赤い、みかんは橙色。海は青いとか。木は緑色。

例えば、りんご。
りんごは赤い。当たり前。(当たり前ではないということは今回は関係ありません)
じゃ、2個3個描く時に全部同じ赤で描くとする。
これは複数になった時点で初めてわかることだと思うけど、同じ色したりんごというのは識別できない可能性が出てくるってことがよくある。

2つのリンゴが同じ色で、1個ずつ別々に離して書いてあれば問題ないように思う。
でも、重なったように描くと、部分的に同化して見えてしまうかもしれない。

そんな場合、『赤い』ということをどうするか。

・・・
結果的に言えば、換えて仕舞えばいい。

でも『赤い』を換える?とは。
赤を黄色にしてしまったらリンゴではなくなってしまうかもしれない。
今回のこの例では「じゃあそのリンゴを青リンゴにすればいい」という話をしているのではない。もちろん解決策としてはどちらでも構わないが、今回は
複数の赤いリンゴが重なって同化した場合、その複数の赤いリンゴを表すために、どうするのが良いか?という話。

色というのは、同じ色の中でも数多あるもので、人間が視認できる色の数は相当数に及ぶと言われている。人間の機能上、色の識別数がどのくらいかは自分で調べてください。

『赤い』というものを複数用意しなくてはならなくなるというわけ。
その時にまず困るのは、どのようにして複数用意するか?

これは、自分でもそうだが、見知った色以外を端的に表現するのはかなり難しい。
きっと当然のことだけど、赤を黄色で表すことはできない。
黄色を赤に見せることはできたとしても、赤い色を黄色で表すのは普通に考えても無理だろう。

じゃあどうする?

ここで私の考えた方法を提案したい。

遠く離れて住む友達に電話で自分の見たものを伝える時に、どうするか?を考えれば良い。

赤いリンゴがいくつもあったら
1つのリンゴはポストのように真っ赤で、もう一つのリンゴは少し黄緑の混じった薄い赤と伝える。

電話口の相手はそのリンゴを直接見ていないのだから出来るだけわかりやすく伝えた方が良いだろう。

まさにその、想像上の相手に伝えた色こそが、複数のリンゴを描き分けるのに必要な色と言えるだろう。
それは出来るだけ直接的な色で端的に表すべきだし、見知った色やその色の作り方を体得するまでは簡易的にも試すことをお勧めしたい。

妄想の電話相手がもしかしたら知らないことや、わかるかどうかが定かではないことは避ける方が懸命でしょう。

どこにでもありそうなものを使って例えた方が良い。

それと、綺麗や、美しいなどの形容詞は不適当だろう。
主観的な感覚を盛り込んでも相手に伝わるかどうかはわからないから。
今回のこの方法だと、綺麗な色?とかえって不明瞭になる場合も想像に難くない。

まあ、そんなわけで、今回は色をどうやって出すかのお話でした。
参考になるかわからないけど、使えるかもしれないので、お試しあれ。

もちろん同じ赤を使っても二つを描き分ける方法もある、というのが絵の世界だと思うので、そういうテクニックが知りたい場合は、このオンライン絵画講座の続編をお待ちいただきたい。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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