紐解く作業

ずっと音楽を勉強し、仕事にしてきたのに、とても大変で、ちょっと心折れそうになった話。

この数字、何?

学校のハーモニーは、フランス式の和声記号を使っています。
バス音が書いてあり、その下に「数字」だけが書かれています。
日本では、作曲学科などは使っていると思いますが、私は学校で使っていませんでしたので、初めての対面です。
通常、和音記号は「Ⅰ」や「Ⅴ7」など、日本ではよく使うと思うのですが、フランス式の数字付き低音は、ローマ数字の表記なし・アラビア数字のみの表記になります。

勉強してきたはずなのに…

言葉のハンデはもちろん承知で勉強していますが、私は和声学は大学で勉強していましたので、なんとなくわかるんです。
しかし、数字付き低音に慣れるのに時間がかかったこと、そして、これまでの様々な経験や知識と、今新たに勉強していることがなかなかリンクせず、苦しい時間をすごしました。
もちろん、今もです。

また、これまでやったことは一度どこかに置いて、新たにきちんとルールを学ぼうと思っていた部分もあり、変な癖や考え方をしないように気を付けていた、というのもあります。

やり始めて、少しづつ繋がってくる

渡航前にスランス式和声は自分で少し勉強していました。
しかし、なかなか実感が湧かなかったというか、今までの経験や知識と繋がらなかったのです。
しかし、こちらに来て半年、やっと少しずつロジックが分かるようになってきました。
また、数字を見た時、バス音を見た時、どういう進行なのか、どの和声進行があるのか、というのが、少しずつ見えるようになってきました。

1つ1つ絡まった糸をほどいていく

私はもともと文系で、国語は得意で、数学は苦手でした。
でも、今の専門分野を勉強し始めてから、数独が好きになったり、ロジックパズルが好きになったりと、今まで苦手だったことが好きになりました。
パズルや、音楽理論のロジックを考えると、頭の中が整理されるのです。
ハーモニーも、そんな感覚があります。
数字をみて、音の流れをみて、どんなふうに調が変わっているのか、なんでこういう数字なのか、ひとつひとつ紐解いていく様な感覚が最近あります。

試験の準備が始まっています。
試験科目は多くて、実は余裕のない毎日です。
間に合うか不安な毎日。
でも、頑張るしかありません。
夏、日本に一時帰国するので、それを楽しみに、とにかく、頑張ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?