英語で働くのなんて(そんなに)怖くない! 1.概要篇

 アメリカ留学経験を活かし、これまで、ちょこちょこと英語に関わる仕事をしてきました。ただ、今まではお仕事の「一部」が英語、というもので、例えば会議が英語、成果物が英語(翻訳)という一方、指示系統とか連絡とかベースになるのは日本語でした。

 そしてこの夏、初めて作業の99%が英語、というお仕事を受けました。日本人のボスもいますが、多国籍チームなので、会議は英語、連絡も英語、英語の資料を読んで、英語で成果物を作る、といった内容がメイン。これまでとは色々異なること、後から気付いたことなど、そのサバイバルの記録を覚書的に残しておこうと書いています。お仕事の詳しい内容については秘密保持契約があるので書けないため、もっと一般的な、「英語の仕事の体験談」として読んでいただければ幸い。

スペック
- アメリカに1年間の留学経験
- 英語のお仕事の経験あれこれ(英語教育、翻訳、多国籍NGO…)
- TOEIC 950点

…とはいえ、未だに英語会議ではついていくのがやっと。早口や訛りがあると理解度6割。滅多に自分からは発言できない…と特にスピーキング回りは弱いです。

 覚書という性格上、かなり長い文章になりそうなので、今回のポスト=前半では先に結論=仕事始まる前に一番知っておきたかった事をいくつか挙げて、エッセンス部分を要約します。次回ポストの後半ではこれらのトピックについて掘り下げていくので、興味惹かれた方はどうぞ!

1. 英語力100点/仕事力70点より、英語力70点/仕事力100点の方がはるかに大事

- 仕事内容にもよるけど、本当に必要なものは成果物。英語はコミュニケーション手段にすぎないので、慣れや工夫でバイパスできれば「正確な英語」の重要性はどんどん下がる。具体的には、例えばデザイナーならスケッチなりプロトタイプを、企画なら過去の資料など参考物のまとめ…つまり説明不要で分かるものを持っていく。

2. 自分の使えるスキルを伝える

- 1番とも関わるけど、当然英語力が低ければ「私の100点の仕事力」が向こうに伝わらない。そこで簡単な仕事でも自分のスキルをうまく絡めていく。具体的には、簡単なプログラムを組むとか、CGソフトで例を作ってみたり等。僕の場合はAdobeソフトのスキル。「それ使えるんなら、ちょっとこれもやってもらえる?」と別の仕事にも繋がればしめたもの。

3. 先にちょっと作る

- 英語が微妙で会議にコミットできないと、正しいことをやってるか不安、向こうも「ちゃんと理解してる?」と不安。当然確認はするけど、いちいち聞くのは時間的にも難しい。そこで、最初に全部聞くのでなく、30分程度でラフ/ドラフト的なものを作る⇒「こういう感じで進めてるけど、方向合ってる?」と確認。これだと相手の返信リソースが少ないので聞きやすい。

4. 自分の仕事の見える化をする

- 口頭でのコミュニケーションが円滑でないと「ちゃんとやること分かってるのかな?/仕事してくれてるのかな?」と不安を招きやすい。そこで、エクセルなりでタスクリストを作り、「今これやってますよ」「次はこれとこれをやります」というのを自発的に記録。リーダーになんとなく知らせておく。これは仕事量の調整にも役立つ(次回別記)

5. 会議でしゃべれないなら書記をする

- 英語ネイティブがガンガンしゃべってく中に入っていくのは至難。しかし発言が少ないと貢献度が低くなるし心配もされる。僕は簡単に書記的なことをやり、表やマトリクスにまとめておくことをやってた。発言を求められたらそれを見せて、理解してるよアピールをする。俯瞰的な意見を言えればなお◎

6. コミュニケーションの省力化

- これはごく具体的に、DeepLという自動翻訳ソフトを使う。ただしこれを完全には信じない事。例えば長文メールや大量の資料を読まなければならないとき、まずDeepLに突っ込んで大体何が書かれてるかを把握する → 必要な部分を重点的に読む、という方法。書くときも同様で、日本語⇒DeepLでざっくり訳⇒修正、というプロセス。

7. まとめ

- 「英語で仕事をする」というのはパッと聞くとすごくハードルが高く思えるし、働き始めの印象は実際そうだったんですが、終わってみると印象はかなり変わりました。ごく簡単にまとめると、❶スキルとか仕事力の方がずっと大事 ❷そのスキルを伝える工夫も大事 ❸最低限の英語力はやっぱり必要 でも、おそらくそのハードルは思ったより高くないと思います。

それでは次回は各項目の詳細の話を。

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