リスクマネー

日銀から昨年末時点の資金循環統計が発表されました。色んな争点があると思いますが、気になるのは家計部門に滞留し続けるマネー。

家計金融資産 1948兆円
うち現預金   1056兆円
うち現金     101兆円

年間50兆円のペースで家計は預金を溜め込んでいます。

貯蓄から投資へ、fiduciary duty の整備、など様々なキャンペーンや施策が国家レベルで講じられて来ましたが、この統計を見る限り、思った通りの結果ではないでしょう。

預金金利がゼロでも、家計が現預金を選好し続けるのは、均衡状態にあると見て良いでしょう。

実業に資金を供給することが金融です。リスクを伴う実業に家計資金が回るようにするには、均衡を崩す骨太で厚みのある制度設計やインセンティブが必要です。それが何なのか、どうすれば達成できるのか、難しい課題です。

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