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#10 トロント生活2週間を終えて

今日でトロントに来て2週間が経った。
記録しておきたいことができた時に日記としてこのノートを書いているのだが、意外と高頻度になっている。
今日はメインで記録したいことが2つ。少し長くなるが、他にも色々な話をしようと思う。


まず1つ目。
2年前に顧問をしていたテニス部の元生徒が、ある企業から内々定を貰ったらしい。これは結構嬉しいことだった。別に就職できないだろう、とか思ってた訳では無いが、知っている子のが決まったのは普通に喜ばしかった。

何より、それを私に報告してくれたのが嬉しかった。卒業してもう1年が過ぎたし、時々話メッセージは来るものの友達ほどいっぱい話すわけでもない。でも報告してくれる当たり、やっぱりしっかりしてるなと思ったし、報告する相手のリストに自分がいたことが嬉しかった。

テニス部の生徒は私の教員人生始まって、本当に最初に出会った生徒である。部員は4人と人数が少なくはあったが、それゆえに仲が良い。元生徒と教員がここまで長い付き合いになるとは思っていなかったが、記念すべき最初の生徒たちなので大事にしたいと思っている。

時々恋愛や就職の話を聞かせてもらうのだが、若いなあと思う。でも新鮮で面白いし、年上として(たった5歳差だが)の意見を少しあげれたらと思う。ただ、あまり先生っぽく接さないようにしよう。

日本に帰ったらあの子達も20歳だし、みんな集めてお酒を飲んだりご飯を奢ってやろうと思う。



もう一つは語学学校の女性からやる気を貰えたことだ。

女性の名前はMutsumi。彼女は先生ではなくジョージ・ブラウンカレッジの生徒でインターンでうちの学校で働いている。歳はおそらく40歳近く(好きな歌手が平井堅と言っていたのを「古くないですか?笑」と馬鹿にしたら、怒って「だって40歳だもん!」と言っていた)。

ちなみにMutsumiの彼氏は西アジア系の人で、「私が彼を選んだ理由わかるでしょ?」と言っていたが、彼氏の顔が平井堅の雰囲気にそっくりだったので納得した。

昨日トロントの大きな公園High Parkに、放課後アクティビティとして桜を見に行ったのだが、その時の引率がMutsumiで、参加者に社会人経験者が私しかいなかったため、行きの道中、色々と身の上話を聞かされたのだ。途中で「教員やってたなら引率やってよ」と、道の案内もさせられた。

ちなみにHigh Parkの桜は満開でとても綺麗だった。

High Parkの桜


In High Park

話は戻るが、Mutsumiはなぜ40歳になっても学生をしているのかということだ。その話に私は心を動かされたのである。

カナダに来て2年経ったと言っていたので、最初30歳くらいかな〜と思っていたので年齢を聞いて内心ビビった。彼女は37,8歳くらいでカナダに来たことになる。日本では珍しいタイプだ。

そんな彼女に大学で何を勉強しているか聞いてみると、Business Administration(日本で言う経営学)と言っていた。カナダにはCO-OPプログラムという、ある分野の業種について座学→インターン、という流れの学業形態がある。彼女はそれを利用し経営学を学んだ後に、その知識を実践で生かすために、うちの学校に来てインターンをしているのだ。

彼女はそのCO-OPプログラムというシステムを日本に持って行きたいのだという。
彼女曰く、「日本は外国と違って、学生生活と仕事が乖離しすぎている。学生は実際に仕事に就いてみないと業務内容分からないし、転職があまりメジャーじゃないから、仕事をしてみて合わないと感じたときに転職するのが少し難しい。
カナダは大学生や会社員が仕事を辞めて、実際にインターンしたり学生をやり直したりして、新しいスキルを身に着けて、それを活かしてキャリアアップするのが普通。日本のインターンってあくまで職業体験みたいで、企業・採用担当者への売名だし業務内容を深くまで知れないよね。」と。

私は就活をした身ではないので詳しくは分からないが、友人の話を聞いてた限り確かに合致している部分が多い気がする。
海外の学生は「何して働きたい・どの業種につきたい・そのためにこのスキルを身に着けたい」というのがはっきりしている子が多い。
対して日本の大学生は「自分が何をしたいのか分からない・就活のために幅広く使える資格(TOEIC/FP/簿記等)が欲しい」という子が多い気がする。とりあえず給料が高く福利厚生がしっかりしている企業に入ればOKみたいな感じである。

日本の文化も大きく関係しているが、そうした日本の現状を変えたい、CO-OPプログラムを提供できる会社を日本に作りたいという意思の元、海外に来ているのだという。40歳近い女性が自身の結婚生活・日本でのキャリアを捨ててまで(前の旦那と離婚してきたらしい)、ここにきているのだ。正直、スケールがかなりでかい夢だと思ったが、カッコいいとも思ったと同時に心にグッとくるものがあった。何より、大抵の日本人にはないその行動力を見習いたい。彼女には頑張ってもらいたいと強く思っているし、後の展開が気になるものだ。来週名刺でも貰っておこう。

私も頑張らなければと、相当なやる気をもらえた。


メインで話したいことはこんなところだが、カナダにいると別になんてことない日常に様々なことを発見できる。
今日国際郵便で書類を実家に送ったのだが、カナダポストで意外と簡単にできるし、ネイティブにも話してみれば結構伝わるのである。最初ちゃんと送れるのかとドキドキしてカナダポストに行ったのだが、行動してみると案外できるのだ。

またやはり色々な説明が英語なのだが、ちゃんと読める。日本の英語教育様さまである。ある程度の英作文力があれば、店員に話しかける前に文章を考えてから話せばいいし、聞き取れなかったら「Could you say that again more slowly?」と言えばオールオッケーだ。ってか大体状況と単語で何言われてるか分かる。

それと今日、What's newというウチの語学学校の学生サポート団体にも所属することに決めた(というか、Mutsumiに「まとめ役やってよ」と勝手に所属させられてた)。放課後アクティビティや新入生のウェルカムパーティなど、様々なことを発案し、学校のディレクターに提案するのだが、せっかくならやれること全部してみたいと思い、参加した。


友達ができて、ネイティブと会話ができるようになって、なんか団体に参加させられて、街を散策し店員と話せる。色々なことが動き出した今週だった。来週からは勉強に本腰を入れるつもりだし、仕事も段々と探し始めるつもりだ。
はなから、最初の2週間は環境に慣れるために使おうと決めていたが、やはり自分のことは自分が一番わかっていて、しっかり2週間で適応した。

あと11か月と2週間。頑張れ、俺。



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