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academyまでの180日間 day16

昨夜は10時に寝て、十分寝れたと思って起きるとまだ夜中の12時半だった。その時に急に、パニック発作になりそうな激しい不安に襲われた。新潟旅の大興奮が冷めて、また「どこにも行きたくない、ずっとここでいたい」という恐怖がじわじわ蘇ってきた。恭平さんに会えて満足したのもあり、その先にやりたいと思っていた行動が「やりたいこと」から「やるって言っちゃったからやらなきゃいけないこと」に変わってくのも感じた。でも、それは本当なのか、自分ではまだわからない。うちに帰るといつもの自分に戻ってしまい、頭でっかちになって行動することが怖くなってしまう。夜は特に。

一度強く意識すると、不安は真夜中だけじゃなくて朝も昼も出てくるようになる。その度に自分で自分を追い込むような思考になってしまい、"ワクワク"や"嬉しい"、"楽しい"、"心地いい"といった感覚から遠ざかってしまう。変わることを恐れているのかもしれない。目的は途中で変わってもいい。変わっちゃいけないと思うと体が緊張して呼吸が浅くなり、先に進めなくなってしまう。恭平さんに会えて一旦満足してしまったのは事実だけど、ここで止まらずこれをスタートに頑張っていきたいのだ。何がやりたい?と自分に聞く。今思ってることを吐き出したい。考えや気分はころころとうつろってしまうけれど、帰ってくる場所はいつも日記だ。
夜はいつも迷子になってしまうけれど、それも年を重ねればいつかなくなるのかもしれない。

昨日のバイトで店長に、大阪にいる時の夜の不安感を打ち明けてみた。店長はわたしにこう言った。「一つの何かに夢中になってる時、そのほかのことには夢中になれないでしょ。どっちを選ぶかだよね」
ハッとした。途中で方向チェンジすることはできても、すでに歩んでいた時間を巻き戻せはしない。自分は今どの道を選ぶのが後悔しないだろうか。どんなふうに人生の時間を使いたいだろうか。それなら、不安混じりでもわくわくすることに時間を使ってみたい。


お昼は由菜ちゃんと待ち合わせ。天下茶屋の"マロニエ"という喫茶店へ。いっぱいの緑を臨みながら窓際の席でフレンチトーストを食べた。緑のすき間をイタチがちゅるりと走り抜けるのを見た。大阪市内ではイタチがけっこう現れる。長いしっぽ、素早い動き、見れるとなんだか幸せな生き物。

今日は編み物倶楽部の日。それぞれ糸を持ちよって喋りながら好きなものを編んでいる。今日は由菜ちゃんはシュシュを、わたしはセーターの袖の続きをやった。
由菜ちゃんはいつどんな時も姿勢が綺麗だ。わたしは編み物をする時、つい顔に近づけて猫背になりがちなのだけど、由菜ちゃんは背筋や首をすっと伸ばして編んでいるので見惚れてしまう。手の動きも流れるようで、編み目も綺麗。わたしも姿勢良く丁寧にと心がけるけれど、ついついゆがんでしまう。お喋りしながらの編み物ははかどるので大好き。今日もいろんな話が生まれて楽しかった。

そのあとは喫茶店からあべのハルカスが見えたので、徒歩で行ってみることに。喫茶店付近の公園でもよかったのだけど、大勢のカラスがたむろしていてちょっと怖かったのでてんしばの方へ。お喋りしてたらあっという間に到着。先に涼みがてら無印良品をぶらりとした。近鉄あべのハルカスの無印良品には絵本や書籍がたくさん置いていて、もはや本屋さんのよう。珍しい外国のアートブックやパラパラ漫画も置いてあって、二人で飽きずに色々眺めた。

それからてんしばに移動して、お尻と腰が痛くなるベンチでさらに編み物倶楽部の続きをした。今日はピカピカに光った曇り空で、風が吹くとすこし涼しい。梅雨入りはまだなのかな。由菜ちゃんは雨が苦手だといっていた。わたしはこの白光りした曇天がひどく苦手。空を見上げることができず目がしょぼしょぼして眠たくなってくるのだ。でも帰りにCosme Kitchen(化粧品店)のいい匂いをかぐと少し目が覚めた。こってりしたハンドクリームを試したりアロマの香りを全種類嗅いだりとたっぷり楽しんでから、改札でバイバイした。

由菜ちゃんが「エッセイ面白いよ、物語みたい」と言ってくれたのが、今日一番嬉しかった。自分では自分の文章がどんな感じに人の目に映ってるのかわからないので、かなり下手な方だろう、と思いながら書いている。上手く書くよりもも素直に書こうと努めている。由菜ちゃんはその部分もすくいとって、褒めてくれた。感情をそのまんまに書いていて、いいと言ってくれた。

わたしは「絶対にこれを一冊の本にしようね」と自分に誓う。夜中の不安がどうだの、お金が減ってく稼げないだの、同じようなうだうだたした悩みも飽きずに毎日書き起こしていこう。「いつも元気をくれる」と言ってくれる人のために、わたしは自分の素直な気持ちを形にし続けていく。その人生を選ぶ。

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